東京春祭:鈴木玲奈ソプラノ・リサイタル 2019.3.30 国立科学博物館 日本館講堂 | sakagumoのブログ

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会社員です。クラシック音楽と読書と温泉が好きです。あと万年百十の王だけど、楽しくゴルフ⛳をすることが好きです。
最近は筆不精がたたって、読む専門です。

ソプラノ:鈴木玲奈 ピアノ:濱野基行

 

♪小林秀雄:演奏会用アリア「すてきな春に」
♪中田喜直:はなやぐ朝(組曲「魚とオレンジ」より)
♪山田耕筰:
 君がため織る綾錦
 からたちの花
♪ドビュッシー:《4つの青春の歌》
 ピエロ 月の光 パントマイム 出現
♪プフィッツナー:《古い歌》 op.33
♪ドニゼッティ:歌劇《ランメルモールのルチア》より「あの方の優しい声が〜香炉はくゆり〜苦い涙を流せ」

 

2017年の日本音楽コンクール声楽部門第1位の鈴木玲奈さん。NHKでも放映された「ルチア」からの狂乱の場は本当に凄かった。

 

それにしてもお人形さんみたいに可愛らしい。声も容姿もピッチピチ。

 

今日のリサイタルは日本語、フランス語、ドイツ語、イタリア語そしてアンコールでは英語・・と盛りだくさん。歌曲も良かったけど、やはり最後の「ルチア」からの狂乱の場は圧倒的でした。

 

鈴木玲奈さん、本当に華があるし、声は良く伸びるしで、まさに今が旬という感じ。

 

最後の「ルチア」は、後半最初のプフィッツナーの8曲からなる歌曲(これも実に良かったけど、対訳がなく、何を歌っているのかが分からなかった)のあと、いったん袖に引っ込む。

 

その間、ピアノの濱野さんが、ルチアの一場面をリストがピアノに編曲したものを濱野さんがさらにアレンジしたピアノを弾く。

 

雰囲気を出したところで、続けて「狂乱の場」の導入部を弾き始める。すると、舞台袖から真っ白の衣装に着替えた玲奈さん登場。

 

すでに「狂気」が入っていてイッちゃってる。最初から最後まで、もの凄い集中力で、超絶難しいコロラトゥーラと、超ハイトーンを楽々、しかももの凄い声量で響かせる。

 

可愛らしい玲奈さんの顔は、ここではもの凄くコワイ。鳥肌たちました。

 

会場、大盛り上がり。そしてアンコールはバーンスタインの「キャンディード」から「きらびやかに着飾って」。

 

これがまた凄かった。コロラトゥーラ・ソプラノの王道。超絶ハイトーンを実に楽しそうに歌い上げる。会場はさらにヒートアップ。

 

玲奈さんの「ルチア」と「キャンディード」で完全にノックアウトされました。ぜひオペラ全曲で見てみたい。

 

数年前に日生劇場での「後宮からの誘拐」で端役のブロンデ役以来、本格的な公演が無いのでは。日生劇場で予定されている「ルチア」では是非、抜擢してもらいたい。

 

さらに最後にデビューCDに収められている、なかにしあかねの「今日もひとつ」でクールダウン。