前回の更新から6試合を終えました。

この間京都は2勝2分2敗。

大崩れはしないものの、得点が思うように奪えずに4試合勝ちなしだったところから、第8節から連勝と上向いています。

今回はこの6試合でチームが取り組んできたことを振り返っていきます。

 

 

安定したビルドアップから前線でのチャンス創出に向けて

 

前回の記事で書いたように、今季はボール保持を大事にして、リスク管理を優先したサッカーをしています。

攻撃時には基本的に後方からショートパスを繋いでいき、細かな連携から相手を崩しにかかります。

このとき、無理にゴール前にボールを入れることはせず、割り切って自陣までボールを戻すことも多いです。

リスクをかけて奪われるよりも、ボールを保持して相手の攻撃回数を減らすことを優先していますね。

4バックと5バックを併用していますが、布陣にかかわらず戦い方は統一されていますし、だからこその併用のスムーズさにも繋がっています。

 

昨季と大きく異なるサッカーをしていますので、慣れは必要になります(見る側も)。

開幕直後は、後方からのビルドアップとボール保持に焦点が当たっていた印象で、ボールを持っている割にチャンスは多くありませんでした。

得点も少ないですし、一見淡白なので見る側にストレスがかかることも多かったでしょう。このサッカーは好き嫌い分かれますので・・・。

そんな中で、よりチャンスを増やすためのトライをチームは重ねています。

 

代表的なのが中盤中央の選手の位置取りです。

5バック時のダブルボランチ、あるいは4バック時のインサイドハーフの2人が高い位置を取ることが増えていて、前線に厚みを持たせようとしています。

特に重廣が前線に飛び出す回数を増やしていて、FWの選手を追い越して裏に抜けてチャンスを狙っていきます。

長いボールで裏を狙うケースも増えていますし、相手の目先を変えながらDFの間を割っていこうとしていますね。

特に相手が4バックだと、京都の前線が5人いることになるので、どう捕まえるか中盤との連携も含めて守る側は悩ましいですから。

 

さらに、左サイドに入っている小屋松の調子が良いので、中央を締められても今度はサイドで小屋松の突破を活かせるようにもなっています。

開幕直後はあまり調子が上がってないのかな、と思っていましたが、ここ最近の充実ぶりは素晴らしいです。

左サイドでコンビを組む選手との相性もあるでしょうか。

小屋松の突破を活かすという意味では、後方に黒木が入ってボールの動きをコントロールする方が良さそうです。

試合によっては黒木は右サイドに入ることもありましたが、利き足の左足でスムーズにパスを出せることを考えても左サイドの方が良いでしょう。

別の視点から見ると、冨田が磨いていくべきなのはこういったところかもしれません。

(もしくは上下動を頻繁にできる冨田の特徴を踏まえると、ウイングには中でプレーできる選手の方が組み合わせとして良いかもしれませんね)

 

 

守備の安定化との兼ね合い:5バックか4バックか?

 

前線に人数を掛けていこうとしていた分、どうボールを前まで持っていくかで苦労しました。

第6節岐阜戦、第7節山形戦なんかが顕著でしたが、中盤の選手が前に張り出したときに、5バックでうまく運べないケースが多かったですね。

5バック中央の闘莉王が一列ポジションを上げることもありましたが、あまり機能はしませんでした。

ボール回しの核となる庄司のポジションが上がっていたことも関係していますが。

一方で第8節栃木戦の途中からは4バックに変え、庄司がビルドアップに多く関わるとともに、CBに入った安藤が機を見て持ち運ぶことで相手を引き出し、スムーズな攻撃に移れるようになってきています。

 

攻撃面だけを見れば4バックの方が良さそうですが、一方で守備面を考えると、5バックでしっかり中央を締めた方がいいところもあります。

フィジカル面で特徴のある選手が少ないだけに、相手が強さ・高さで押してきたときにどう対処するかが問題になりますから。

また、DFラインの前のスペースを使われるとピンチになりやすいですが、中盤の選手が奪いに出たところを外されたり、ロングボールを前線に当てられて落とされたりという流れで出てきます。

その頻度を下げるためには、前線への縦パスを潰し切るだとか、最後のところはやらせないだとかが大事です。

柏戦なんかがひとつのモデルケースで、終了間際に失点はしましたが、概ね5バックでしっかり締めることができていました。

一方、第9節の金沢戦では安藤と本多がよく頑張っていて、クルーニーと小松に対して粘り強く対応していましたので、4バックでもやれる手応えも得ているかと思います。

 

欲を言えば同じメンバーで両立できるといいのですが。

闘莉王を一列上げてみたり、キャンプでやっていたという庄司や安藤を5バックの中央に置いたりというのはそういったトライですね。

ただ、闘莉王に安藤のような機動性は求めにくいですし、一方で庄司や安藤に闘莉王のような強さを求めるのは酷ですし、どこかでバランスを見定めないといけないのは当然です。

一方でポジティブな驚きとして、上夷が右サイドバックでもスムーズやれていることがあります。
本多の左CBも安定していますし、戦い方の幅を広げる点で大きく貢献していますね。

 

次戦の相手である甲府が超強力な前線を擁しているので、どういう選択をするかが注目です。

これまでの流れを考えると、4バックで試合に入り、リードを奪えれば闘莉王を投入して5バック・・・が良いかなと思いますが。

 

ここ2試合では最前線に一美が起用されて相手を押し下げるとともに、金久保や宮吉が相手DFラインの前でボールを引き出す流れも出てきていて、攻撃の幅も広がっています。

左では小屋松の突破、右では金久保、宮吉を中心としたコンビネーションで的を絞りにくくもできますし。

終盤の失点が目立っていますが、追加点を奪えないままでいるうちの守備への反応が落ち・・・という流れが多いです。

徐々に精度が上がっている攻撃面をより磨くことで解決していきたいところでしょう。

 

 

 

第4節
3月17日(日)14:03@西京極 天候:曇

京都−1
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019031715/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK清水。DF右から福岡、上夷、闘莉王、本多、黒木。MF前に右から中野(88分:→モッタ)、庄司、重廣、小屋松(88分:→ジュニーニョ)。FW宮吉(88分:→エスクデロ)。

【得点】

京都:なし

柏:鎌田(93分)
【警告】

京都:なし

柏:ヒシャルジソン(42分)、鎌田(66分)、染谷(73分)

 

第5節
3月24日(日)14:03@フクアリ 天候:晴

千葉 1−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019032405/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK清水。DF右から福岡(89分:→石櫃)、上夷、闘莉王、本多、黒木。MF前に右からジュニーニョ(74分:→中野)、庄司、重廣、小屋松。FW宮吉(74分:→一美)。

