- Another Side of This Life-1965/Gram Parsons
- ¥1,547
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ブログアドレスをbrassbuttonsにしたくせに、ようやく初めてGram Parsonsをメインで取り上げる。
まずはベスト盤からにしようかな~…と思ったら持ってなかった。
「Another Side Of This Life」は正式なアルバムではなく、ごく初期のプライヴェート音源を集めたものなので、本当にファンでなければ買わないかもしれない。曲もくらーい感じのフォークソング中心なので、カントリーロックを期待する人にはおすすめできないかなぁ。
ついでに難点を挙げると、ギターがあんまり上手ではない・曲によっては雑音や他の人の声が入る・音質は良くない・など…。正式な録音ではないから当たり前だけれど。
曲のテンポがだんだん早くなるのも、そういう曲だからではなく慣れていないからかな?
ただ、パーソンズのルーツを知るには良い音源集だと思う。どういった歌手に影響を受けていたのか、ここでしか聴けない自作曲、ちょっと若い彼の声。
アコギ弾き語りによる自宅演奏で、100%グラム・パーソンズをお楽しみいただけます。
どこにこの音源は残ってたんだろう?よく保管しておいてくれたよね。素晴らしいや。
65~66年の、お友達が東京から持ち帰ったソニーの家庭用レコーダー(!)での録音とのこと。
オリジナルライナーはJim Carlton氏とStanley Booth氏が書いていて、VIVID SOUNDから出ているものには、宇田和弘氏の簡単な解説が付いている。
えいご苦手なのでオリジナルライナーはほぼ読んでません。誰から影響を受けたとか、パーソンズの生い立ちや彼の父の経歴とか、ストーンズとのことやクロスビーの婚約者とどうのこうのとか、書かれてるんじゃないかな…(われながら適当でひどいコメントだ)。
日本語解説は対訳ではなく宇田氏の解説。こちらは曲目ごとに触れているので、詳しく知ることが出来るよ。
ジャケットも素晴らしいですね。顔が半分見えないとイケメン度が増しますね。
翳りのある雰囲気が、内容とマッチしている。まあ65~66年の写真じゃなくて、もう少し後年のだろうけど。
個人的な感想を言うと、すっごい好き。よく聴きます。
何が良いんだろうね?声がすきなんだろうな。毒のような美しさを感じる。
01. Codine - Buffy Sainte-Marie
02. Wheel Of Fortune - Gram Parsons
03. Another Side Of This Life - Fred Neil
04. High Flyin' Bird - Billy Edd Wheeler
05. November Nights - Gram Parsons
06. Zah's Blues - Gram Parsons
07. Reputation - Tim Hardin
08. That's The Bag I'm In - Fred Neil
09. Willie Jean - Traditional
10. They Still Go Down - Dick Weissman
11. Pride Of Man - Hamilton Camp
12. The Last Thing On My Mind - Tom Paxton
13. Hey Nellie Nellie - David Fromer /Jonathan Fromer / Elbert Robinson
14. She's The Woman I Love / Good Time Music - Danny Adams / Sam Moffitt / Sam Moffit Jr. / John Sebastian
15. Brass Buttons - Gram Parsons
16. I Just Can't Take It Anymore - Gram Parsons
17. Searchin' - Jerry Leiber / Mike Stoller
18. Candy Man - Reverend Gary Davis
フレッド・ニールに傾倒していたようだけれど、注目すべきはやはり02や05、15、16の自作曲。
02はとてもきれいなきれいな曲で、こんな詩的な曲も書いてたんだなぁと思ってしまった。
05も素敵、ピーター・フォンダが歌っていたことで一部知られる(フォンダバージョンは何か重たい)。
15は後の「グリーヴァス・エンジェル」に収録されいてる曲。
亡くなった母のことを歌ったもので、こちらのヴァージョンのほうが感情が率直に表れている。途中ではなをすするような音が入り、曲のできた経緯も手伝って、すこし泣いているように聴こえる。
歌い方も様々で楽しい。
02(コデイン(頭痛薬?)やウィスキーに依存する苦痛を歌ってる。歌詞も病んでて怖い)や03、04のように情感たっぷりに歌い上げているのもあれば、06、17などのようにブルージーなもの、珍しいところで12のようにビブラートをかけたエエ声で歌っているのもある。
ちなみに07は「ロデオの恋人」(アウトテイク)でも再演してたけれど、ずいぶん趣が違う。