全選手評第2弾です。
前回のGK・DF編に続いて、今回はMF・FWの選手たちを!
MF
5 マティアス・カセラス
リーグ戦2試合出場
天皇杯1試合出場
*7月に契約解除
新加入のウルグアイ人MF。
元々「守備に定評のあるボランチ」という触れ込みで加入し、今期の軸として期待されていたのだが活躍できずに7月に契約解除となってしまった。
怪我での出遅れもあったが、プレーぶりを見る限り中盤でスペース管理をできるタイプではなく、対人はそこそこぽかったけど守備に秀でているようには見えなかった。
どっちかって言うと強烈な左足を武器としたアタッカー。
どういう経緯で守備を期待することになったのかは大いに疑問であり、連れてきたスカウトを問い詰めたいところである。
7 田村亮介
リーグ戦2試合出場
天皇杯1試合出場
ユース上がりのムードメーカー兼アタッカーも5年目にしてついに契約満了。
昨季あたりから危ないとは思っていたが、今季は途中出場でのわずかな出場に留まってしまった。
少しずつ「だいたい行方不明感」はなくなってきたかと昨季なんかは思っていたけれど、競争の激しい前線で、得意のプレーを発揮できる場面をなかなか作り出せない状況では厳しかったか。
明るい性格で愛されキャラなので、なんとか開花してほしいのだけど。
8 重廣卓也
リーグ戦32試合出場 3得点 警告4
天皇杯1試合出場
阪南大から加入したルーキーながら、期待以上のプレーぶり。
広範囲に動き回れる上にスピードもあるため、中盤の攻守を任せられる存在。
課題としては技術面がスピードに追いついていないところがあり、時折急ぎすぎたようなミスをするところか。
あとは実はぬか喜びストライカーキャラなんじゃないかと疑っているが、3点獲ったからまあ良しとしましょう。
10 エスクデロ競飛王
リーグ戦14試合出場 2アシスト 警告3
*7月に蔚山現代へ期限付き移籍
昨季負った大怪我の影響で、今季は出場さえできれば御の字かなと思っていたら普通に春から主力だった。
ただ、チーム事情・・・というか指揮官事情で中盤の底で起用されることが多かったのはさすがに厳しかった。
どう考えたらアンカー・エスクデロなんだ。
身体強いしキープもできるからOKでしょみたいなノリだったんだろうが、楽天的すぎるぞ。
いつも起用している守備できないDHを日本シリーズでどうするよ的なパ・リーグ球団じゃねーんだから。
こちらは同じDHでも指名打者でなくてディフェンシブハーフです。ってやかましいわ。
当たり前のように守備が整えられなくて、あげく高額年俸であったためか韓国に行ってもらうことになった。
本人的には良かったろうけど。
11 湯澤洋介
リーグ戦18試合出場
天皇杯1試合出場
水戸からやってきたサイドアタッカー。
サイドハーフとしては今季のチームで一番「らしい」選手で、外から中に入ってきてボールを引き出したり、ドリブル突破で相手を剥がせたりと結構高スペックな選手だったのだが、あまり重用されなかった。
昨季の伊東俊もそうやったけど、なぜなんだ。地味だからか。イケメンなのに。
あと、重廣と違ってこちらは本格派のぬか喜びストライカーである。
有能なアタッカーなのに栃木でも水戸でも点獲ってないな(160試合出場で8得点)と思ったらそういうことかー!