【得点】

千葉:新井(76分)

京都:小屋松(21分:←ジュニーニョ)
【警告】

千葉:クレーベ(41分)、田坂(71分)、下平(86分)

京都:なし

 

第6節
3月30日(土)15:03@長良川 天候:雨

岐阜 1−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019033016/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK清水。DF右から福岡、上夷、闘莉王、本多、黒木。MF前に右からジュニーニョ(71分:→仙頭)、庄司、重廣(88分:→石櫃)、小屋松。FW宮吉(66分:→エスクデロ)。

【得点】

岐阜:粟飯原(83分)

京都:ジュニーニョ(71分:←エスクデロ)
【警告】

岐阜:イヨハ(20分)、宮本(62分)

京都:なし

 

第7節
4月3日(水)19:03@西京極 天候:晴

京都−1 山形
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019040306/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK清水。DF右から黒木、上夷、闘莉王、本多、冨田。MF前に右からジュニーニョ(83分:→宮城)、庄司、福岡(86分:→重廣)、小屋松。FWエスクデロ(88分:→仙頭)。

【得点】

京都:なし

山形:オウンゴール(70分)
【警告】

京都:なし

山形:なし

 

第8節
4月7日(日)14:03@グリスタ 天候:晴

栃木 1−2 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019040706/data.php

【京都出場メンバー(5-3-2)】

GK清水。DF右から黒木、上夷、安藤、本多、小屋松。MF右から金久保(65分:→中野)、庄司、重廣。FW宮吉(88分:→福岡)、一美(82分:→大野)。

【得点】

栃木:藤原(3分)

京都:一美(42分:←小屋松、52分:←小屋松)
【警告】

栃木:なし

京都:金久保(26分)、重廣(27分)

 

第9節
4月14日(日)14:03@西京極 天候:雨

京都−1 金沢
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019041411/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から上夷、安藤、本多、黒木。MFアンカーに庄司、前に右から宮吉(79分:→福岡)、金久保(87分:→仙頭)、重廣、小屋松。FW一美(88分:→闘莉王)。

【得点】

京都:金久保(43分:←一美)、仙頭(89分:PK)

金沢:杉浦(83分)
【警告】

京都:本多(93分)

金沢:梅鉢(18分)



−2019シーズン通算記録−
4勝3分2敗 勝ち点15
9得点 7失点
第9節終了時点での順位:7位

 

【ゴール】

2得点:一美

1得点:宮吉、重廣、黒木、小屋松、ジュニーニョ、金久保、仙頭

 

【アシスト】

2アシスト:宮吉、小屋松

1アシスト:ジュニーニョ、エスクデロ、一美

 

【累積警告】

1枚:宮城、金久保、重廣、本多

 

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

2019シーズンが開幕し、3試合を終えました。

大方の予想に反して、京都は2勝1分の良いスタートを切りました。

成績だけでなく、内容としても見どころの多いものになっていて、見ていて楽しいですね。過去2年の苦しさがあっただけになおさらそう感じます。

今回の記事では、今季の京都がやっていることを見ていければと思います。

 

 

ボール保持とリスク管理を徹底した攻撃

 

キャンプでは4バックと5バックの両方を試しているという報道がされていましたが、開幕から2試合は4バック、第3節は5バックで戦いました。

布陣にかかわらず、ボール保持を大事にして、後方から丁寧に繋いでいき、相手を外しながら前線に運んでいきます。

 

このときポイントになるのが選手の位置どりです。

前線では両サイドハーフ(ここ3試合では小屋松と中野)が基本的にサイドいっぱいに開き、相手DF陣を広げます。

後方では相手前線のプレスの掛け方に応じて、中盤やGKも含めて数的優位を作っていきます。

例えば4バック採用時に相手ツートップが積極的にプレスに来る場合、庄司がDFラインまで下がって外しにいきます。新潟戦がこの形でしたね。これも闇雲にやっている印象はなく、鹿児島戦のように相手が一人しか来ない場合や、積極的に出てこない場合には庄司が下がる必要はないので、DFラインだけで運んでいきます。

5バック時で臨んだ福岡戦では、右CBに入っていた安藤が中盤の底に移動してボールを引き出す動きも見せていましたし、相手に合わせて多彩かつ臨機応変な動きが仕込まれていることが伺えます。

安藤のポジションチェンジは守備時にスペースを空けるリスクを抱えていたのと、福岡が1トップの石津に加えてトップ下に入っていた田邉もCBへのプレスに出てきていましたので、前半途中で止めて3バックでボールを動かしましたが。

 

また、ボールを保持して相手を押し込んでいく中で、奪われた後のカウンターに対する予防線が張られていることも重要です。

ボールを保持している時にはボールと逆サイド側のサイドバックが中盤中央に入っていき、ボール回しを円滑化する助けをするとともに、相手のカウンターに対して危険な中央のエリアで対応できるようになっています。

最近よく見られる「偽サイドバック」の派生形と言えるでしょうか。

右サイドバックに左利きの黒木が入る試合があったのも、ボール保持を大事にする現れですね。

前線でサイドハーフが幅を取っていますので、ポジションが重なりにくく、パスコースを多く作ることができています。

 

最前線では1トップの宮吉が裏への飛び出しを見せて相手DFを牽制しながら、タイミングに応じて引いてパスを引き出します。

その動きに合わせてインサイドハーフをはじめ後方の選手が前線に飛び出していき、宮吉から横パスや裏へのスルーパスを受けて相手の裏を取りに行く形が崩しのメインですね。

カウンターでの得点でしたが、鹿児島戦の重廣、福岡戦の黒木と早速この形で点を奪えているのは良いですね。

宮吉はもともと裏への飛び出しに優れる選手だけに、相手としても警戒せざるを得ませんし、相手のプレスが弱ければDFラインからでも裏へ直接パスを出すことも織り交ぜているので、守る側はやりづらいでしょう。トラップやパスも上手いですからね。

帰ってきて必要以上に期待を集めてしまう選手ですし、今季は主将を務めるということで正直負担掛け過ぎなんじゃないのかなと心配だったのですが、やはり宮吉の活躍を見ることができているのは嬉しい限りです。

リターンパスを受けてのゴールも期待できる攻撃の形ができつつありますし、彼自身のゴールももっと見たいですね。

 

