普段生活してると、頭イイなぁ〜と感じる人とか、ベンキョーすごいできる奴ってのはちょいちょいいるが、センスや突飛な行動などなど、こいつは天才か⁉︎みたいなのにはなかなか出会わない。


 そんな中、一人だけ、こいつは天才かも知れない、と思った奴がいる。そいつは地元の友人で、今は売れない作家をしている。

 子供の頃からそいつは何かひと味違った。一緒に公園に遊びに行く、となれば小脇に図鑑を抱えて、公園のキノコを図鑑で調べて観察している。小学生の5年くらいになると、親に志願して、趣味として塾に通い出し、四谷大塚のトップに君臨。受験が目的じゃないから、そのまま地元の中学校、フツーの公立高校へ進学。ヨビコーの類は一才行かず、アッサリと現役で最高学府へ。何つーか、ガリ勉気質のオタクくんかと思いきや、そーでもなく、むしろ人付き合いもうまく、天才にありがちな発達障害の匂いは全くしない男なのだ。

 そんな彼とは高校卒業以来、付き合いは途絶えていたが、何となくその後の彼のことは気になっていた。そして親同士が仲良いのと、他の友人ヅテの風の噂で、その後の消息については概ね耳に入っていた。大学卒業後の彼は、国家一種試験を余裕でクリアするもキャリア官僚にはならず、某有名外資企業に入社したという。しかし、数年で超高給の職を捨て、今度はフリーターをしながら小説小説執筆をしているとか。…うーん。天才らしい何とも場当たり的で、豪快な生き方…。世の中をサバイブしてゆけるって己の能力に自信があるからきっとそういう大胆なことが出来るんでしょうねー。あー羨ましい。

 その後、短編は何作か書いたようだが、先日、彼が手がけた初の長編小説が発刊されたとの噂を聞いたので、読んでみた。


…クソつまらなかった…w


 全部読み切るのが苦痛で仕方なかった…ww 旧友の汗と涙の結晶だと思って何とか頑張って読み切りましたけど…。

 

  改めて思いました。小説家ってスゲーな、と。売れてる小説家ってホントスゲーな。出版まで漕ぎ着けたというだけでもスゲーけど、それを人に読ませる、文で惹きつけるってのはマジでスゲーなと思いましたよ。私が天才だと思った、あの彼の小説でさえクソつまんねーんだから、ベストセラー作家ってのは本当にスゲーなと、心底思いました。どんな頭の構造してんだよ、と。


 私は昔から小説家という職種の人々には大きな尊敬がありました。文章だけで何かを表現して、人に何かを伝えたり、心を揺さぶったりってホントすげーなと。そして、現状何も行動には移してませんが(このオナ禁ブログは除いてw)、実は子供の頃から密かに、いつか小説家やら文筆家なんてものになれないかなぁ〜なんて淡い夢を隠し持っていたのです。

 …が、彼の小説を読んで砕け散りましたねwwあいつが、あの天才でもこんな感じか。いわんやオレをや、と。


 うん。私は地道に働いて、庶民としてのささやかなしあわせを喜べる人生を歩もう!いやー世の中まだまだ広いぜ。己のちっぽけ具合が笑えてくるね。そして陰ながら彼の成功を祈る。