木島亭年代記

わけあってお引っ越ししました

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いよいよ「ブレードランナー」の続編が公開間近なので、久々に、かなり久々にオリジナル版を再見した(ちゃんと選挙は行ったよ)。
 
言わすと知れたSF映画の金字塔の一つで、こう背にあまりに大きな影響を与えた伝説的なカルト映画。原作はフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」で、原作もスゲー昔に読んだ。SF小説は割と苦手なのでそんなに読んでないが、これは普通に面白かった印象がある。とはいえ映画版は、レイモンド・チャンドラー風のド直球のハードボイルドミステリー調で、全然原作とは違う話なのだが、そもそもチャンドラー的なレトロナルシズム全開のハードボイルドミステリーは好きなので、映画版のほうがよほど好きなのだが。
 
ストーリーは、今更説明するのも面倒なのだが、脱走したレプリカント(アンドロイドのこと)を狩るブレードランナー特捜部の元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)は、引退していたが無理やり仕事に復帰させられる。舌打ちしながら粛々と無感動に仕事をこなすデッカードだったがレイチェル(ショーン・ヤング)というレプリカントを作成した会社タイレル社の社長エルドン・タイレルの秘書と出会うことで少し変わっていく。一方で地球に舞い戻ってきた4人のレプリカントたちはある目的のために、中途半端に荒廃したロスアンゼルスを彷徨う。リーダーのロイ・バッティ(ルドガー・ハウアー)を中心に自分の、もしくは愛する女性の命を引き延ばすために、もしくは仲間のために、自分たちの生みの親を探していたのだ。標的を追う男と目的を探すレプリカントたち。交錯するデッカードとロイ一味、そしてレイチェ・・・といった感じ
 
それにしてもデッカードは全然ヒーローっぽくない。まず弱い。それから全然良い人感がない。感情がないかのようでさえある。雨や泥にまみれ、酷くくたびれている。やることもかっこ悪い。逃げる女性(レプリカントだけど)を背中から撃つ。丸腰の女を撃つ。男に(レプリカントだけど)にはだいたいぼこぼこにされる。そこに正義も美意識もないように見える。唯一ヒーローっぽいのはレイチェルのために、仕事を放棄し、にげだすとこだ。もうすぐ公開される映画ではその後の二人のことも描かれるのだろうか・・。
 
 
舞台は2019年だが、もう再来年のことだなぁ。レプリカントも宇宙移住もできなかったな、人類。
 

 
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ちょっとだけけネタバレを含んでるので注意

主人公の兜は、殺し屋で恐妻家。腕は一流。昼間は文房具メーカーの営業として働いている。恐ろしい妻ーーまあ恐ろしいというよりは主人公が恐れ多いと感じているという感じかーーとの間には子供が一人いる。高校生の男の子だ。前半は妻に恐怖する夫の日常をコミカルに描いていて、過剰に気を使い"家族"というものの安泰を工作する兜の"情けなさ"と"健気さ"がバックグラウンドの説明なしに描かれるから、まあ結婚してる人には"あるある"で面白いんだろうが、あまり縁がない人間にしてみるとそこまでピンとこない。例えば、家で食べる夕食について。

【引用
時々、深夜のコンビニで、いかにも俺と同じような、仕事帰りの父親が、おにぎりやらバナナを買っていこうとするけれどな、それを見るといつも、まだまだだな、と感じずにはいられないんだ」兜は続ける。「最後に行き着くのは、魚肉ソーセージだ

兜は自信満々にそう言う。何故、"魚肉ソーセージ"なのか。

【引用】
あれは、音も鳴らなければ、日持ちもする。腹にもたまる。ベストな選択だ

からだ。要するに寝てる妻を起こしたくないのだ、兜は。息子に飽きられながらも、兜は妻の機嫌を取り続ける。傾向と対策を練り、ちょっとした感情の揺らぎを見つけ、殺しの稼業に身をやつせながら。

何故そこまで、彼は妻の機嫌を窺うのか?

それは彼には、彼女に出会うまで、持っていなかったものがあったからだ。それは安らぎであり、自分を道具としか見てない周囲からは得られ得ない全然違う新しい感情であった。

物語は、そんな冷酷な殺し屋が、普通の家族を持って 、やがて足を洗おうとするという割りとありがちな概要ながら、切り取り方の絶妙さ(過程を一方向では描かない)や、驚くべき突き放す展開(途中で語り部が一旦交代する)や、そこに至ったそれぞれは取るに足らないような細かいエピソードの積み上げで、日常の大切さを強力に演出する。

関わった人々や事件は、殺し屋稼業なので、突拍子もないんだけどそこで描かれる"苦さ"はそれ単独では大したことないのに、作者の登場人物への距離感から、どんどんボディーブローの様に効いてくる。

伊坂幸太郎は、登場人物に厳しい。

だが、そこが良い。単純なハッピーエンドじゃないし、むしろある種の悲劇ではあるが、いたずらにバッドエンド的な要素に浸る訳でもなく、生きてていつも感じる消化不良なハッピーエンドを提示する。

見つからない答えに対して真摯であり、で来る限りのとりあえずの答えを提示する伊坂幸太郎は、やはり凄い。



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序盤、殺し屋の兜が、妻に恐怖する日常を描いていて、どうにも退屈だなーと思ってたら、終盤とある展開になり、そこから一気につかまれた。

常々伊坂幸太郎の倫理観って奇妙だなと思ってたが、この作品でもかなり独特。が、やはり奇妙がゆえに読んでて引っかかる。そこが良い。

正しく生きるということはこれほどまでに、難しく、そして、己の選んだ道を貫くというのは厳しいのか。

エンターテイメントとしてはシリーズの中では圧倒的に落ちるが、物語としては一番震えた。


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