誰も興味がない私の夢の話(泣く夢) | 木島亭年代記

木島亭年代記

東北在住。
最近は映画も見てなきゃ本も読んでない。
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Y時々みる夢がある。内容というよりは感情が類似してる夢だ。夢の中で誰かが歌っているのを聴いて、泣く夢だ。特に思い入れがある訳ではなく、ただそれを聴いてると我慢できなくなて泣いてしまうのだ。頭の芯のところから暖かいものが身体中に溢れだし、ボロボロと目から涙がこぼれ落ちる。その夢をみるときは決まって睡眠が浅い。夢から覚めると、何時間も寝たはずなのに身体がひどく怠い。数時間しか寝てないような感じがする。そして実際に泣いている。

今日見たその夢は、古い映画(70年代?)のような少しざらざらした画質で、私が道を歩いてると、政治家らしい高齢の、恰幅のいい男が人々に囲まれ、握手をしているところに出くわした。人々は政治家らしい男に群がり、とても嬉しそうだった。すると、大きな音が急になったので私を含めその場にいた全員が音の方向に振り返った。そこには白いつなぎを着て、サングラスをかけたリーゼントの若者がギターを持って立っていた。宇崎竜童である。何故私の夢に宇崎竜童が、しかも若いときの宇崎竜童が出てくるのかよく分からない。宇崎竜童を熱心に追いかけたことなどないからだ。宇崎竜童は政治家に向かって、歌を歌い始める。それはロックミュージックの反体制を描いた安っぽい映画のワンシーンのようだった。夢は映画とはちがい辻褄があわない。宇崎竜童は、忌野清志郎の歌を歌い始めた。何という曲かはわからない。忌野清志郎もそんなに興味がない。ただ宇崎竜童のフォルムでも声は忌野清志郎で、そしてなんとなく聞いたことがある曲であった。政治家らしい男と取り巻きはそっぽを向いて群れをなして去っていった。宇崎竜童はそのまま歌い続けた。観客は私一人だ。私はその興味のない男がよく分からない歌を唄うのをじっと聴いていた。歌のボルテージが最高潮に達成する。私の身体は、もしくは心は揺さぶられる。震えがくる。身体の芯から暖かいものが溢れだす。涙がとめどなくでる。

夢とは不思議なものだ。宇崎竜童にも忌野清志郎にも興味がないはずなのに、感情を揺さぶるような役回りで出てくる。この感情を揺さぶる夢はいつも違うシュチュエーションで、いつも違う登場人物だ。ただそこで私に発生する感情だけがいつも同じだ。

それにしても眠い。寝てしまいたい。今日は少なくとも7時間は寝てるのだが。