時代の変化に対応して、
新しい戦略や戦術を考えたい
と思っても、なかなか既存の
考え方にとらわれてしまって、
新たな発想で考えることが
できないという声をよく耳に
します。
そこで、脳はどのようにしたら
従来からの延長線上ではない、
新しい発想をするために
リミッターを外すことができる
のか、
その基本的な仕組みについて
お伝えします。
例えば図書館で勉強していて、
集中しているときには
周りの話し声が聞こえない
という経験をされた方は
多いと思います。
周りの話し声は自分にとって
重要性のない情報そのもの
です。
だから脳は重要ではない情報を
遮断する機能を持っているのです。
これを、カクテルパーティー効果
といいます。
このように、脳はエネルギーを
効率的に使って情報処理をする
ために、
目の前にある世界について、
自分が重要だと判断した情報だけ
認識するようにしているのです。
すなわち脳には情報を受け取る
フィルターがあって、
自分が重要だと思うことを強調して
認識する仕組みになっているのです。
つまり、
重要なものを意識にあげて、
重要でないものは無意識に
押し込めて活性化させていない
のです。
今目の前に見えているものは、
すべてのものを認識している
わけではなくて、
見ているつもりになっている
といういい方もできます。
ということは、逆にいえば、
自分が「重要」だと思っていることを
変えれば、
これまでとは違ったことが認識できる
ようになるということです。
では、
脳が何を重要だと判断するのかといえば、
「昨日まで自分が重要だと思っていたもの」
を重要だと判断するのです。
ですから、
意識して自分が重要だと思っていることを
変えない限り、
リミッターをはずすことはできないのです。
ではどうしたらいいのかというと、
外からの刺激が必要になります。
たとえば、時代がどのように変化
しているのか情報収集します。
すると「今のままではまずいな」
という意識が芽生えると、
こうやってみよう、こういう人にあって
みようなどと、
新しい認識が生まれてきます。
そして、この新しい認識をさらに
深めるために情報収集を続け、
何としても達成したいという意欲に
まで育てます。
すると脳は、新しい「重要性」に
もとづいた、新しい世界を描きはじめ
ます。
これがリミッターをはずして、
新しい戦略を発想する思考法
の入り口になります。
脳の基本的な仕組みを理解して、
活用することで新しい発想が
できるようになる事でしょう。