この世の中には、様々な「技」が存在します。
誰もが始めは何も出来ないのですが
鍛錬を積み重ねる事によって、その人の技となります。

その「技を魅せる」とは
どう言う事なのでしょうか?

誰でも始めは何も出来ません。
そこでコツコツと鍛錬を積み重ね
やっとの事で成功したとします。
例えばそれが10回に1~2回とかのペース。
この状態は

「技が出来た」

段階になります。
例え偶然でも「出来た」事には違いありません。

そこから更に練習を重ね、段々とこの技に対しての
コツやタイミングなどが解ったとします。
この時点で10回に8~10回成功するとしましょう。
この状態になって初めて

「技が出来る」

と言えると思います。
(本当は10回中10回出来ないといけませんけどね)


では「技を魅せる」とはどう言う事なのか?
勿論魅せる段階を狙うには、技が出来るのが条件です。
その上で

どう表現したら大きく見えるのか?
どう表現したら素早く見えるのか?
どう表現したら綺麗に見えるのか?

技が出来て当たり前の段階に来たなら
次はその技をどう伝えるか?を考えてみましょう。
同じ技をするにしても、やはり見栄えの差は生まれます。

例えばFlairで言うなら
決め技(バランスやカップイン)を実施するのに

「身体の近くで決めるのか?」

「腕が伸びきったところで決めるのか?」

この二つの差は意外と大きいと思います。
また、その決めポーズの時に
お客様にはどの様に見えるのか?
そう言うところまで表現されて
初めて「技を魅せる」事が出来るのです。
こう言う段階を「技をさばく」とも言います。

SHOWの時にはこう言う表現が出来なければいけません。
指先一つまで神経を使って綺麗に魅せられるかどうか?
見ている人に感動を伝えるのは
こう言う細かいところまで気を遣わなければいけません。

決めのポーズが綺麗だと
お客様も素直に拍手してくれます。
技が出来たのなら、次は技を魅せる事を考えて下さい。
魅せる演技が出来る人は
例えどんな簡単な事でも
大きな拍手をもらえたりします。

そして魅せる演技が出来ると
お客様も安心して観てくれます。
お客様に技で魅せてハラハラさせるのと
技に安定度がなくてハラハラさせるのとは
全く違いますので
そこは勘違いしないよう、お気をつけ下さい。

この方法は新しい物を産み出す時によく使われる手法です。
これは簡単に言いますと、今までの常識を
どのようにして覆すか?がポイントとなります。

時代は常に回りながら進化して行っています。
昔流行った物が数年後にリニューアルして生まれ変わる。
そう言う事は多々あります。
「歴史は繰り返される」と言う言い方は
あながち間違いではございません。
勿論「過去の産物」となって
この世から消えていくのもございます。

さて、この「破壊」と「創造」なのですが
これは今、「当たり前」の存在である常識を
真っ向から否定して
全く逆の方向を見てみると言うやり方になります。
今の「当たり前」をどのように否定するのか?
「破壊」をした事の無い人には
結構越えるのが難しい壁だと思います。

しかしこの今の常識に捕われているうちは
やはり着眼点が甘くなってしまいます。
かと言って安直に今の逆をやれば
新しい物は常に生まれると考えるのも命取りです。
果たして本当に次の時代のニーズに
その考えは当てはまるのか?
そこをしっかりと見つめなければいけません。

今を破壊すれば、必ず新しい物に出会えるとは限りません。
が、今を破壊しなければ、新しい物にも出会えません。
はっきり言うと、これは冒険でもあり、賭けでもあります。
だから怪我する事もあれば、破産する可能性もあります。
リスクは非常に高いと思いますが
新しい物に出会いたいのなら、動くしかないのです。

そして今を失ったからこそ、気付くものは大きいのです。

学校を卒業してから、やっと先生の言ってた意味が解ったり
恋人と別れてから、相手の存在の偉大さに気付いたり
失って初めて気付く事は、常に日常に溢れているのです。
そう言う状況になって
初めて「創造」が出来るようになります。
今を守りながら見つけた創造よりも
もっともっと深いところまで覗ける創造が手に入ります。

着眼点を変えるには、この方法はうってつけでしょう。
見知らぬ誰かから、何かを与えてもらえる環境なら
この様な冒険には出なくても良いと思います。
が、冒険に出ない限り
本当の個性には辿り着かないでしょう。
あなたが見つけるべき、ほんとうのあなたに。
個性は誰かに与えてもらう物ではありません。
自分で見つけてこそ、個性となるのです。


あなたは自分の居場所を捨ててでも
行き先不明の旅に出れますか?
それ程の勇気がないと
新しい物には出会えないでしょう。

誰かの物真似で満足しているのなら
この話は参考になりませんけどね。

物事を開発するためには、色んな手法があります。
もっとも多くの人が使ってると思われる手法は

「融合」

ではないでしょうか?
そして逆にもっとも少ない開発方法?として

「ひらめき」

この2つの手法がほとんどだと思います。

さて、この「融合」と「ひらめき」なのですが
一体どの様な事なのでしょうか?