中央が締められれば両サイドの中野や小屋松が空いてきますし、そこからの突破を使いつつ、中央とのコンビネーションでエリア内を攻略しようという姿勢も見えます。

反面、サイドからクロスを上げる形はほとんどなく、リーグの中でサイドからのクロスが最も少ないようですね。

タイミングによっては、相手の裏に入れるような速いクロスを狙っても良さそうに思うシーンも見られますが、現段階ではボール保持を優先しているところがあります。

守備のやり方とも関係しますが、ボールを保持することで相手の攻撃回数を減らそうとしている感じもするので、この辺の状況に応じた判断はこれからの磨きどころでしょうか。

 

昨季も開幕当初はボール保持を大事にするというコンセプトが掲げられてはいました。

しかし、テクニカルな選手を並べるだけで具体的な方法論は仕込まれておらず、単発の動きに終始して結局は苦し紛れに蹴り出すシーンを見続けていました・・・。

なので、驚くばかりというか、指導体制でここまで変わるのかというのを見せつけられた思いです。

 

 

後方の人数を揃えることを優先する守備

 

守備については、まず後方の人数を揃えてセットすることを優先しています。

布陣によりますが、5DF&4MFもしくは4DFもしくは5MFの2ラインです。

後ろの人数がセットされていれば、1人は前に出て相手のボール保持者にプレスを掛けにいって良いという形。

例えば相手のCBが持っている時には、宮吉に加えてボールに近いMFが前に出て制限を掛けにいきます。

また、5バック時には、前線からパスを受けに引いていく相手選手に一人がついていっても良いことになっている様子もありました。

つまり、5人でラインを形成している場合は、1人が出ていっても4人でカバーできるという前提があり、その場合には前に行っても良いということですね。

1人がプレスに出ていくとそれに伴って全体も上げていきますので、昨季まであったようなドン引き守備という印象はありません。

リスク管理を最優先にしつつ、できるだけ前で絡め取れるようにしている形ですね。

 

既に書いたように、攻撃時にはボール保持を長くして相手を押し込んでいくスタイルを志向しています。

その分奪われた時には、京都の選手が前がかりになっていることも多いです。

そのため、奪われた直後にはボールに近い選手がすぐさま奪い返しにいくことも徹底されています。

そこで奪えれば再びチャンスに繋げられますし、奪えなくても最小限時間を稼ぐことが必須で、その間に他の選手はポジションに戻っていきます。

攻撃時のサイドバックの位置取りもカウンターを受けた際への対応に気を配ったものになっていますし、攻守の連続を踏まえてチームとしてのやり方が構築されていっている印象です。

 

 

「原則」を徹底するからこその柔軟性なのか

 

正直なところ、第3節で布陣もメンバーも替えて戦いながら、それなりの内容でもって勝利を収めたことは驚きでした。

まず5バックにしたことについてですが、上で見てきたように、布陣が変わっても攻守のプレー原則は同じものとなっているので、選手としても大きなやりづらさはなかったように思います。

これがこの2年見てきた場当たり的なチーム作りだと、変化に応じてもう一度すり合わせていかないといけなくなるので難しいものであることは身に沁みているのですが・・・。

プレーする上での原則をこの段階で確立しつつある様子であるのは良いポイントですね。

 

ただ、実は最初の2試合を見た段階で、何人かの選手はメンバーに入ってくるのは難しいんじゃないかと感じていました。

フィジカル能力を武器とする本多や石櫃はサイドバックとしては厳しいだろうと思っていましたし、闘莉王も跳ね返し役もしくはパワープレー要員としての途中出場がメインだと思っていました。

その3人がDFラインに入って、多少ぎこちないところもありましたが、きっちりと役割をこなして完封したというのは正直言って意外でした。すみません・・・(笑)

 

この意味は大きいです。

最初2試合で見られた課題として、新潟戦ではカウエやレオナルド、鹿児島戦では韓勇太に代表されるように屈強なフィジカルを持つ選手に手を焼いていたところがあります。

全体のポジションで対応しようにも、どうしても個々の勝負に持ち込まれてしまう局面は出てきます。

テクニカルな分、全体的に強さに欠けるメンバー構成でしたので、どうなっていくかなと思っていたところです。

そこで、宮城や牟田の欠場もあったにせよ、フィジカル勝負で強さを発揮できる選手たちも十分にチーム原則の中でやれるのであれば心強いです。

特に次節はオルンガやクリスティアーノを擁する柏ですし。

 

もちろんまだ3試合しかやっていません。今後いろんな局面が出てくる中で不具合が出てくるところもあるでしょう。

現状でも、順応するためのステップではありますがパスのタイミングが弱かったりズレたりするところもありますし、危険なミスも多いです。

また、相手カウンターを阻止できなければ、フィジカル勝負で一気にゴール前に運ばれるのも、より丁寧な対応が求められていくでしょう。

攻撃面ではどこで仕掛けるか、仕掛ける数を増やせるかは課題ですね。

ただいずれも、チームの原則を徹底していく中で解決を図っていけると感じられるものです。
また、意外にもと言ったら失礼かもしれませんが、中田監督が現実的対応をきっちり打っているというのもおもしろいですね。

チーム原則としては挑戦的に思いますが、その実現実的なリスク管理も徹底していますし。

第2節に冨田が退場処分を受けた後には、5バックでスペースを消しにかかったのもそうですし、福岡戦もその流れですね。

それもあって各試合で内容の伴ったサッカーを出しつつ、結果もついてきているので、今後も選手たちは自信をもってトライしていけるでしょう。

 

見る側としても楽しいですね。ほんとに。

 

 

第1節
2月24日(日)14:03@西京極 天候:晴

京都−0 新潟
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019022406/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から黒木、上夷、宮城、冨田。MFアンカーに庄司、前に右から中野、仙頭(87分:→モッタ)、重廣、小屋松(72分:→石櫃)。FW宮吉(87分:→闘莉王)。

【得点】

京都:なし

新潟:なし
【警告】

京都:なし

新潟:高木(68分)

 

第2節
3月2日(土)14:03@西京極 天候:晴

京都−1 鹿児島
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019030211/data.php

【京都出場メンバー(4-1-4-1)】

GK清水。DF右から黒木、上夷、宮城、冨田。MFアンカーに庄司、前に右から中野、仙頭(67分:→闘莉王)、重廣、小屋松(83分:→石櫃)。FW宮吉(90分:→ジュニーニョ)。

【得点】

京都:宮吉(23分)、重廣(40分:←宮吉)

鹿児島:韓(38分)
【警告】

京都:冨田(45+2分、58分)、宮城(81分)

鹿児島:中原秀(18分)、ウイリアン(20分)

【退場】

京都:冨田(58分)

 

