私がやっていたとある仕事を今後は後輩にやらせるってことで、先週の木曜日、つまり7月3日に引き継ぎの打ち合わせをした。
ひとしきり引き継ぎが終わり、軽口で、まぁ明後日には日本が絶滅しちまうらしいから、お前がこの仕事やることもないかもな!と笑いながらジョーダンで言うと、後輩はまさかの答え。「そうそう、だから明日から有給取って韓国に旅行行くんですよ」と。マジかよ!お前は阿呆か?
7月5日は、ネット界隈では大地震が起きるだの、隕石が落ちるだの、とにかく大災害が起きて日本が壊滅状態に陥るとか、そんなことで盛り上がっていた。私も、あくまで娯楽として、そう言うことを言うスピ系やら占い師やら、不安を煽る連中の言うことを面白がって見ていたが。まじでそれを信じて行動に移してる阿呆がいたとは…。その後輩も一応肩書きだけはインテリに属するんだがなぁ。
かつて海外駐在中、さまざまな苛烈なストレスに追い詰められて、図らずも、死んじまうか…なんてことが頭をよぎったことがあった。その時ふと思ったのは、せめて死ぬなら祖国で死にたい、ということ。ここじゃ死ねねえ、と思った。その時に、私は自分は日本人なんだなぁということを初めて強く自覚した。俺にも愛国心やら日本人としてのアイデンティティってあったんだなと。
…話はずれたようだが、後輩の話を聞いたら、バカなネット情報に踊らされるのもアホだが、国難を想定しながら、祖国を捨てて海外逃亡するってのか!…と何だか軍人のような怒りもこっそりと湧いて来た。
さて、結局のところ、7月5日(土)はとても平和な休日だった。妻を仕事へ、セガレどもを保育園へ送った後は、近くの繁華街へ行き、昼からもつ焼きとビール、そして日本酒を嗜んだ。酔っ払った頭で、この状態で大災害起きたら逃げられんよなーとか思ってた。家に帰ってヒトネムリすると、もう夕方で、早くもセガレどもが帰ってきた。長男は、海に行きたい!次男は、電車に乗りに行きたい!とそれぞれ勝手な主張。もう夕方だから、と言っても聞かないので、双方の主張を聞き入れ、電車で10分ほどの海へ。至近距離に海水浴場があるこのロケーション。サイコーだぜ。
子供の足にはちょっと長い防砂林を抜けると、パーっと玄界灘が開ける。当地の午後7時はまだまだ明るい。傾いた夕日は柔らかく砂浜を照らして、海はオレンジ色に輝く。夕方の暑すぎない気候の中で人々は散歩したり、海辺で遊んだりしている。セガレたちは持って来たバケツやスコップで、サラサラの砂で何やら遊び始めた。傍らでは、学校帰りの学生たちが制服を脱ぎ捨てて、パンツ一丁で海に飛び込んで遊んでいた。めちゃくちゃ楽しそうだ。青春だなぁ。海のある青春時代ってのはマジでうらやましいぜ!
次第にテンションの上がった私も、Tシャツを脱ぎ捨てて海に入った。流石にパンイチにはなれなかったので短パンで海にダイブした。セガレたちにも、一緒に入ろう!と誘ってみたが、僅かな波が怖いらしく、入らなかった。…めちゃくちゃ気持ちいい!水平線と、夕焼け空に包まれて、ぷかぷかと浮かぶと、自意識がなくなるような、空気や水の粒子に溶け込むような、そんな爽快な気持ちになった。こりゃ座禅よりも無になれるんじゃねーか?とか思った(水着のオネーサンが居ない状況を想定)。…はたから見たら変なおじさんだったかも知れんがめちゃくちゃ気持ち良かった。夏を感じた。
小一時間、海で遊んで帰った。海の家のオープン前なのでシャワーなんてものはなく、そのまま電車に乗って帰った。東京じゃ考えられないが、まぁ地方都市のはずれなんてこんなもんである。
2025年7月5日、至って平和な、幸せな土曜日でありました!
…さて禁欲またはじめないとなー。いつからなしよっかなぁ。