外見と実際 | 英語学習雑感ブログ

英語学習雑感ブログ

英語学習に関する疑問点,提案,アドバイス,面白い逸話などを書き込んでいるブログです。

皆さん,次の日本文の内容を英語で表現してみてください。

「彼女は外見よりも若い」

「彼女は実際よりも若く見える」


考えましたか?

まず不正解を紹介しましょう
She is younger than her appearance.

She looks younger than her reality.
です。


それに対して,正解は
She is really younger than she looks.

She looks younger than she really is.
です。

違いをよーく見比べてみてください。

そうです,不正解の方にappearanceとかrealityという名詞が紛れ込んでいますよね。
実は,昨日のブログに紹介したcommon senseに関連する正しくない表現もそうなように,
日本語で発想されて,それを英語にした英語というのはどうしても余計な名詞が使われる
傾向があるのです。
正解の方の英語を見てください。「外見」はlookという動詞で,「実際」はisという動詞で示されているのです。これが英語的な発想です。昨日のブログでも正解の英語には「常識」に対応する
名詞が使われていないで,動詞を使って表現されていたことを思い出してください。
これが,日本語で発想してから英語に置き換えるという習慣を早いうちに脱却してくださいと
私がアドバイスする理由なのです。

似たような例を挙げましょう。
次の日本語の内容を英語で表現してみてください。

「現在の彼女の方が昔の彼女より魅力的だ」

これも,最初に不正解を紹介すると,

Present she is more attractive than past she.

です。日本語で発想すると,「現在」を和英辞典を引く感覚でpresent,昔をpastとしてしまうのです。ちなみにpresentとpastは形容詞と名詞が同形です。

正解は

She is more attractive than she was.
あるいは
She is more attractive than she used to be.
です。

ここでも,「現在」はisという動詞(ここでは時制が物を言っている)で,「昔」はwasあるいは
used to beという動詞で表されているのです。

日本語で発想して,それを英語に置き換えていくやり方をするといかに変な英語を
簡単に作ってしまうかがおわかりいただけたでしょうか。

では,どうするのがよいか?
やはり普段から状況をイメージして,その状況を表すのにふさわしい英語表現を
普段からたくさんインプットして,イメージが湧いてくるとそうした英語表現がつられて
出てくるようにするのが良いと思います。
これは大変そうですが,アメリカやイギリスのドラマで状況を述べている映像を
インプットにすると,意外と簡単にできますよ。お勧めですからお試しあれ。

昨日お預けにしておいた答えも示しましょう。
「社会人としての常識を身につけなさい」
ですが,
Learn what people in business should know.
あたりになります。
この例でも,「常識」に相当する名詞は登場せずに,should knowという助動詞,動詞が
重要な役割を発揮していますよね。

このような意識で,アメリカやイギリスのドラマを見てみてください。
そういった特徴があるということを発見できるはずですよ。