10月に読んだ本の紹介です。

境界性パーソナリティ障害関連の本を3冊ほど楽天でまとめて購入したうちの1冊。


以前紹介した「ササッとわかる「境界性パーソナリティ障害」はタイトルの通り、境界性パーソナリティ障害という病気がとても分かりやすく説明されていて、最初の本にピッタリでした。自分の病気のことを理解できたり、カラクリが分かって気分が楽になりました。まだ病気に向き合い始めたばかりの方におすすめの本。

 

 

そして、今回の「境界に生きた心子」は境界性パーソナリティ障害(ボーダー/BPD)の女性 ''心子'' の恋人が書いた実話。とても興味深くてあっという間に読み終えました。

 

 

この本には始めに以下のような注意文があります。

 

【ご注意】 ボーダーの方ご本人が拙著を読まれた場合、非常に共感・感動し救われたという方と、フラッシュバックを起こしたり傷ついたりする方の、両極端に分かれるようです。 ボーダーの方の心の健康を守る必要があるので、その点をどうか予めご了解くださるようお願いいたします。

 

 

私は共感・感動する方でしたが、内容に傷つく方もきっといるし、不安になって症状が悪化することもありそう。なので、もし読むなら調子の良い時にどうぞ。

 

 

・内容紹介

「境界性パーソナリティ障害」(ボーダー/BPD)。僕の付き合っていた女性・心子が抱えていた、現代的を象徴する心の障害です。心子とは甘い蜜月と凄まじい修羅場が、目まぐるしく繰り広げられました。限りなく純真で、千変万化の彼女と一緒に過ごした日々。その波瀾万丈の悲喜劇を描いた、真実のノンフィクションです。全てを焼き尽くすような、微塵の妥協も許さない心子の強烈な愛情。壮絶ながら、ピュアでひたむきなラブストーリーです。

 

 

 

 

今回の記事には私なりに感じたことなど感想を書きました。

ネタバレ?になってしまうかもしれないので内容を知りたくない方は読まないでください。

 

 

 

まず、この本を読んでいて境界性パーソナリティ障害の心子の言動が私にそっくり重なることが多くあります。普通の人から見たら理解できない言動なんだろうけど、感情がコントロールできなくて周りや自分を傷つけるのが本当に同じ。

全て重なるわけではなかったけど、ドキっとさせられました。あぁ、彼氏から見たら自分はこんな風に映っているんだなって思えた。この本は恋人の彼目線なので、共感というより本当にハッとすることが多かったです。

境界性パーソナリティ障害の彼女、心子に振り回される著者に同情するほどです。そしてこれはラブストーリーなんだけど、悲しい共依存のお話だとも思います。

 

 

だから境界性パーソナリティ障害の恋人を持つ方にも是非読んでもらいたいと思う本でした。きっと良い意味でも悪い意味でも著者に共感するんだと思います。多分心子の気持ちは理解できないと思います。

この本は境界性パーソナリティ障害を理解する為ではなくて、『こんなカップルがいるんだなぁ』とか、『この病気はやっぱり恐ろしいな』とか、自分たちカップルと比べたりしながら今後のことも冷静に考えられるんじゃないかと思います。結末まで読むと特に今後を考えずにはいられないと思います。

 

 

心子は著者の大きな愛情に包まれて安心しながらも、何かのきっかけで怒りや不安に襲われて激しい感情の起伏に苦しむ。最高と最悪、白か黒の世界を行ったり来たり。著者のあんなにも大きな愛が心子には全然伝わらないのがすごく切ないです。

そして著者の稲本さんの大きく深い愛情を見ていると、私もそこまでの愛情が欲しいとも思いました。でもきっと私もひどかった時期は大きな愛が注がれていても気づけなかった。実際彼の愛情をうまく受け取ったり信じられなかったから、どんなに無償の愛だったとしても境界性パーソナリティ障害の人は心から安心することができません。

 

 

境界性パーソナリティ障害と付き合うには本人も恋人も相当な精神力と体力が必要だと分かります。やっぱり大変な病気なんだな、とも思いました。そして結末について色々と考えさせられると思います。

結末がバレますが、私の中で1番心に残った言葉があります。

 

 

心子が亡くなったことにホッとした。

 

 

今ちょうど手元に本がなくて文章がこのままだったかちゃんと覚えてないのですが、まあ最後のほうにこんな感じの言葉がありました。これは境界性パーソナリティ障害の本人が読んだらすごく衝撃を受けると思う。私は「やっぱり」と思いました。周囲の人は境界性パーソナリティ障害の人が亡くなった後、「やっと解放された」と感じるんだなぁって。

 

 

私も彼に「私が死んだら楽になるよ」とか言ってたな。これを読んだあとも調子が悪い時に「私がいなくなったらホッとするんだよ。解放されたと感じるんだよ。本にかいてあった」とか実際に彼に言ってしまったし。彼には「どんな本読んでんだよ」って怒ったけど。

 

 

 

心子が死ぬことは、最初に目次を読んだ時点で分かっていました。『自死』という言葉があったから。自分と同じ境界性パーソナリティ障害の女性がどんな理由でどんな形でなくなってしまうのか、気になってアッと言う間に読み終えたんだと思います。

 

 

 

ただ、この本は2005年出版なので、今ほど病気の情報も治療もなかったみたい。なので著者も「今なら救えたかも」ともいっていました。だから私は今たくさん治療できる病院や情報があることに感謝しなきゃなって思います。心子さんの時代よりもきっと進んでいて治しやすいと思う。

 

 

 

あと著者の稲本さんはずっとブログを書き続けているのもすごい。

私が参加しているブログ総合サイト、ブログ村で同じジャンル''境界性パーソナリティ障害''のランキング内にこの「境界に生きた心子」ブログもあります。このブログには3000近く記事があるので全てを読むことはできていませんが、気になる記事だけたまに読んでいます。「境界に生きた心子」の本文から一部を抜粋して、内容を紹介しているので気になったら見てみてください。

 

 

境界に生きた心子 Yahoo Blog

http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531

 

 


 

 

 

 

 

 

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