コロナ禍で売上が落ち込んでいる業種が増えています。そんな中で業績が落ちずに(逆に芳しく)人手不足の業界へ、社員を自社に在籍させながら出向させることで、自社を退職をせずに雇用を維持させるスキームの話題を耳にします。

 今回はその話題をブレコネしてみようと思います。ちょっと変則的なブレコネの使い方ですが、意思決定というよりその方策実行が良い未来を作り出すのか?の検討ツールとしてブレコネを使ってみたいと思います。

 

◆参考文献◆

「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」

監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文  三恵社2019年  https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248

 

◆コロナ禍での在籍異業種出向◆

 自社の業績や売上がコロナ禍で大打撃を受け、社員の雇用を守れなくなる瀬戸際に立っている会社が増えています。この会社Aも同様で、雇用持続化助成金なども貰っていますが、焼け石に水の状態が続き、社員の雇用を守るどころか、会社の倒産危機も出てきました。

 そんな中でA社の社長は、世の中の「業績が良くて人手不足を抱えている異業種」に受入先を探し、自社社員を解雇せずに出向させて雇用を守ることが出来ないかと考えるようになりました。

 しかし、そんな市場(受入先)があるのか、そんな事が実際に上手く行くのかは全く分かりません。そこでブレコネを使って考えてみることにしたのが、今回のケースとなります。

 

◆コロナ禍での「異業種への在籍出向」をブレコネしてみた(Step1)◆

◆Step2◆

◆Step3(それぞれの行動)◆

◆社長の意思決定◆

 今回、コロナ禍での異業種への在籍出向をブレコネしてみて、先ずはA社社長は「甘い考えであった」ことが見えてきました。とにかく出し側のA社での事前準備が多くあり、何よりも「どんな業種に出向させるか」を絞らないと話が漠然としていて進まないことが分かります。

 そんな状態ですから、出向を受け入れる企業はメリットが分からない状態で、当然このままでは出向を受け入れようとは思わないでしょう。

 ブレコネで見えてくることは、「その行動/対応で誰が幸せになるのか?」があります。

 

 今回のように思い付きや雰囲気では、例え実行したところで上手く行かないということです。つまり、各ステークホルダーに対して、「お金やコスト、雇用維持以外のお互いのメリットが見えないと、このままでは進まない」ということになります。それは当然と言えば当然で、戦略のない無謀な行為となります。

 ここで大切なことは、「それで誰が幸せになりますか?」という「問い」になります。

 

 そして問いの結果、誰も不安ばかりで具体的な幸せが見えないなら、その行動や意思決定はやめた方が良いということになります。受入先があれば何でも良いという考えではなく、何処へ出向させるのかを戦略的にチャント考えなければ上手く行かないという事が分かります。

 そのためにも先ずは、出す側のA社が「異業種への在籍出向の意義を整理」する必要があります。その上で、「受け側の業種を何にするか、どんな出向先にするのかを具体的に」明示化しないと、まったくもってアイデアが進まないという事が分かります。

 

 そこで、次回は続編を考えたいと思います。

 出向先の業種を1つに絞って、次回(9/21アップ予定)そこに集中して異業種への在籍出向をブレコネしてみたいと思いますので、どうぞご期待ください。

 

【著作文責】株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】) https://www.iri-ltd.com/