あんこの一念発”記” -2ページ目

あんこの一念発”記”

大好きな和菓子のこと、ライフワークの日本語教師のこと、ほっこりしたことや「ん?」と思った日々の疑問など、ポツポツと話してみたいと思います。

私が一番好きなテレビ番組。それはNHKの「世界ふれあい街歩き」です。日本にいながらにして、いろいろな国に行って、現地の人と触れ合えるような錯覚をおこさせてくれるこの番組に、いつも癒されています。


きっかけは、たまたま見た中国のどこかの地方都市の街の光景。その光景を見て、私はリビングで立ち尽くしたまま釘づけになりました。

路上で、初老のおじいさん2人が、背中を丸めて、向かい合ってしゃがんでる。何をしているのかと思ったら、どうやら、チェスのような将棋のような、ゲームをしている模様。とはいっても、見たこともない碁盤であり、コマでした。

碁盤は、地面にただ白いチョークのようなもので、適当に線を引いたもの。コマにしているのは、大根や人参の切れ端。それらの道具(?)を使って、その2人のおじいさんは、とにかく真剣に、チェスらしきゲームに興じているのです。まわりを行き交う人も、咎めるでもなく、興味を持つでもなく、日常の当たり前の光景として、まったく気にかけず、とおり過ぎていくのです。


「なんだこれは!」。その町は決して未開の地ではなく、商業も発達していて、人々も文化的な生活を送っているそこそこの中堅都市らしき町。だけど、ひとつ路地に入れば、市井の人々は、時代をいくつも遡ったと思えるような、こんなにも原始的な道具で、遊びに興じている。日本ではまず考えられない光景に、「文化が違うって、なんて面白いの!!!????」と、衝撃を受けました。それから、この番組にどっぷりはまり、「いつか実際に足を運ぶことになったときに見よう」と、3都市ごとに撮りためたDVDも50枚を超え、視聴した世界の都市は200都市近くにもなりました。(録画したまま見られていない都市も多数)


たとえばモロッコのフェズ。雑然として、人がようやく通れるよぐらいの狭い路地がはりめぐらされた迷路のような街。しかし、建物の入り口を一歩入ると、中には、壁一面にロイヤルブルーのモザイクを施した、とてつもなく大きく開放感あふれる大広間が広がっていました。

ポルトガルのリスボンでは、丘をのぼりきったところから、この世のものとも思えない、涙があふれ出てくるような、夕焼けを見ることができました。

都市名は忘れたけれど、東ヨーロッパのどこかの都市では、小さくてかわいい女の子が、同じく小さくかわいい羊を連れて散歩中。インタビュアーが、「その羊どうしたの?」と聞くと、「私の友達なの」ととても大切にしている様子。と思いきや、その次に出てきたのは耳を疑うような「この子が大きくなったら、みんなで食べるの!」という言葉!

タイのプーケットの市場では、自分と異なる宗教の飲み物を飲み干すおじさんが「ここでは、違う宗教の人々がお互いを理解して助け合って生きているんだ」と笑顔で話していました。


どの人も、自分の暮らしに誇りを持ち、「ここが世界で一番すばらしい!」と胸を張って笑顔で言うのです。番組がそういう人たちにスポットを当てて、視聴者に見せているとしても、私はそれでいいのです。


世界のいろんな考え方、文化、習慣を見て、そしてそこで誇らしげに生活している人たちを見ると、自分の日々の悩みが本当に小さなことに思えてきて、また明日もがんばろう!って気持ちになるのです。「世界ふれあい街歩き」どうかずっと終わらないで放送し続けてくれますように。