まずは「融合」。
これは簡単に言いますと

A+B=C

あるモノとまた別のモノとを組み合わせて、新しいモノを産み出す。
今すでに存在するモノに新たなエッセンスを加え
従来品を進化させたりした場合もこれに当てはまります。
後はこの配合バランスをどうするか?がポイントとなります。

例えばこれをカクテルで例えると

(1) A+B=A+α[α=B](AにB風味)
(2) A+B=B+α[α=A](BにA風味)
(3) A+B=AB(どちらの味もしっかり伝わる)
(4) A+B=C(配合バランスが整い、どちらとも言えない新しい味が生まれる)

簡単に書けばこんな感じです。
2つのお酒があれば、それぞれそのまま飲む場合を省いても
4種類の飲み方が楽しめます。

この場合どれが一番正しいとかではなく
それぞれにそれぞれの良さがあります。

従来のモノに少し変化をもたらせたのが(1)と(2)です。
ひとつしっかりとしたベースのモノがあれば
そこから変化させる事は非常に簡単になります。
例えばカップヌードルもそうでしょう。
今では色んな種類が楽しめる様になりました。

そして(3)は両方の良さを残せた、かなりお得なモノとなります。
「1粒で2度おいしい」とは、まさにこの事でしょう。
今ではすっかり見かけなくなった「テレビデオ」が登場した時は
皆さん一斉に飛びついたのを思い出します。

そして私の中で一番難しいと思うのが(4)の手法です。
今まであるモノをそれまでの使い方では使わずに
別の切り口で新たな存在感を産み出すのです。
例えば

「バナナにマヨネーズをかけるとメロン味」

これなんて全く予想外の発想だと思います。
ある意味これは次に繋がる「ひらめき」に近いモノかとも思えますが
理論が解っているので、敢えてこちらに書かせて頂きました。

この様に融合とは常に何かを+(時にはーにする事も)していき
今までとは違う新しいモノを産み出す技術です。
そしてこの融合は実は簡単に出来る事が多いのです。
それは今、自分が開発しようとしているモノの世界には存在しなくて
他の世界では既に存在するモノを見つける事によって
組み合わせる材料が、一気に増えるからです。
選択幅が広がると、この融合は比較的楽に試験出来ます。

従って、何かを開発する時は、他の世界を覗いてみる事によって
新たな発見に気付く可能性が高くなります。


一方こちらは極限られた人しか出来ないであろう方法の

「ひらめき」

こちらに関してはまさに「天才的発想」としか思えないような
融合の説明で書いたような方程式など存在しない様な
この発想がどこで生まれたのか皆目見当もつかない開発方法です。
そしてこの方法には恐らく
その人にしか解らない理論があるかも知れませんが
ほとんどの人にはこの理論に辿り着く事は無いのかも知れません。
もしかしたら開発した本人ですら
そう言った理論とは関係ないのかも知れません。
この「ひらめき」に対しては
生まれて来た理由なんて一切関係ないのでしょう。

良いモノに生まれて来た理由なんて必要無いと思います。
そしてそう言う説得力もあります。
偶然の産物であれ、何であれ、出来たモノが素晴らしければ
それだけで十分存在価値の高いモノとなります。

この「ひらめき」に関しましては、私には出来ない方法なので
詳しい事は書けませんが、せめてニュアンスだけでも伝われば幸いです。
ただ、この「ひらめき」も、恐らく着眼点がポイントとなると思います。
正面から見ているだけでは解らない事は
横から見たり、後ろから見たり、上から見たり、下から見たり
色んな角度から見る必要があると思います。
そして色んな角度から見ても、何も思い浮かばなければ
「見る」と言う動作は捨て、重ねてみたり、分解してみたり…
色んな動作で確認するのも面白いと思います。


私にとって「ひらめき」が出来る人は天才だと思います。
ただ、私は天才ではありませんので、地道に「融合」で創るしかありません。
いつか画期的な「ひらめき」が出来る事を夢見て…

私は今まで様々なジャンルの人々と接してきました。
その時にいつもお互いのステージでの話で盛り上がるのですが
最終的には皆、同じ様な内容で締めくくります。
ステージに立つ魅力ややりがい、面白さ等、失敗談…
色んな事を話しますが、どんな話でも

「お客様のために」

と言う共通点が存在しています。
この部分がステージにおいて、大きな「核」となっています。
この核となる部分が同じでも、表現する方法は様々。
と言う事は、表現は無限大に広がると言う事です。

ステージに立つ者にとって、お客様は無くてはならない存在です。
今でこそ記録媒体が進化したお陰で
様々な形となって存在するようになりましたが
(音楽ならCD、映像ならDVD等)
恐らくほとんど形として残せていないのではないでしょうか?

