【著者とのコラボ記事】

 

■好評販売中
山河を駆ける・上巻-日光・南会津の戊辰戦争秘録

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909566589/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/rb/17271649/

山河を駆ける・下巻-日光・南会津の戊辰戦争秘録
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909566597/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/rb/17285973/

「年ノ長ズルニ従ヒ温和ニシテ人ノ帰スル事赤子ノ母ヲ慕フカ如シ」
新選組伍長・中島登が『戦友姿絵』で土方歳三を評した言葉です。

なぜそう評されたのか。土方の心の中で何があったのか。
学生時代、いつかこの答えを見つけたい、小説染みたものを書けたらいいなと思っていました。

しかし、かつての私は自分に物書きができるとは思っておらず、十分な資料もない。さらに、当時から土方は幕末の人物としてトップクラスの人気がありました。
変なことを書いたら、今で言う『大炎上』のリスクも。二の足を踏み、この構想はお蔵入りしてしまいました。

それから30年以上、時はコロナ禍真っ最中。在宅勤務の合間に自宅書棚に眠っていた幕末もの書籍を手に取りました。そして、気づきました。


「今市宿攻防戦、面白いぞ!」


一般的に戊辰戦争を見るときは、普段見慣れた「北が上」の地図が用いられます。この地図を見ると(結果を知っているだけに)『攻め上がる新政府軍』と『北へ逃げる旧幕府軍』『待ち受ける会津藩』という構図が自然と出来上がります。


ところが、これを逆に「南が上」で見たらどうでしょうか。
「いかにして関東に進出するか」という『会津藩の攻めの戦略』という構図が見事に浮かんできます。そこでカギになるのが、もちろん白河と今市。

白河はこれまでにも数多く描かれています。一方の今市は、知る限りは立松和平先生の短編小説で描かれたのみ。さらに、今市は戦術や戦の駆け引きがてんこ盛り。
誰か書いてくれないかなぁ。否、書いてくれないなら書いてやる!

そんな感じで今市を舞台として書き始めることになったのです。

そして始まったダメもとの執筆。
当初、主人公は農民の若者でした。彼が今市で土方から剣術の手ほどきを受ける設定。しかし、ここで誤算が!土方が今市に滞在したのは半日ほどではありませんか!試行錯誤の上で『鳥居大和』が生まれたのです。

ここで新たなひらめきが!

青年・大和の心境が土方の教えや心情に影響を受けて変化すれば、その過程で冒頭の「土方の心の中」を炎上リスクを回避しつつ展開できるのではないか。どんな内容でも「主人公がそう思った」との開き直りが可能だよね、と。

そんな感じで出来上がったのが『山河を駆ける・上巻』なのであります。

またしても話が長くなってしまいました。それだけ思い入れが強いということでしょう。
『山河を駆ける・下巻』の著作秘話、機動戦士ガンダムシリーズとの関係、さらに、最近復活してきたボツネタ「箱館戦隊 土方チルドレン」、そして見つけた「土方の心の中の変化」、この辺りの話はまたの機会に……。
長拙文、失礼いたしました。

氷乃士朗

■販売サイトはこちら
山河を駆ける・上巻-日光・南会津の戊辰戦争秘録
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909566589/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/rb/17271649/

山河を駆ける・下巻-日光・南会津の戊辰戦争秘録
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4909566597/
楽天:https://books.rakuten.co.jp/rb/17285973/