OCTET×OCTET N響メンバーによる弦楽八重奏
横溝耕一、猶井悠樹、
宮川奈々、倉富亮太(ヴァイオリン)
村上淳一郎、村松 龍(ヴィオラ)
藤森亮一、中 美穂(チェロ)メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20
エネスク:弦楽八重奏曲 Op.7
オクテット、弦楽八重奏2曲の贅沢なプログラム。オクテットは、2つのカルテットの共演による場合と、オーケストラからの選抜メンバーというパターンとありますが、今日はその後者の方。
さすがN響弦楽器メンバー、素晴らしい公演でした。
初っ端からのメンパチ。天才メンデルスゾーン16歳の時の作品。気持ちいいくらい伸びやかなメロディラインが素晴らしいです。
1stヴァイオリンが樽井さん、2ndが宮川さんかな。対抗配置だったので3rdかもしれません。
男性陣は黒ずくめ、女性二人は目の覚めるような真っ赤なドレス。N響の華、宮川さん、かわいい
全員素晴らしい演奏なのてすが、ヴィオラ、チェロの中低音域の支えと刻みが分厚くて、聴き応えがあります。
終楽章の快速テンポの追っかけっも、凄さまじいパッションで、大いに盛り上がりました。
これだけでけっこう満足度が、高かったのですが、後半のエネスクが輪をかけて圧巻の演奏でした。
エネスクでは1stヴァイオリンが横溝さん。ヴィオラも1stが村上さんで、前半とはチェンジしたみたいでした。今度は向かって左からヴァイオリン→チェロ→ヴィオラの横並び配置。
第1楽章冒頭の何とも艶めかしい主題が各楽章顔を出し、全体の統一感を感じさせます。
基本的に東欧諸国の民族音楽がベースになっていますが、どこか不思議ワールドに迷い込んだかのような感覚に囚われます。
8人それぞれに活躍する場面が散りばめられていて、演奏しているのを見ているだけでも楽しくなります。
バルトークやショスタコもびっくりするような強烈なリズムが炸裂する第2楽章、熱狂のあとの静けさが沁みる第3楽章、それまで出てきた各主題やリズムによる対位法が見事というほかない終楽章は続けて演奏されます。
いかにも難しそうな作品だけど、さすがN響メンバー。楽々とはいかないけど、懸命に見事に演奏されていました。馴染みのない作品ですが、白熱の演奏に、おそらく初めて聴く人が多いであろう会場の方々がみな、食い入るように聴いていました。
最後、アンコール前に横溝さんがマイクを持ってご挨拶。
なんでも、N響Cプログラムの開演前の室内楽で、昨年12月にこのメンバーでエネスクの第1楽章を演奏したところ、演奏したメンバーがみな、めちゃくちゃ楽しかった・・ということで、みなさん忙しい中、今回全曲演奏の機会を得たとのことでした。
なるほど、みなさん楽しんで演奏されていたからこそ、素晴らしいアンサンブルだったのだなと。
アンコールは「エネスクの第5楽章みたいに難しい」と言う、ピアソラのリベルタンゴ。山中惇史さんがオクテット用にアレンジしたもの。
なぜかエネスコのあとにぴったりハマりました。民族的なリズムやメロディが共通しているからですかね。これまた、普段のN響では中々見られないノリの良さでした。
今回の公演のチラシ。各メンバー1人ずつをメインにした写真で構成し、8種類作成したとのことで、「ぜひ8種類集めてください」とのことでしたが、きょう会場で全種類置いてあったので、やはりここは宮川さんメインのものと、チェロの中さんのものをいただいてきました。むふっ
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