今回は1年前に大学入試問題をブレコネで解いてみた、懐かしいものを載せます。

昨年(2019年)に某公立大学の医学部医学科入試に出た小論文試験問題をブレコネしてみたものです。ブレコネは新しい大学入試対策にも打って付けの、短時間で使える手法でもあります。

 

◆参考文献◆

「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」

監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文  三恵社2019年  https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248

 

◆医学部医学科入試小論文問題(2019年横浜市立大学医学部医学科入試問題概要)◆

【問題】

あなたは高校の教師である。授業の一環として稲刈りの体験作業があり、僻地の農家に体験授業で生徒を連れて出かけた。稲刈り体験作業の後、農家のおばあさんが生徒全員におにぎりを握ってくれた。しかし多くの生徒は他人の握ったおにぎりは食べられないと言って、たくさん残してしまった。

【問1】あなたは、おにぎりを食べられない生徒に対し、どのように指導しますか。

【問2】あなたは、この事実をおばあさんに、どのように話しますか。

 

◆おにぎり問題のステークホルダー◆

◆Step1のPain◆

◆Step1のGain◆

◆Step2時系列◆

◆Step3各自の行動◆

◆結論:意思決定◆

【問1】あなたは、おにぎりを食べられない生徒に対し、どのように指導しますか。

<ブレコネから導出されたもの>

 学生の生理的な反応を否定するのではなく(生徒らの事情を配慮)、生徒が意思表示したことを尊重しつつも、なぜ食べられないのかを聞く。

 普通に飲食店やファストフード店などでは他人が作ったものを食べられるのに、なぜ今は食べられないのかを生徒に考えさせる。

 と同時に、おばあさんの立場になって考えて貰う。おばあさんはどう思うかを感じてもらう。また、体験授業という貴重な機会の損失をどのように捉えるのかを聞く。

 そして、この機会を与えてくださった農家に対して、どのような感謝の気持ちを伝えれば良いかを生徒に聞く(食べられなかった生徒は体験学習の感謝、食べられた生徒は美味しいおにぎりまで食べられたことの感謝など?)。

 

【問2】   あなたは、この事実をおばあさんに、どのように話しますか。

<ブレコネから導出されたもの>

 おばあさんに問題があるのではなく、これは最近の学生の特徴であることを伝え、教師として自分がうまく調整できていなかったことを先ずは謝る。

 体験の場を提供して貰ったことに対し、かつ農家の高齢者の思いにも最大限の配慮を行い、可能であれば余ったおにぎりを持ち帰りたいとも伝える(これでおばあさんの心の負担が軽減する?)。

 そして今後の対応としては、イベントの目的を改めて考え直し、イベント計画をより良いものになるよう考えることを伝え、可能であれば今後とも、生徒の体験授業に何らかの形で協力をお願いする。

 

◆考察◆

 今回のブレコネは、コロナ禍になる以前に行ったものでした。約1年前にブレコネしたものを今回あえて出してみましたが、如何でしたでしょうか?

 そもそもこれは医学部医学科の入試問題です。よって問題の出題者は医師を目指す人々に必要な素養や素地を判断しようとして出題しているものと想像されます。医師に必要な素養や素地とは何でしょうか?

 

<問1で出題者が求めたものは何だったのでしょうか?>

⇒多様性のある(個々人の事情を抱えた)者に対する配慮の必要性。

⇒個人特有の生理的な反応を否定せず、まずは言動を受け入れる。

⇒無理強いはせず、今、その人に出来ることから進める。

 

<問2で出題者が求めたものは何だったのでしょうか?>

⇒不都合な事実であっても、歪曲せずに伝える必要がある(インフォームドコンセント?)

⇒相手の立場や状況を配慮した、最大限の伝え方の工夫が必要。

⇒今の状態で自分たちが出来ることを考えて伝える。

 

◆終わりに◆

今回の例で分かるようにブレコネは新しい大学入試への対策にも十分に使えるもので、試験時間内でケース問題の多角的な見方を広げ、考えを深めることが短時間で出来てしまう利点もあります。

 

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【著作文責】株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】) https://www.iri-ltd.com/