今回は、とある企業から職場のハラスメントに関する相談を受けたので、それを題材にブレコネしてみようと思います。
但し相談を受けた内容は実際の具体的な個別ケースであり、当然それは開示できません。よって、ここでは「一般的な職場のハラスメント」のテーマでブレコネした内容を記載します。
もし、個別のご相談がありましたら別途弊社にお問い合わせください。
◆参考文献◆
「たった1枚の紙で誰でも意思決定できてしまうブレイン・コネクト」
監修:株式会社インクルージョン 著:杉村寿重/和氣俊郎/横内浩樹/平塚智文 三恵社2019年 https://www.amazon.co.jp/dp/4866931248
◆あなたの職場でハラスメントが起きたらどうなるのか◆
今回も2つのグループでブレコネしてみた結果を出します。Aチームは職場でハラスメントを受けた立場の人で考えられました。Bチームは会社の人事部の立場で職場のハラスメントを考えられました。
◆Step1(ステークホルダー)◆
AチームもBチームも考えた立場は違いますが、ステークホルダーは全く同じ結果になりました。ステークホルダーは「ハラスメントをする上司」「ハラスメントを受けた部下」「他の管理職」「部下の同僚」「会社側(人事・経営陣)」となりました。
◆Step2(発生の時系列)◆
今回の時系列は「ハラスメントの発覚前に既に起きていた事」「認知(ハラスメントの発覚)されることで起きる事」「その後に起きる事」で区分けしてみました。
【Aチームの「そのせいで」】
・ハラスメント上司は「部下や会社から信用されなくなる」「敬遠される」など。
・部下は「つらい思いをする(普通に働けない、転職を考える、退職を考える)」「プライベートにも影響する(メンタルを病む)」など。
・他の管理職は「周囲からの対応を求められる」「自分の部課/部下の状況を聞かれる」。
・部下の同僚は「嫌な思いをする」「次は自分かもの不安」「転職も考える」など。
・会社側(人事・経営陣)は「事実確認に追われる」「ハラスメント対策の実施」など。
【Aチームの「そのおかげで」】
・ハラスメント上司は「自覚が芽生える」。
・部下は「転職を考える契機になる」「辞める決心がつく」。
・他の管理職は「これを契機に反面教師として他者との関りを改善する」。
・部下の同僚は「一致団結する」「ハラスメント撲滅の機運が高まる」。
・会社側(人事・経営陣)は「ハラスメント対策の本格化」「異動の理由の大義名分ができる」など。
「ハラスメントの発覚前に既に起きていた事」「認知(ハラスメントの発覚)されることで起きる事」「その後に起きる事」
【Bチームの「そのせいで」】
・ハラスメント上司は「管理能力がないと思われる」「悪い噂が出る(密告される)」「ハラスメント処理対応に追われる」など。
・部下は「自信や自尊心をなくす(メンタルを病む、会社に行きたくなくなる、会社を辞めたくなる)」「逆上して反発する」など。
・他の管理職は「自分も疑いの目で見られる」「ハラスメント教育に付き合わされる」など。
・部下の同僚は「職場や会社の雰囲気が嫌に感じる」「ハラスメントを受けている同僚から面倒な相談をされる」など。
・会社側(人事・経営陣)は「ハラスメント対応に追われる」「将来的なことを含め、会社としてのコンプライアンスを再検討する」など。
【Bチームの「そのおかげで」】
・ハラスメント上司は「自分の行動や管理方法を振り返る」「自分のダメなところに気が付く」など。
・部下は「ハラスメントを調べる(定義から実態まで、対応方法や自衛策)」「周囲から気にかけて貰える」など。
・他の管理職は「自分の行動や管理方法を振り返る」「自分の部下や環境を点検し、未然に防ごうとする」など。
・部下の同僚は「話のネタになる」「勉強になり、自分の行動を振り返る」など。
・会社側(人事・経営陣)は「対処法を学ぶ」「良い職場を創ろうと努力する」など。
◆Step3(それぞれの行動)◆
【Aチームの行動】
・ハラスメント上司は(そのせいでからは)「ハラスメントの正確な知識を得る」、(そのおかげでからは)「自己点検」をする。
・部下は(そのせいでからは)「ハラスメントの記録を取って相談をする」、(そのおかげでからは)「ハラスメントの正確な知識を得る」。
・他の管理職は(そのせいでからは)「ハラスメントの正確な知識を知る」、(そのおかげでからは)「自己点検」をする。
・部下の同僚は(そのおかげでからは)「相談をする、知識を得る」。
・会社側(人事・経営陣)は(そのせいでからは)「事実の調査」、(そのおかげでからは)「相談窓口や体制作り」「他社事例の収集調査」。
【Bチームの行動】
・ハラスメント上司は(そのせいでからは)「正確なハラスメントの知識を持つ」、(そのおかげでからは)「自己点検」をする。
・部下は(そのせいでからは)「自分一人で抱え込まずに相談をする」、(そのおかげでからは)「ハラスメントの正確な知識を得る」。
・他の管理職は(そのせいでからは)「正確なハラスメントの知識を持つ」、(そのおかげでからは)「自己点検」をする。
・部下の同僚は(そのせいでからは)「正確なハラスメントの知識を持つ」、(そのおかげでからは)「自己点検」をする。
・会社側(人事・経営陣)は(そのせいでからは)「ハラスメント知識の普及」、(そのおかげでからは)「ハラスメント対応の蓄積」。
◆結論◆
【Aチームの結論(立場=ハラスメントを受けた部下)】
1)客観的な知識を得る(冷静に考える)
2)証拠を残す(日々の記録を付ける)
3)社内外に相談(第三者の意見を聞く)
4)第三者と対策を練る(独りで抱え込まない)
【Bチームの結論(立場=会社の人事部)】
<ブレインコネクトで見えてきたこと>
1.上司は固定観念に縛られており、自分の過去からのやり方から抜けられず、上司の頭の固さが根底にある。
2.時代背景として、メンタルが弱くレジリエンスさが無い部下が増えたこともある。頭も身体も固い部下は標的になり易い職場環境で、立ち回りが下手な部下が増えた。
<まず最初に行うべき対策>
・上司も部下も、お互いの不満を吐き出させ、双方の状況の理解を促進する。
・そのうえで方向性や、コミュニケーションの手法を一緒に考え、お互いの行動を変容することに繋げていく。
・そして、今後も継続的にハラスメント/コンプライアンス関連の研修を、全社的に展開していく。
<企業の人事や経営陣が行うこと>
・上司の時代背景や成功体験と現代社会のギャップを認識させる。叩かれやすい部下や、あしらい下手の部下へのコミュニケーション教育を促進させる。
・目安箱/通報窓口設置、社内のコミュニケーションを良くする方法と環境の整備を早急に進める。
【お問い合わせ】
https://www.iri-ltd.com/ もしくは info@iri-ltd.com (担当:杉村)
【著作文責】株式会社インクルージョン(Inclusion Research Institute, Ltd.【略称:IRI】) https://www.iri-ltd.com/







