■高校1年生レベルの理解力
これもソーシャルメディアで目にした、おかしな内容です。
それは、誰を対象にしているかが全く不明な内容なのです。
ウニ、いぞぎんちゃく、フジツボなど、磯辺で見つかるとされる海辺のものの名前の発音についてです。
これが、英語のネイティブスピーカーにも発音しにくいということばかりを強調していますが、英語圏でウニなどを本当に磯辺で見つける人々がどれだけいるかと思います。ほとんどは、図鑑止まり、あるいは水族館止まりで、それらの解説がなければ、それらの存在を知らない人がほとんどでしょう。(ただし、寿司屋では耳にする方は多く、実際に、黄色いぶよぶよしたものがウニだと思っている外国の方は非常に多いです)
これらが発音しにくいのは、音自体の難しさではなく、めったに発音することがないからなのです。これらの音を聞かされた英語のネイティブスピーカーは、それが何であるかを尋ねるでしょう。
それに対して、きちんと英語で説明できる日本人は皆無であると思います。
めったに尋ねられることがない語句を、めったに行わない説明で行う、このようなことを解説しても何の価値もないでしょう。
そのソーシャルメディアは、単語の発音をきれいに発することばかりを強調して、どのような説明が、英語圏の人々にわかりやすいのか、あるいはどのような説明が誤解されやすいかに、全く言及していないのです。
これこそメディアの無駄遣いで、携帯電話の電池を消耗して、何ら得るところのない内容であると思います。
相手が聞いたことがない単語を、きれいに発音して自慢する、そしてその単語については何も説明しない、このようなことに、コミュニケーション価値は全くないといってもかまわないでしょう。
このような無価値な内容も、映像の奇抜さをやたら強調して、ソーシャルメディアにたくさん見いだされる、ゴミです。
このようなゴミ(しかも再利用の方法が全くないゴミ)を大量生産する人々は大いに反省してもらいたいと思います。