【本】
佐藤喬「1982 名前のない世代」
チャド・ハーバック「守備の極意」
蓮實重彦「伯爵夫人」
【映画】
黒沢清「クリーピー 偽りの隣人」
ティム・ミラー「デッドプール」
「日本で一番悪い奴ら」
【飯屋】
京華楼「麻婆豆腐」
こないだ読んだ「守備の極意」は、スゲー才能を持った若者も、才能がないことを知っている努力の鬼も、才能を上手く使いこなしてきた老人も、一旦才能を無駄にし何も成し遂げられないまま違うもので再起を謀ろうとする女も、生きてるってだけでそれなりに辛いし、なんにも思い通りにいかない。それでもやってくしかない。そういう話だった。
「1982」は1982年生まれとしては外せない。と思いたって読んでみたが、それなりに興味深いが今一つ説得力に欠けるような微妙な印象論といった感じ。俺らの世代にはちょっとした有名人たちがいるのだが、それは例えば少年Aだったり、加藤智大だったり、小保方女史・・・と歓迎されざる連中で(もちろん逆に陽の人々だって実際はいるがここではそれには触れられない)、本書はそこから何かを読み取ろうとしているようで、これはあくまで特殊な例で世代の代表とするのはどうなんだ?と自分で書いちゃうので、結局何をどうしたいのかあいまいなまま終わっていく。閉塞感に満ちた僕らの世代はこの先どうなるのかね。
はすみんの三島賞受賞作も読んだ。過激でセンセーショナルっていう煽り文句をつけてもいいが、なかなかの強烈な作品。ジャンルで言うと所謂官能小説に分類されるのか?
とにかく例のかっこいい語り口で、エロいことをガンガン書きまくる。笑えるうえ、時々刺すように入ってくる暴力の気配が鮮烈。戦争前夜の不穏さに満ちた衝撃作
閑話休題
禁煙絶賛続行中。今んとこ問題なし。
閑話休題2
黒沢清の「クリーピー」鑑賞。何とも凄まじい映画で、主役の西島秀俊からして狂気の人物であり、相対する悪役の香川照之は話の噛み合わない異常な男を絶妙に過剰に演じる。狂気の二人の周囲の人々は、精神を侵され徐々におかしくなっている。怖い。そしてキヨシ映画なので笑える。タマフルへの投稿で、笑えることに激怒しているリスナーがいたが、そういう人には向かないな。竹内結子が思いの外よくて、中盤のヒステリーのシーンとラストシーンの演技は秀逸。
「デッドプール」はちょっと期待しすぎた。面白い映画だし、素晴らしいんだけど、あんまり好みじゃなかった。
「日本で一番悪いやつら」は綾野剛が頑張ってるんだけど、強面の柔道やってる刑事って言う雰囲気が出ず、ちょっと微妙。話自体も実話ベースなので後半が呆気ない。ただ、数字を求められ、色々誤魔化そうする姿に、我々社畜の心を見た。明日は我が身。法令遵守だけは心がけないと。
閑話休題3
こないだタマフルで麻婆豆腐特集を聴いたので、京華楼で麻婆豆腐ランチ。相変わらずうまい