14 仙頭啓矢
リーグ戦39試合出場 1得点6アシスト 警告4
2年目のシーズンは主力として年間通じてプレー。
ボランチやインサイドハーフの起用もあったが、やはり前線でプレーした方が持ち味のパスセンスが発揮される。
ただチームの戦い方には不満を持っているような様子が試合後コメントからは感じられ、平面での勝負をもっとしたかった様子。
そりゃそっちの方が彼にとっては技術活かせるもんね。
それでもチーム事情をよく理解してクロスを送り込む選手の一人となってくれていた。
移籍するんかなー。どうなんかなー。
16 沼大希
リーグ戦5試合出場
天皇杯1試合出場
*8月に宮崎へ期限付き移籍
たいてい昇格後は5年間契約しているのが通例だったが、3年で契約満了となってしまった。
デビュー試合での決勝ゴールの印象が強いが、その後はなかなかストライカーとして勝負できなかったですね。
昨季レンタル先の鳥取でもいろんなポジションを回ってたみたいやし。
今季も起用された試合はインサイドハーフ。練習試合ではサイドバックをやってるなんて話もあった。
キックの巧さを活かして・・・という話ではあったけれど、ポジショニングや動き方はこなれなかったか。それは最前線でも同じことだけれど。
田村と同じで、フィジカル勝負では難しい中でどうやって持ち味を出していくのかが曖昧なままだったか。その「持ち味」のレベルも含めてね。
そのあたりにさくさく昇格させる現状を疑問に思うわけですけど。
18 望月嶺臣
リーグ戦8試合出場
天皇杯1試合出場
序盤戦こそスタメン起用もあったが、存在感が薄れていく一方になってしまった。
ビルドアップが安定しないチームにあっては、ショートパスの散らしを得意とする彼の居場所はなく、守備の強度が低い部分ばかりが目立つことに。
ある意味、エスクデロのアンカー起用で一番厳しい状況に立たされたのが彼だったか。
ただ、夏に加入した庄司と比べると、攻撃面だけでなく守備面でも差があることを見せつけられていた印象があり、攻守両面でのレベルアップが望まれる。
20 アレシャンドレ
リーグ戦出場なし
*7月に契約解除
プレーを見たことないから何とも言えない。
7月にブラジルへ帰国。
22 小屋松知哉
リーグ戦36試合出場 5得点 警告1
今年もよく走ってました。
ただ、昨季以上に深い守備と、収まらない前線に引っ張られた結果、位置取りがかなり低くなってしまい、攻撃能力を活かせたとは言い難い。
よく気がつく選手なので、それが仇になった感じ。
それでリズムも崩しちゃってメンバーからも外れがちになってしまったが、終盤に再度出場機会を得ると、4−4−2がこなれてきたこともあって前で絡む回数も増えたかな。
来季こそもっと前目でやりたいですね。
23 大久保剛志
リーグ戦出場なし
*7月にPTT Rayongから期限付き移籍
タイから加入。プレーを見たことないから何とも言えない。
ただ、ユースの選手たちに海外移籍の実情なんかを語る機会があったようで、生の情報を聞けるという点ですごく良いんじゃないだろうか。
25 荻野広大
リーグ戦出場なし
*8月に宮崎へ期限付き移籍
攻守の核になってくれないかな、と期待していたが脱臼癖がついてしまったのか度々離脱し、結局出場機会のないままレンタルとなってしまった。
ちょっとおとなしすぎる印象も強いので、そこも心配。
31 ジュニーニョ
リーグ戦16試合出場 2得点 警告3
*7月にFC大阪から期限付き移籍
夏に加入したブラジル人アタッカー。
JFLとJ2のスピードの違いに最初は戸惑ったか、ボールがなかなか足につかない印象があった。
しかし、とにかくよく走り回ってくれる選手であるため、組織レスの状況でも攻守にアグレッシブさをもたらせるタイプである。
また、強力なミドルシュートも武器。惜しくも入らないシーンのほうが目立ったが。
来季から完全移籍での加入が決定。
35 福岡慎平
リーグ戦10試合出場 1得点 警告1
天皇杯1試合出場
*2種登録
2種登録で10試合の出場は立派。
若原同様、流れを変えたかったための起用という側面はあるものの、技術面がしっかりしていて、守備でも戦える選手であるため、期待以上のプレーだった。
小柄ながらJ2レベルでもしっかり守れるのあは軸がしっかりしているからか。
ユース昇格組にありがちなひ弱さはあまり感じられなかった。
庄司、重廣とのポジション争いは熾烈だが、順調に伸びていってもらいたい選手である。
36 上月壮一郎
リーグ戦2試合出場
*2種登録
福岡と同じく2種登録ながら2試合に出場。
こちらはまだそれほどの印象はないが、物怖じせず仕掛けようとする姿勢は買いたい。
41 金久保順
リーグ戦16試合出場 2アシスト
*7月に仙台から完全移籍
夏に加入したMF。
