前回から、少し間が空いてしまい申し訳ありません。これからまた再開します。
前回までに、資金使途について書きました。「何に使うのか?」はとても重要なことです。もし、資金使途を故意に別の理由で借入を申し込んだことがわかったら、信用を一度に失います。また、資金使途相違と言う事で、全額返済を求められることもありますので、くれぐれも気を付けてください。
さて今日は、金額について書きます。
借入を申し込むにあたって、お金がどれだけ必要で、自己資金がいくらあるから、どのくらい資金が足りないかを出す必要があります。
式で書くと「必要金額-自己資金=借入希望額」と言う事です。
ところが意外と多いのは、必要金額がハッキリしていないことです。運転資金ならともかく、設備資金でも実はよくあることです。例えば不動産購入だと、購入価格は見積書で出ているけど、登記費用とか購入後に土地の造成が必要だったりします。
かつては、そういう感じでも貸してくれた場合もありますが、今は金額についてはしっかりとみられます。そして当然ですが、必要金額以上に借入をすることはできません。
運転資金については、いくら必要なのかを資金繰り表で明確にしなければいけません。そして、その根拠の説明も必要です。「売掛金の回収が○月○日になるので、それまで資金が足りない」や、仕入れが多くなったので資金が○○万円足りないなど・・・。
設備資金では、設備の価格や関連して必要な金額なども、証明が必要です。
つまり、「1,000万円必要だが、500万円の資金が足りないから、500万円借入したい」という事を証明して、借入の申し込みをします。
そういう時に、「このくらいは貸してくれるだろう?」とか、逆に「こんなには貸してくれないだろう?」とか、「この際、多めに借りておこう」などと考えて、申し込みをする場合がありませんか?
とくに、必要資金が500万円なのに、300万円くらいしか借入できないだろうな?と思って、300万円申込みした場合、足りない200万円をどこかから調達しなければなりません。経営者が自分の資産から回せるのであればいいですが、取引金融機関で借入しなくて、高利の貸金業者から借り入れることは、とてもリスクが大きいです。まずは必要額を明確にし、その根拠を説明して必要な借入金額の申し込みをしましょう。
例外として、取引金融機関が複数あれば、それぞれに分けて申し込む方法はあります。500万円必要な場合に、A銀行で300万円、B信金で200万円という方法です。要するに、必要な金額を借り入れることは変わりません。
もう一度書きますが、あくまでも必要な金額を堂々と主張し、その金額の借入申込みをすることです。もちろん、返済が可能かと言う事についても証明しなければいけませんが、それについては次回書きます。
長文をご覧いただき、有難うございます。