前回BLOGアップした翌日1/8金から二回目の緊急事態宣言が発令され、皆様も自粛の日々を送られていると思いますが、感染者数は一向に減る傾向がありませんね。ぜひALL日本で、(かつブレコネを使って)何とか効果的な知恵を出して、良い方向に展開して行くことを願っています。
さて、前回の養育費の続きではありませんが、今回は昨今話題のターム「共同養育」を取り上げブレコネしたいと思います。
◆参考文献◆
「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」
監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文 三恵社2019年 https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248
◆離婚と親権と養育に関して◆
昔から良く揶揄されることで「日本の常識は世界の非常識」ということが多々ありますが、離婚後の親子問題に関しても日本社会は世界のスタンダードとはかけ離れた状態が令和の時代になっても続いています。
離婚は夫婦の個人的問題であり、離婚したとしても子供にとって両親共に親であることに変わりはありません。むしろ、夫婦の勝手な離婚のために親子関係が切り裂かれてしまうことは、子供の福祉を考えても決して良いことではありません。子供を「夫婦の離婚の犠牲者」にしてはいけないのが、子供の利益を守ることであり子供の福祉と言えます。
欧米などの諸外国では離婚後も養育は両親共同で行い、親権も両親で持ち、両親が共に親として子供への責任と義務を果たす制度がスタンダードとなっています。しかし日本は大昔の「家」制度の名残もあってか、離婚後は共同親権を認めず父母のどちらかが単独で親権を得なければ離婚が成立しない制度になっています。
この日本独自の風潮文化により、世界内外で色々な不都合な問題が起きています。例えば親権をとれなかった側の、子供と一緒に生活をできない親(別居親と言います)は、なかなか思うように子供と会うことはもとより、気軽に話をすることも交流もできない状態が起きてしまっているケースも散見します。中には、子供と生活を共にしている親(同居親と言います)が難癖をつけて別居親に子供を合わせない、シャットアウトをしてしまうという悲惨な状態になっているケースも少なくないのが日本の現状です。
この風潮に特に抵抗を示すのが欧米人です。国際結婚で海外生活をしていた夫婦が離婚した後、日本人の母親は「当然の権利のように」子供を連れて日本の実家に戻るという行動を取るケースが多いですが、これが深刻な国際問題を引き起こしています。ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)があり、それから見ると日本人母の行動は「子の連れ去り」という国際犯罪になってしまい、禁止されている違法行動です。
日本国内で生活をしていた国際結婚夫婦であっても、日本人の母親が勝手に子供を連れ去って別居した場合、欧米人の父親は強い抵抗を感じ理不尽な思いを抱くことが一般的です。その理不尽さが高じて一昨年の2019年に白昼堂々、霞が関の東京家庭裁判所の玄関で刺殺事件も起きたのも記憶に新しい悲惨なケースでした。全て子供を連れ去ることが平常化した日本人特有の感覚が起こした葛藤と事件でした。
◆共同養育に関するステークホルダー◆
ステークホルダーとして、以下の4つを出しました。
・「同居親(日本の場合、多くは母親)」
・「別居親(日本の場合、多くは父親)」
・「家庭裁判所」
・「子供(今回のケースでは一番大切にされるべき主人公)」
では、早速いつもの手順(Step1、Step2、Step3 ⇒ 意思決定)でブレコネしてみましょう。
◆Step1のPain◆
◆Step1のGain◆
◆Step2(時系列)◆(今回は3段階ではなく、実施後とその後の2段階だけでも良さそうです)
◆Step3(各自の行動)◆
◆結論:意思決定◆
欧米のような契約社会であれば、共同養育も離婚後の新たな契約として自然に受入れられる風潮文化がありますが、日本社会では未だ課題は多い感じがあります(乗り越えなければならない課題)。
子供にとって考えると、両親それぞれが共同養育に肯定的であれば、よりよい環境で育つ感じがしますが、そうでないと別の問題が発生する心配も残ります。でも、この課題を乗り越えれば解決の筋道が見えそうな気もします。
それは、子供には間違いなく父母という2人の親がいて、親は子供を育てる責任を持っているということで、これを機会に、親が「もっと親になる」勉強や意識を持つ必要があると今回のブレコネからは言えそうです。
◆考察◆
離婚したい夫婦はもとより、婚姻を継続する夫婦にも、このブレコネを契機に改めて、親が「もっと親になる」勉強や意識を持つ必要があるのかもしれません。
これには様々な考えがあり一概に言えることではないでしょうが、少なくとも子供の視点に立ってみることは必要でしょう。親の感情と子供の感情が一致しないこともあると思いますが、まずは子供ファーストで、かつ目先の事柄にとらわれず長いレンジで子供の成長を大切にすることが重要な親の役割のひとつかもしれません。
そして、離婚は親の都合に子供を巻き込むリスクが多いことも、親として忘れてはならないことです。自分の気持ちを大切にしながらも、例え結果的に離婚になったとしても、父母どちらも親と子の関係に変わりはないのですから。
離婚後は元夫婦双方が大切な自分の子供の「もう一人の親」として、夫婦関係が終わったとしても、大切な自分の子供の両親としての協力関係は続けていかなければならない大切なことかもしれません。それと同時に、父母の考えのダブルスタンダードに子供を巻き込まず、一歩引いて双方気遣った協力関係が必要かもしれません。
また、親子間のダブルバインドは子供の自己肯定感を低下させる原因のひとつになりますので、子供を板挟みにさせないために、子供の立場に立つ姿勢は重要でしょう。
今回、Step2で時系列に整理する際「実施後」、「その後」の二つとしました。その後の後は、離婚する時の「子供の年齢に左右される」ということからでした。
つまり、実際に離婚する状況になった場合は、自分の子供の年齢に合わせて時系列、例えば子供が小学生なら「義務教育期間中」、「成人まで」、「その後」などに分けて考えると良いでしょう。
意思決定をする当時者だけでなく影響を受けるステークホルダー(離婚の場合は子供)の立場にも着目して考えることのできるブレイン・コネクトは意思決定の有効な検証ツールとしても使えます。
【お問い合わせ】
https://www.iri-ltd.com/ もしくは info@iri-ltd.com (担当:杉村)
【著作文責】
株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】) https://www.iri-ltd.com/
ちなみに、私たちがブレコネした後に、新聞で次のような記事が載っていましたので、以下に添付しておきます。これを機会に、養育費問題の解決に社会が変わって行くと良いですね。