第3節
3月9日(土)13:04@博多の森陸上 天候:晴

福岡 0−1 京都
試合記録:
http://www.sanga-fc.jp/game/2019030907/data.php

【京都出場メンバー(5-4-1)】

GK清水。DF右から石櫃、安藤、闘莉王、本多、黒木。MF前に右から中野(92分:→仙頭)、庄司、重廣、小屋松(88分:→ジュニーニョ)。FW宮吉(88分:→エスクデロ)。

【得点】

福岡:なし

京都:黒木(71分:←宮吉)
【警告】

福岡:石原(64分)

京都:なし



−2019シーズン通算記録−
2勝1分0敗 勝ち点7
3得点 1失点
第3節終了時点での順位:5位

 

【ゴール】

1得点:宮吉、重廣、黒木

 

【アシスト】

2アシスト:宮吉

 

【累積警告】

1枚:宮城

 

*冨田は同一試合での警告2枚による退場処分が1度アリ

2019シーズンももうすぐ開幕です。

ここ最近は開幕日が早くなったのもあって、昨季終了からあっという間に感じちゃいますね・・・。

開幕にあたり、京都の戦力状況をまとめるとともに、簡単に今季の展望をしておこうと思います。

 

まず大きな変化として、監督が替わりました。

昨季は布部陽功監督が序盤は指揮を執り、シーズン半ばに成績不振のために退任し、残りはコーチから昇格したボスコ・ジュロヴスキが務めました。

シーズン通して(というよりも、布部監督が就任した2017年から)チームとしての基盤を築くことはできず、場当たり的に個人能力を活かすことでなんとか残留したというものでしたので、指揮官の交代は当然でしょう。

併せて、強化の責を担っていた小島卓強化部長と山中大輔社長も退任しました。

(昨季のまとめはこちら:その1その2その3

 

新たに就任した中田一三監督の下、實好礼忠コーチ、ゲルト・エンゲルスコーチ、佐藤一樹コーチといったS級ライセンス所持者3人を含めてチームを作っていくことになりますので、今年こそ基盤作りの一年にしたいところです。

チームはここまでボールポゼッションを大事にして、後方から組み立てていくサッカーを志向していると伝えられています(京都新聞記事)。

また、当初は4−1−4−1の布陣を試しつつ、現在は5−4−1の形でやっているとも伝えられていますが、実質的にはアンカーが一列下りただけのようですので、この2つのミックスと考えた方が良いでしょうか。

つまり5バック中央の選手は、守備時にはDFラインに入り、攻撃時には積極的に前に出ていくイメージを持っていることになります。

起用される選手にもよりますが、守備時にも最終ラインから前に潰しに出ることになるかもしれませんね。

こういった視点の下、各ポジションの戦力を見ていきます。

青字で示しているのは今季の新加入選手で、メインのポジションではなくても起用される可能性のあるところにはカッコ付きで示しています。

(なお、昨季2種登録、強化指定選手、レンタルバックの選手も新加入扱いにしています)

 

 

GK

清水圭介、若原智哉、加藤順大


昨季出場機会のなかったキム・チョルホが抜けたところに、J1での実績豊富な加藤が加入。

加藤は加入直後からいろいろな選手とコミュニケーションを取って、チーム内の雰囲気作りにも一役買っているようですね。

プレー実績も十分ですし、昨季正GK的立ち位置だった清水や、ルーキーながら一時はポジションを掴んでいた若原と熾烈なポジション争いとなるでしょう。

誰が出てもおかしくないですし、質的にはJ2リーグ屈指のGK陣だと思います。

若原はU-20代表でのポジションも掴みたいですね。

 

 

3CB中央/アンカー

庄司悦大、安藤淳、田中マルクス闘莉王

(宮城雅史、望月嶺臣)

 

今季の肝になりそうなポジション。

攻撃時には中盤に上がって攻撃の組み立てに関わっていくことになりそうで、庄司が最有力でしょう。

ただ、昨季守備面でもかなりの貢献をしていたとはいえ、どうしても最終ラインでのプレーは未知数です。

DFラインの前のケアを行うという意識で良いと思うのですが、どの程度守り方が整理されているのかが注目です。

昨季も4バックの前にアンカーを置くことがありましたが、選手の特徴もあるにせよ、やけにDFラインと中盤の間が間延びして、その間にポツンとアンカーがいるような状況が目立ちましたね。

4−4の2ライン間をケアするのが基本だと思うので、そこまでの間延びすることはないはずなのですが・・・

このあたり、4−1−4−1のように表記した布陣が頭に刷り込まれすぎるところがあるのかもしれないなぁと感じているところです。

今季どうなるのか見ていくことになりますが、「5−4−1」と言うことによってまた選手内での意識も変わっていくのかな、と。

庄司が出る時の個人的な注目点はそこになりますかね。

普通に5バックとして守るのかもしれないですけど(笑)

そうなると、守備面で長じ、もともとボランチであった安藤も有力な候補になってくるでしょう。

闘莉王はこのポジションで考えられているようですが、年間通じての稼働は難しいでしょうし・・・。

最終ラインというよりも、前に出てヘディングで跳ね返しにいくのであれば適任でしょうか。あとはフラフラ前に出ていきすぎないようにすると、そこまでスタミナも消費しすぎないでしょうし、変に前線に置くよりもチームとしての歪みは少ないかもしれませんね。あとはどこまで落とし込めるかですけど。

守備面重視なら宮城、ボールの散らしを重視するなら期待を込めてですが、望月の名前も挙げておきました。

 

 

3CB左右

牟田雄祐、下畠翔吾、本多勇喜、宮城雅史、増川隆洋、磐瀬剛、上夷克典江川慶城

冨田康平安藤淳

 

4バックの場合もこの中からCBをチョイスすることになるでしょう。

昨季主将の染谷が抜けましたので、計算できる選手が一人抜けたことになります・・・が、染谷ももともと怪我がちでしたし、スピードに不安があるためにズルズル下がりすぎる傾向が強い選手でもあり、どうにかテコ入れしたいところではありました。

本来は染谷のプレー向上を望んでいたのですが・・・。出ていったものは仕方ありません。

昨季終盤にようやく牟田が定着したことで守備に目処がついたところがありますので、今季は序盤から主軸を担ってもらいたいところです。

相方としては本多が有力でしょうか。ボール保持を大事にするのであれば左CBには左利きを置きたいところですし、左サイドには黒木と冨田が入りましたので、本多を中央に持ってくることができます。

また、中央を庄司や安藤が務めるのであれば、空中戦を苦にしないという意味でも本多がリードしそう。宮城もありますね。

DFラインのコントロールやカバーリングであれば下畠でしょうか。

ルーキーの上夷、今季が勝負の一年となる磐瀬は出場機会を得られるようにアピールですね。

常時稼働とはいかないまでも、圧倒的な高さを持つ増川も控えていますので、このポジションも数的には十分ですね。

U-18主将だった江川はまずは慣れていくところから。

 

