清水四郎はまるで未来が見えているかのように、自信満々で言い放った。
「今はまだグループはないかもしれませんが、小規模金融機関が生き残るためにはなんでも出来ますでは生きていけません。しっかりとターゲット設定したお客様のニーズに応えられるところだけになります。
規模の大きい金融機関はそこに活路を求めるしかないのですが、銀行は顧客目線でやらなくても成り立って来たのですが、これからはそうはいきません。
気がついた時にはノウハウを貰わないと生き残れない金融機関が溢れるので、そのノウハウを当行が作って加盟されるのです。言わばフランチャイズシステムです。
私は今後どうなるかが予想できるので大丈夫です。」「それはどうして分かるのか?」と部長に聞かれた清水四郎は慌てて、「いえいえ、そうなるだろうと予想しているだけです。」
清水四郎は、危うく今の自分でいられなくなるところだったと背中びっしり冷や汗をかいた。
清水四郎が冷や汗びっしょりになったのは理由があった。それを思い出した瞬間に冷や汗が溢れ出した。実はかつての清水四郎はリストラ候補の上位5番以内に入っていたのが、ある日突然180度どころか720度(4倍)位に評価が変わっていた。
清水はそれを行う事で将来の自分の人生が変わると気付いて、今こそ出る杭は叩かれることを恐れずにやってきて、それを評価されていた。
続く