そうです。お客様はこの形の無いモノにお金を払ってくれます。
楽しい時間を共有するためにお金と時間を預けてくれるのです。
とあるギタリストが言っていましたが
「我々は現代版の錬金術師なのです」と。

綺麗事ではなく、現実的な話をすると
ステージを持続させるには、やはりお金が必要となってきます。
そのお金はスポンサーであったり、お客様から預かるのです。
形の無い物にお金を払うと言う事は
「返品出来ない商品」でもあるのです。
勿論くだらないステージを演じていてはクレームが来るでしょう。
そして次のステージのチャンスは無くなるのかも知れません。
が、お客様の立場からみると
形のある商品のようにクーリングオフは利きません。
そう言う商品としては
お客様に非常にリスクの高いものとなるのです。

そんな極めて危険な商品に対して
「次回はいつですか?」
と問い合わせが来るようなステージを心がけるためには
やはり出演者がどれだけお客様の事を考えて
ステージに立っているかが問題です。
それは自分の事を知っている身内や仲間だけでなく
会場に居る全てのお客様に対してです。


プロの人達は言います。
「俺は自分のやりたい事をステージでやっているだけ」

アマチュアの人達も言います。
「俺は自分のやりたい事をステージでやっているだけ」

言葉にすればどちらも同じなのですが
では一体このプロとアマチュアの違いは何でしょうか?
それはどれだけ「核」となる部分に拘るか?だと思います。
お客様に良いモノを伝える。
言葉にすると簡単なのですが
実際にそこにお金を払って頂けたり尊敬されたり
そう言う立場になるには
やはり根本的なところを大切にするべきでしょう。


自分の評価の前に、まずはお客様に満足してもらえるかどうか?
この当たり前の事をいつまでも忘れずに。

人間の身体はかなり複雑に出来ています。
しかし身体の仕組みを知る事で、より一層表現力が増して行く事でしょう。
複雑で難しい構造体なのですが、それを少しでも簡単に理解出来るような
そしてすぐに実践で活かせるような事を伝えれたらと思っています。

今回の基礎知識は「呼吸による筋肉への影響」です。
今回も出来る限り簡単な内容でお送りしたいと思います。

さて、人間には切っても切れないものが沢山あります。
この呼吸をすると言う事も非常に大切な事です。
その呼吸が筋肉にどのような影響を与えているかを考えてみましょう。
と、言っても有酸素運動が何チャラで…
とか、そう言う難しい話ではありません。
他のスポーツの世界では当たり前過ぎて説明するまでも無い話なので
スポーツをやられている方には、かなり安い内容になると思われます。
ではその「呼吸と筋肉の関係」を簡単に言いますと

「息を止めてる時は力が入り、息を吐いてる時は力が抜ける」

そう、たったこれだけの事です。
こんなのはスポーツの世界では当たり前なのですが
「Flairはスポーツだ!」と言ってる人が多い割には
こう言った事を知らないのが現状です。
一体Flairの何がスポーツなのでしょうか?


私は学生時代、器械体操をしていました。
その中で私が一番苦手だったのが「鉄棒」なのですが
この鉄棒と言う種目は、呼吸が凄く重要になります。
鉄棒の基礎となる「車輪」と言う技があるのですが
これは全身を伸ばした状態で鉄棒の周りをグルグル回る技なのです。
この基礎となる車輪のポイントを簡単に言いますと
鉄棒にぶら下がってる時は息を吐いて脱力して、その反動で脚を上方向へとあふり
上に来た時には息を吸って筋肉を硬直させて身体を締めるのです。
この繰り返しにより車輪はずっと回り続ける事が出来るのです。

ここで注目して頂きたいのは

息を吐いてる時は身体が緩む=伸びる
息を吸って硬直してる時は身体が締まる=身体が縮む。

そしてその呼吸方法で意識してほしいのが

「鼻から吸って、口から吐いく」

これは息を吸う時に歯を食いしばる事によって力が入りやすくなる事と
口を開ける事によって筋肉の緊張が解けやすくなる事にも繋がります。

この身体の仕組みを利用して物を投げてあげると非常に楽に投げれます。
例えば高く、大きく投げたい時は、息を吐いて脱力して投げる。
素早くシャープに投げる時は、息を吸って(止めて)投げる。
こう言う事を意識して投げていると、演技中でも自然と呼吸が出来るようになります。
緊張していると、こう言う事を忘れがちになり
無呼吸状態が発生して呼吸が乱れ、そこから焦りが発生し
演技が崩壊してしまう事にも繋がってしまいます。

トッププロの選手はこう言うところまで気を遣って練習しています。
実際私が出場した世界大会の優勝者や上位入賞者も
映像を見るだけで呼吸法をきちんと使っているのが解ります。
大技に入る前に息を吐いてリラックスしてたり
わざと口を開けて力まないようにして投げています。

映像を観て勉強してると言う人が大半だと思いますが
そう言ったところまで観ている人が、まだまだ少ないのが日本のFlair界です。
ボトルがどう飛んでいるのかだけを観ていても
その後の自分の上達のヒントには繋がりません。

根本的な身体の使い方を勉強して、そして技を開発してみましょう。