 

右SB/WB

石櫃洋祐

(下畠翔吾、安藤淳、磐瀬剛)

 

ここは今年も衰え知らずの石櫃が基本線でしょう。

ただし、守備面でより引き締め、また、攻撃時にサイドハーフに幅を取らせるのであれば安藤が後方から組み立てに参加する形の方がスムーズになるかもしれません。

 

 

左SB/WB

黒木恭平、冨田康平

(本多勇喜)

 

本多を中央に回すのであれば、黒木と冨田の争い。

黒木なら後方からの組み立て、冨田であれば積極的に前に飛び出していくことが望まれるでしょうか。

前線に左利きの選手が少ないので、高い位置でボールに絡むことも求められそうです。

 

 

ボランチ/インサイドハーフ

重廣卓也、金久保順、望月嶺臣、仙頭啓矢、レナン・モッタ福岡慎平

(宮城雅史、磐瀬剛、庄司悦大、安藤淳

 

ボール扱いの技術に優れる選手が多い一方、昨季は中盤の守備強度が低いという課題が見られたこのポジション。

もちろんチームとしての質を高めていくことが第一ですが、昨季の課題をどうクリアしていくかが注目点です。

攻撃面ではワントップのサポートに動く運動量も求められそう。

そうなると軸は重廣になるでしょうか。仙頭、金久保も守備面での向上は望みたいですが、主力候補です。

望月、福岡はそれに次ぐ立ち位置ですが、守備の強度を保てるという意味では福岡は良いですね。重廣からポジションを奪い取る意欲で臨んでもらいたいところです。

レナン・モッタについてはまだプレーを見たことがないので何とも言えないのですが、このポジションもしくはサイドハーフで主力として働いてくれることを期待。

チームとしてより守備強度を求めるのであれば、宮城や安藤をここで使う選択肢もあるでしょう。

 

 

左右SH/WG

小屋松知哉、ジュニーニョ、湯澤洋介、中野克哉上月壮一郎

(金久保順、仙頭啓矢、宮吉拓実、エスクデロ競飛王服部航平レナン・モッタ

 

2列目の攻撃的な選手は質量ともに揃っている印象です。

攻撃面だけでなく、守備でも献身的な選手が多いですし。

これまでも主力として活躍していた小屋松に加え、昨季加入のジュニーニョ、湯澤も計算の立つ選手です。

ルーキーの中野は、京都橘の先輩たちと同様に加入一年目から試合に絡めるのであれば数少ない左利きのアタッカーということで貴重です。

インサイドハーフに名前を入れましたが、仙頭や金久保、レナン・モッタもいますし、FWでの起用が濃厚とはいえ宮吉やエスクデロもいますからね。

昨季2種登録で試合出場も果たした上月はいきなり負傷を負ってしまいましたので、まずはしっかり治すところから。

 

 

FW

宮吉拓実、エスクデロ競飛王、大野耀平、一美和成服部航平

(田中マルクス闘莉王)

 

カイオ、レンゾ・ロペスが抜けましたが、今季はワントップを採用するということでポジション争いは熾烈。

とはいえ、独力でゴールを奪いに行ける選手陣ではないので、いかに後方との連携を高めるかが重要です。

昨季もワントップ時には孤立気味でしたからね。

最も大きな期待が掛けられるのは復帰してきた宮吉でしょうか。

やはり特別な存在ですし、もともとシュートセンスは抜群。裏への飛び出しを活かせるような連携作りを望みたいですね。

余分な期待を掛けられ過ぎないようにと思うところもあるのですが・・・。

契約交渉が難航し、最終的に京都でプレーすることになったエスクデロはボールキープを活かして時間を作ることができるので、他の選手達とは違った魅力が出そう。

昨季まで中盤での起用が多くて窮屈そうでしたし、本人も変にパサーとしての意識を出してる感があったので、最前線で輝いてもらいたいですね。

一美、大野は身体の強さを活かしていきたいですが、なんとなくツートップの方が良さそうには思います。宮吉もそうですが・・・。シーズン中にノーマルな4−4−2にすることもあるかもしれませんね。

ルーキーの服部は練習試合でゴールを重ねていますね。まだ1年目ですし、フィジカル面での慣れが必要でしょうけれど。

高さを使ったパワープレーとなれば、やはり闘莉王が出てくる可能性は高いです。今はまだやっていないようですが、相手チームとしては警戒せざるを得ないでしょう。

 

 

 

ざっと見ていきましたが、やはり新体制となったことで、チームとしてどういうものを目指して創り上げていくのかが最大の注目点になります。

その中で、各選手が魅力を発揮してくれることを期待したいですね。

チームとしてもここ2年の悲惨な状況から抜け出したいところですし、見ている側としてももっと楽しみたいですからね。

中田監督はTwitterでの話題が先行していますが、独特な感性を発揮しているとも見えますので、サッカー面でも尖ったところを見られればと思います。

(いろいろWebページもチェックしているようですし、なんならこのブログにもコメントいただければ・・・いや、冗談ですが・笑)

 

ということで、今季も折に触れて京都に関して感じたことを書いていこうと思います。

今年も頑張っていきましょう!

全選手評第2弾です。

前回のGK・DF編に続いて、今回はMF・FWの選手たちを!

 

MF

5 マティアス・カセラス

リーグ戦2試合出場

天皇杯1試合出場

*7月に契約解除

 

新加入のウルグアイ人MF。

元々「守備に定評のあるボランチ」という触れ込みで加入し、今期の軸として期待されていたのだが活躍できずに7月に契約解除となってしまった。

怪我での出遅れもあったが、プレーぶりを見る限り中盤でスペース管理をできるタイプではなく、対人はそこそこぽかったけど守備に秀でているようには見えなかった。

どっちかって言うと強烈な左足を武器としたアタッカー。

どういう経緯で守備を期待することになったのかは大いに疑問であり、連れてきたスカウトを問い詰めたいところである。

 

 

7 田村亮介

リーグ戦2試合出場

天皇杯1試合出場

 

ユース上がりのムードメーカー兼アタッカーも5年目にしてついに契約満了。

昨季あたりから危ないとは思っていたが、今季は途中出場でのわずかな出場に留まってしまった。

少しずつ「だいたい行方不明感」はなくなってきたかと昨季なんかは思っていたけれど、競争の激しい前線で、得意のプレーを発揮できる場面をなかなか作り出せない状況では厳しかったか。