本来は前目の選手だが、ボランチでの起用が多かった。
技術が高く、頻繁にパスを受けに顔を出せるので、庄司とともに後方での繋ぎをスムーズにさせたい狙いがあったかも。
意外と守備でもしっかりポジションを取ってくれるので、そつなくこなせていた印象。
とは言え、一列前でのプレーをもう少し見たかったかな。
44 庄司悦大
リーグ戦20試合出場 1得点 1アシスト 警告3
*7月に仙台から期限付き移籍
夏に加入ながら、牟田と並んで個人的シーズンMVP候補。
中盤の底からの展開力は、山口や岐阜で活躍していた際の評判通りで非常にレベルが高い。
仙頭と同じく、庄司本人としてはもっとショートパスを使って崩していきたい希望があっただろうけれど、それを飲み込んで状況に合わせたプレーに徹してくれた。
対人守備はさすがにそこまで強くないが、中盤の底にしっかり位置取りして相手の攻撃を潰す役割もきっちりこなしてくれた。
彼が来てなかったらと思うとゾッとします。
来季は完全移籍での加入が決定。アシスト数がもっと増えるように、前線とリンクできれば。
FW
9 レンゾ・ロペス
リーグ戦37試合出場 11得点 警告6
天皇杯1試合出場 1得点
新加入のウルグアイ人FW。
長身ではあるがポストプレーヤーというわけではなく、ロングボール主体の中でサポートを得られずに孤立気味になることが多くて苦労していた。
表情もなんかずっと困った感じだった。
それでもなんとか収めようとしてくれて頑張っていましたね。ちょっとムラッ気もあって消えがちな試合もあったけど。
DFを外してクロスに飛び込むのが上手く、チームトップの11ゴール。序盤戦に勝ち点を積めたのは彼の貢献が大きい。
守備はそれなり。
中盤からのサポートがあればもっと点は取れたかな。
シーズン中度々イタリアへの移籍話が出ていたけど、このオフで向こうに行くんでしょうか。
13 岩崎悠人
リーグ戦33試合出場 1得点 1アシスト 警告3
天皇杯1試合出場
今年もよく走りました。
年明けから代表遠征もあってコンディション調整が難しかったようで、特に序盤戦は身体が重そうにしていた。
夏あたりから身体のキレが出てきて、一人でカウンターを完結させられそうな勢いのドリブル突破も増えてきた。
「させられそう」で止まっていたのは、サポートの少なさもあるけれど、彼自信の意識や技術の問題。
シュートを選択しなかったり、その上で出すパスが雑だったり。
基本的にこれまで突出したフィジカル能力を武器にやっていた印象が強く、よく言われる「ストライカー」という表現には違和感があるのが実際のところ。
サイドハーフで起用されることが多いから、とかではなく、もっと根本の話で。
まーもちろんプロ入りしてからの2年でしんどい状況でやらざるを得なかったところはあるけど、もっと賢くやるために自身のプレーを整理する必要がある。
来季から札幌でプレー。
ミシャシステムではシャドーでの起用が有力で、森保監督との関係を考えると代表での活躍にも繋がる期待がある。
だが、自身の課題を解決できないと左サイドをめっちゃ上下動してることになるかも。
19 大野耀平
リーグ戦16試合出場 3得点 警告2
天皇杯1試合出場
大卒2年目のFW。
開幕スタメンを勝ち取ったものの、ロペス同様、大柄だがポストプレーヤーというわけではないのでやっぱり苦労していた。
ツートップの一角としてプレーさせてあげたい選手。
昨季よく見られた無駄なファールは少なくなった印象で、だいぶ慣れてきたのかな。
最終節、途中出場からゴールを決めて試合を完結させられたことは自信になったのでは。
そういえば愛媛で2年連続ゴールである。讃岐からも点獲ってるし、四国キラー?
もう1点どこやっけと思ったら金沢やった。これも試合終了間際の追加点でしたね。
20 カイオ
リーグ戦15試合出場 4得点 2アシスト 警告2
*7月に加入
中国のクラブを退団し、所属チームがなかったタイミングで京都に加入したブラジル人FW。
中盤を埋めに戻るなど、守備への意識はしっかり持っていて、若干の怪しさはあれどサイドハーフとしてもプレーしました。
彼も長身だがポストプレーヤーというわけではなく・・・って何回目だこれ。
武器は左足のキック。強烈なロングシュートで驚くようなゴールを生み出し、残留に貢献してくれました。
反面、イージーな決定機を逃すことも目立っていましたけど(笑)
シーズン中の加入やったし、来季も残るんでしょうか。まだ発表はありませんね。
以上です!
今季も昨季同様苦しいシーズンでしたね・・・。
その中でも、京都に所属してくれた選手たちにとって少しでも得られるものがあったのならいいなと思います。
ということで2018シーズンの記事更新はこれでおしまい。
お疲れ様でした!!!来季こそ頑張るぞー!