明るい性格で愛されキャラなので、なんとか開花してほしいのだけど。

 

 

8 重廣卓也

リーグ戦32試合出場 3得点 警告4

天皇杯1試合出場

 

阪南大から加入したルーキーながら、期待以上のプレーぶり。

広範囲に動き回れる上にスピードもあるため、中盤の攻守を任せられる存在。

課題としては技術面がスピードに追いついていないところがあり、時折急ぎすぎたようなミスをするところか。

あとは実はぬか喜びストライカーキャラなんじゃないかと疑っているが、3点獲ったからまあ良しとしましょう。

 

 

10 エスクデロ競飛王

リーグ戦14試合出場 2アシスト 警告3

*7月に蔚山現代へ期限付き移籍

 

昨季負った大怪我の影響で、今季は出場さえできれば御の字かなと思っていたら普通に春から主力だった。

ただ、チーム事情・・・というか指揮官事情で中盤の底で起用されることが多かったのはさすがに厳しかった。

どう考えたらアンカー・エスクデロなんだ。

身体強いしキープもできるからOKでしょみたいなノリだったんだろうが、楽天的すぎるぞ。

いつも起用している守備できないDHを日本シリーズでどうするよ的なパ・リーグ球団じゃねーんだから。

こちらは同じDHでも指名打者でなくてディフェンシブハーフです。ってやかましいわ。

当たり前のように守備が整えられなくて、あげく高額年俸であったためか韓国に行ってもらうことになった。

本人的には良かったろうけど。

 

 

11 湯澤洋介

リーグ戦18試合出場

天皇杯1試合出場

 

水戸からやってきたサイドアタッカー。

サイドハーフとしては今季のチームで一番「らしい」選手で、外から中に入ってきてボールを引き出したり、ドリブル突破で相手を剥がせたりと結構高スペックな選手だったのだが、あまり重用されなかった。

昨季の伊東俊もそうやったけど、なぜなんだ。地味だからか。イケメンなのに。

あと、重廣と違ってこちらは本格派のぬか喜びストライカーである。

有能なアタッカーなのに栃木でも水戸でも点獲ってないな(160試合出場で8得点)と思ったらそういうことかー!

 

 

14 仙頭啓矢

リーグ戦39試合出場 1得点6アシスト 警告4

 

2年目のシーズンは主力として年間通じてプレー。

ボランチやインサイドハーフの起用もあったが、やはり前線でプレーした方が持ち味のパスセンスが発揮される。

ただチームの戦い方には不満を持っているような様子が試合後コメントからは感じられ、平面での勝負をもっとしたかった様子。

そりゃそっちの方が彼にとっては技術活かせるもんね。

それでもチーム事情をよく理解してクロスを送り込む選手の一人となってくれていた。

移籍するんかなー。どうなんかなー。

 

 

16 沼大希

リーグ戦5試合出場

天皇杯1試合出場

*8月に宮崎へ期限付き移籍

 

たいてい昇格後は5年間契約しているのが通例だったが、3年で契約満了となってしまった。

デビュー試合での決勝ゴールの印象が強いが、その後はなかなかストライカーとして勝負できなかったですね。

昨季レンタル先の鳥取でもいろんなポジションを回ってたみたいやし。

今季も起用された試合はインサイドハーフ。練習試合ではサイドバックをやってるなんて話もあった。

キックの巧さを活かして・・・という話ではあったけれど、ポジショニングや動き方はこなれなかったか。それは最前線でも同じことだけれど。

田村と同じで、フィジカル勝負では難しい中でどうやって持ち味を出していくのかが曖昧なままだったか。その「持ち味」のレベルも含めてね。

そのあたりにさくさく昇格させる現状を疑問に思うわけですけど。

 

 

18 望月嶺臣

リーグ戦8試合出場

天皇杯1試合出場

 

序盤戦こそスタメン起用もあったが、存在感が薄れていく一方になってしまった。

ビルドアップが安定しないチームにあっては、ショートパスの散らしを得意とする彼の居場所はなく、守備の強度が低い部分ばかりが目立つことに。

ある意味、エスクデロのアンカー起用で一番厳しい状況に立たされたのが彼だったか。

ただ、夏に加入した庄司と比べると、攻撃面だけでなく守備面でも差があることを見せつけられていた印象があり、攻守両面でのレベルアップが望まれる。

 

 

20 アレシャンドレ

リーグ戦出場なし

*7月に契約解除

 

プレーを見たことないから何とも言えない。

7月にブラジルへ帰国。

 

 

22 小屋松知哉

リーグ戦36試合出場 5得点 警告1

 

今年もよく走ってました。

ただ、昨季以上に深い守備と、収まらない前線に引っ張られた結果、位置取りがかなり低くなってしまい、攻撃能力を活かせたとは言い難い。

よく気がつく選手なので、それが仇になった感じ。

それでリズムも崩しちゃってメンバーからも外れがちになってしまったが、終盤に再度出場機会を得ると、4−4−2がこなれてきたこともあって前で絡む回数も増えたかな。

来季こそもっと前目でやりたいですね。

 

 

23 大久保剛志

リーグ戦出場なし

*7月にPTT Rayongから期限付き移籍

 

タイから加入。プレーを見たことないから何とも言えない。

ただ、ユースの選手たちに海外移籍の実情なんかを語る機会があったようで、生の情報を聞けるという点ですごく良いんじゃないだろうか。

 

 

25 荻野広大

リーグ戦出場なし

*8月に宮崎へ期限付き移籍

 

攻守の核になってくれないかな、と期待していたが脱臼癖がついてしまったのか度々離脱し、結局出場機会のないままレンタルとなってしまった。

ちょっとおとなしすぎる印象も強いので、そこも心配。

 

 

31 ジュニーニョ

リーグ戦16試合出場 2得点 警告3

*7月にFC大阪から期限付き移籍

 

夏に加入したブラジル人アタッカー。

JFLとJ2のスピードの違いに最初は戸惑ったか、ボールがなかなか足につかない印象があった。

しかし、とにかくよく走り回ってくれる選手であるため、組織レスの状況でも攻守にアグレッシブさをもたらせるタイプである。

また、強力なミドルシュートも武器。惜しくも入らないシーンのほうが目立ったが。

来季から完全移籍での加入が決定。

 

 

35 福岡慎平

リーグ戦10試合出場 1得点 警告1

天皇杯1試合出場

*2種登録

 

2種登録で10試合の出場は立派。

若原同様、流れを変えたかったための起用という側面はあるものの、技術面がしっかりしていて、守備でも戦える選手であるため、期待以上のプレーだった。

小柄ながらJ2レベルでもしっかり守れるのあは軸がしっかりしているからか。

ユース昇格組にありがちなひ弱さはあまり感じられなかった。

庄司、重廣とのポジション争いは熾烈だが、順調に伸びていってもらいたい選手である。

 

 

36 上月壮一郎

リーグ戦2試合出場

*2種登録

 

福岡と同じく2種登録ながら2試合に出場。

こちらはまだそれほどの印象はないが、物怖じせず仕掛けようとする姿勢は買いたい。

 

 

41 金久保順

リーグ戦16試合出場 2アシスト

*7月に仙台から完全移籍

 

夏に加入したMF。

本来は前目の選手だが、ボランチでの起用が多かった。

技術が高く、頻繁にパスを受けに顔を出せるので、庄司とともに後方での繋ぎをスムーズにさせたい狙いがあったかも。

意外と守備でもしっかりポジションを取ってくれるので、そつなくこなせていた印象。

とは言え、一列前でのプレーをもう少し見たかったかな。

 

 

44 庄司悦大

リーグ戦20試合出場 1得点 1アシスト 警告3

*7月に仙台から期限付き移籍

 

夏に加入ながら、牟田と並んで個人的シーズンMVP候補。

中盤の底からの展開力は、山口や岐阜で活躍していた際の評判通りで非常にレベルが高い。

仙頭と同じく、庄司本人としてはもっとショートパスを使って崩していきたい希望があっただろうけれど、それを飲み込んで状況に合わせたプレーに徹してくれた。

対人守備はさすがにそこまで強くないが、中盤の底にしっかり位置取りして相手の攻撃を潰す役割もきっちりこなしてくれた。

彼が来てなかったらと思うとゾッとします。

来季は完全移籍での加入が決定。アシスト数がもっと増えるように、前線とリンクできれば。

 

 

FW

9 レンゾ・ロペス

リーグ戦37試合出場 11得点 警告6

天皇杯1試合出場 1得点

 

新加入のウルグアイ人FW。

長身ではあるがポストプレーヤーというわけではなく、ロングボール主体の中でサポートを得られずに孤立気味になることが多くて苦労していた。

表情もなんかずっと困った感じだった。

それでもなんとか収めようとしてくれて頑張っていましたね。ちょっとムラッ気もあって消えがちな試合もあったけど。

DFを外してクロスに飛び込むのが上手く、チームトップの11ゴール。序盤戦に勝ち点を積めたのは彼の貢献が大きい。

守備はそれなり。

中盤からのサポートがあればもっと点は取れたかな。

シーズン中度々イタリアへの移籍話が出ていたけど、このオフで向こうに行くんでしょうか。

 

 

13 岩崎悠人

リーグ戦33試合出場 1得点 1アシスト 警告3

天皇杯1試合出場

 

今年もよく走りました。

年明けから代表遠征もあってコンディション調整が難しかったようで、特に序盤戦は身体が重そうにしていた。

夏あたりから身体のキレが出てきて、一人でカウンターを完結させられそうな勢いのドリブル突破も増えてきた。

「させられそう」で止まっていたのは、サポートの少なさもあるけれど、彼自信の意識や技術の問題。

シュートを選択しなかったり、その上で出すパスが雑だったり。

基本的にこれまで突出したフィジカル能力を武器にやっていた印象が強く、よく言われる「ストライカー」という表現には違和感があるのが実際のところ。

サイドハーフで起用されることが多いから、とかではなく、もっと根本の話で。

まーもちろんプロ入りしてからの2年でしんどい状況でやらざるを得なかったところはあるけど、もっと賢くやるために自身のプレーを整理する必要がある。

来季から札幌でプレー。

ミシャシステムではシャドーでの起用が有力で、森保監督との関係を考えると代表での活躍にも繋がる期待がある。

だが、自身の課題を解決できないと左サイドをめっちゃ上下動してることになるかも。

 

 

19 大野耀平

リーグ戦16試合出場 3得点 警告2

天皇杯1試合出場

 

大卒2年目のFW。

開幕スタメンを勝ち取ったものの、ロペス同様、大柄だがポストプレーヤーというわけではないのでやっぱり苦労していた。

ツートップの一角としてプレーさせてあげたい選手。

昨季よく見られた無駄なファールは少なくなった印象で、だいぶ慣れてきたのかな。

最終節、途中出場からゴールを決めて試合を完結させられたことは自信になったのでは。

そういえば愛媛で2年連続ゴールである。讃岐からも点獲ってるし、四国キラー?

もう1点どこやっけと思ったら金沢やった。これも試合終了間際の追加点でしたね。

 

 

20 カイオ

リーグ戦15試合出場 4得点 2アシスト 警告2

*7月に加入

 

中国のクラブを退団し、所属チームがなかったタイミングで京都に加入したブラジル人FW。

中盤を埋めに戻るなど、守備への意識はしっかり持っていて、若干の怪しさはあれどサイドハーフとしてもプレーしました。

彼も長身だがポストプレーヤーというわけではなく・・・って何回目だこれ。

武器は左足のキック。強烈なロングシュートで驚くようなゴールを生み出し、残留に貢献してくれました。

反面、イージーな決定機を逃すことも目立っていましたけど(笑)

シーズン中の加入やったし、来季も残るんでしょうか。まだ発表はありませんね。

 

 

以上です!

今季も昨季同様苦しいシーズンでしたね・・・。

その中でも、京都に所属してくれた選手たちにとって少しでも得られるものがあったのならいいなと思います。

 

ということで2018シーズンの記事更新はこれでおしまい。

 

お疲れ様でした!!!来季こそ頑張るぞー!
 

シーズンまとめに続いて、全選手評をやりたいと思います。

例年通りこれはかるーくかるーく。

 

 

GK

21 清水圭介

リーグ戦30試合出場

天皇杯1試合出場

 

今季の正GK。

一時若原にポジションを譲ったものの、彼の出来どうこうと言うよりも流れを変えたかったという状況だっただけ。

キックミスで失点を許すシーンもあったが、出場し続けていればそういったことも起こる。

それでも揺るぎない信頼が彼にはあります。

 

 

27 キム・チョルホ

リーグ戦出場なし

 

プレーを見たことないから何とも言えない。

 

 

34 若原智哉

リーグ戦12試合出場

 

高卒1年目で12試合出場は立派。

流れを変えたかったというチーム事情はあったにせよ、プレーレベルの高さをしっかり見せた。

U-19代表での離脱がなければシーズンそのまま守り続けていたかもしれない。

ややハイボールの飛び出しが不得手なのかもしれないけど、まだこれからの選手。

それでもデビューイヤーでのプレーぶりは先輩の杉本大地や山田元気を上回る。

来季は清水との正GK争いとともに、U-20代表でもレギュラーを狙うことに。

 

 

40 井ノ尾匠

リーグ戦出場なし

*2種登録

 

プレーを見たことないから何とも言えない。

そういえば2種登録されてたのに昇格がなかったのは珍しいのでは。

GK不足の事情が強かった面があるけれど。。。

 

 

DF

2 磐瀬剛

リーグ戦3試合出場

天皇杯1試合出場

 

岐阜へのレンタルから復帰。

DF登録だがリーグ戦ではボランチ起用がメイン。

対人守備の強さは相変わらずだが、やはり繋ぎの面でどうしても苦しかった。

チームとしても流れの悪い時期だったので、彼にはかなり酷な使われ方やったなぁというところ。

高さがないからCBでは厳しそうだし、ボランチで攻撃面を磨くか、守備重視のサイドバックなのか、最適な位置を見つけたい。

 

 

3 宮城雅史

リーグ戦8試合出場 警告1

天皇杯1試合出場 退場1

 

山口から加入1年目、センターバックもしくはボランチとしてプレー。

チームの中で数少ない中盤の守備を実現できる人材で、パス出しもまずまず。

アンカーとして定着できればよかったのだが、負傷離脱してしまった。

その後もちょくちょく怪我があったのか、あまり出場機会は得られず。

天皇杯での一発退場がボスコ監督に印象が悪かったのかもしれない。

 

 

4 田中マルクス闘莉王

リーグ戦31試合出場 4得点 2アシスト 警告2 退場1

 

シーズン当初はCBだったが、結局FWとしてプレー。

2シーズン目なら状態は良くなるかと思われたが、実際は昨季以上にコンディション的に厳しかった。

あれだけ空中戦で勝てない闘莉王というのも珍しいんじゃないかというくらいで、まともにプレーできる状況ではなかった。

足を痛めているという話もあったが、それでも起用せざるを得ないというのが今季の苦しさを象徴している。

実際、状態さえ良ければ攻撃の核になってたわけで。前線にポイントを作れるのは闘莉王の高さ頼みでしたからね。

現役を続けるかどうかは不明。

やるならコンディション調整をどこまでできるかやなー。やれてもシーズンフル稼働はもうキツそう。

 

 

6 本多勇喜

リーグ戦36試合出場 1得点 1アシスト 警告4

 

野生児。

シーズン中、不振のチーム内で集中が切れたような散漫さを見せることが目立ったが、冨田・黒木の加入からやる気を出した(笑)

その気分屋的なところがなんとも彼らしい。

きっちりやれば身体能力と守備はリーグトップクラスやからね。

 

 

15 染谷悠太

リーグ戦40試合出場 1得点 2アシスト 警告7

 

悩めるキャプテン。

チームの不振で、変に彼がサポーターとの間を取り持たないといけないような感じになってたのは気の毒で仕方なかった。

プレー面でもどうにか攻撃の起点になろうとしているようなところがあり、無理な縦パスを入れてカウンターを食らうキッカケになってしまうことも。

また、反転とステップの速さに課題を抱えるため、相手FWとの平面勝負で振り切られることが目立ってしまったのもキツかった。

 

 

17 牟田雄祐

リーグ戦18試合出場 警告1

天皇杯1試合出場

 

個人的にはシーズンMVP。

京都に加入してから苦しんでいたが、ついにCBの軸になり得るプレーを見せてくれた。

高さもあって前で潰せる彼がレギュラーに入ってから、なんとかDFラインを上げることができるようになったことが勝ち点を積み上げるための原動力だったわけだし。

早くも契約更新が発表されていて、来季はシーズンを通しての活躍が期待される。

 

 

24 増川隆洋

リーグ戦23試合出場 1得点 警告5

 

開幕直前に加入したベテランCB。

闘莉王とは違って、年齢を感じさせないアグレッシブさを見せた。

が、どうしてもスピードのなさは否めず、染谷と組むCBコンビでは深く守って耐え忍ぶしか選択肢が取れなかった。

それでもクロスから引き剥がされてしまっていたのだけど・・・。

ただ、高さは圧倒的なものがあり、契約更新は決まっている来季もCBとして計算の立つ戦力であると言える。

 

 

26 下畠翔吾

リーグ戦12試合出場 警告1

天皇杯1試合出場

 

困ったときの下畠・・・だったのだが、今季はその神通力が通じなかった。

個人的にはその時点で「今季ほんとやべーかも」って思ってたんですけど。

出場した試合で結果がついてこず、ポジションを掴むキッカケにならなかったのが痛かった。

 

 

30 石櫃洋祐

リーグ戦40試合出場 1得点 7アシスト 警告5

 

相変わらず元気な石櫃さん。

今季も年齢を感じさせない輝きっぷり(頭部とは言ってない)で、レギュラーガッチリ。

彼の後釜を早急になんとかせなあかんと毎年言っているが、彼が衰えを見せない(笑)

来季も当然不動のレギュラー候補。

 

 

33 冨田康平

リーグ戦2試合出場

*特別指定選手(早稲田大学)

 

早稲田大学在学中ながら、おそらく本多に刺激を与えるために登録された。

あまりプレーを見れていないので特徴がまだ掴めていないが、労を惜しまずに上下動できるタイプ。

技術はあまり高いわけではないのか、攻撃の起点になるタイプではないか。

まずは守備をしっかり磨いていきたい。

大学に戻る前の最後の試合で、終了間際にPKを献上してしまった悔しさを晴らすところからやね。

 

 

37 ウ・ショウツォン

リーグ戦出場なし

*7月に清水から期限付き移籍

 

プレーを見たことないからなんとも言えない。

ただ、彼の能力云々ではなく、若原と同じくU-19代表活動で長期的に離脱することが分かっている選手を獲得する理由があったのかどうか。

清水との何らかの密談でもあったんやろかという気も。

来季どうすんだろ。これでサクッと清水に戻ったらおいおい、ってなりそう。

彼に責任はないけど。

 

 

39 黒木恭平

リーグ戦4試合出場

*7月に鹿児島から期限付き移籍

 

本多に刺激を与えるために以下略。

奥さんがスザンヌの妹とか言うどうでもいい情報が先行していた左SB。

最終節なんかでも落ち着いた攻守を見せており、特にパス出しのスムーズさは本多とは違った魅力があった。

時間と余裕があまりになかったか・・・。

 

 

今回はここまで!

なんか今季は文章も内容も硬いし、コメントも苦しいな・・・。