いやあ、暑いですね。
猛暑とか、酷暑という言葉ではもう表現できないくらいの暑さです。最近、気象庁がよく使う言葉を借りると”これまでに経験したことのないような” 暑さ、という感じでしょうか。
気象庁が発表する公式記録によると、昨日の東京の最高気温は38.3℃。間違いなく新記録更新かと思いきや、なんと歴代4位でメダルには届かず。
私は全く記憶にありませんが、歴代1位は2004年7月30日の39.5℃だそうです。
10位 1962年8月4日 37.6℃
11位 1961年7月15日 37.5℃
15位 1963年8月13日 37.2℃
16位 1967年8月11日 37.2℃
18位 1962年8月21日 37.1℃
ということで、「三丁目の夕日」の頃の日本もかなりの暑さだったようです。あの頃はまだクーラーなんて代物はない時代。よく耐えていましたね。
ところで昨日は、そんな暑さの中、久々に野球を楽しんできました。日焼け止めをたっぷり塗って、こまめに休憩し水分をしっかり取りましたが、それでも途中からバテバテでした。
でも本当に不思議なもので、どんなに疲れていても、野球にはなぜか人の気持ちを奮い立たせ、
元気にさせる不思議な力があります。
そんな野球の魅力を男子ばかりが独り占めするなとばかりに、女子も観る側からプレーする側に回ってきた。ご存知の通り、今や女子のプロ野球リーグもあるし、女子のアマチュア野球も全国で盛んである。
先日、駒沢公園野球場で行われた12歳以下の女子の軟式野球大会を観たが、レベルの高さには本当に驚くばかり。外野手の肩もいいし、ダブルプレーなんかも見事に成立させる。そしてその野球の魅力は、更に国境をも超えて世界中に広がりつつあります。
この国をご存じだろうか?

この国旗を見て一発で国名が分かる人は、相当な博識か、あるいはかなりの国旗ヲタク。
国名はブルキナファソ。西アフリカに位置する共和国。
地図で示すとこの辺り。
広さは日本の70%強。人口は10分の1くらい。
ブルキナファソは、農業以外の産業がなく、資源にも乏しい世界最貧国のひとつに数えられる国。
日本は30年以上前から、この国に多岐に亘り経済協力をしているそうだ。
そして5、6年前に、この国に野球を普及させようとひとりの青年が日本海外青年協力隊から派遣された。
その方の名前は出合祐太さん。ブルキナファソは元フランス領。野球の文化などはなかったから大変なご苦労があったそうだ。
しかし野球の魅力は、文化も習慣も言語の壁も超える。出合さんの努力は徐々に実を結び始め、野球の魅力に取りつかれた子供たちが彼の周りに集まり出した。
そして2010年には、国内で初めての13歳以下の野球大会を開催するまでになった。
(公益社団法人青年海外協力協会HPより)
更に出合さんは任期中に、沢山の人々の協力を得て12人の選手を日本に連れて行き、千葉と北海道での野球交流を実現させた。子供たちにとっては夢のような時間だったことだろう。そしてこの経験を機に、子供たちが大きな人間的成長を見せたらしい。
出合さんは、その教育的成果を目の当たりにし、せっかく根付き始めた野球を子供たちがずっと続けていけるように更なる尽力をする。
そしてその一環として、ブルキナファソ人選手を日本のプロ野球界に送り込む、「プロチャレンジ・プロジェクト」を考案する。
このプロジェクトに基づき、ある日、日本に「野球修行」に行かせる第1号選手を選ぶ「適正テスト」が行われた。
その結果、約200名の候補選手の中から1人の選手が選ばれた。その名はサンホ・ラシーナ君、15歳。
そして彼は、出合さんたちが一生懸命集めた資金で、この夏、1人で日本へやって来た。四国アイランドリーグの高知ファイティングドックスの研修生として入団を実現させるために。彼の挑戦を伝える番組を、昨日の夜、NHKでたまたま見た。
その番組インタビューでサンホ君は、「ブルキナファソは貧しい国。将来に夢がない。自分がプロ野球選手になることで、この国の子供たちの将来に夢と希望を与えたい」。そう答えていた。まるで成熟した大人のようだ。そんな彼を周りの善意ある人々が懸命にサポートしていた。
そしてその無私無欲のサポートに、サンホ君も懸命に練習で応える。生まれて初めて見たバッティングマシンの、時速130キロ超の直球に最初は空振りの連続だったが、やがて芯で捉えるようになると柵越えを連発した。
そして、運命の入団テストの日を迎えた。
サンホ君は、身体能力の高さを存分に発揮していたが、結果は残念ながら不合格。球団もサンホ君を支援してきたが、判断に手心は加えなかった。
沢山の報道カメラとマイクに囲まれる中、とても落胆したサンホ君の顔があったが、「来年またチャレンジする」と、彼はそう言い残して祖国に帰った。「日本で得た経験は、祖国の仲間と共有する」と。
サンホ君は、沢山の人の善意に囲まれて、夢を実現するために、自分の意思で海を渡り、遠く離れた日本にやって来た。彼の人生は、自由と仲間と家族愛と援助と祖国愛に溢れている。前途には夢も希望もある。
しかしその一方で、沢山の悪意に囲まれ、自由を奪われ、夢も希望も絶たれ、家族にも我が子にも会えず、理不尽な暴力に晒されながら、よその国で生きざるを得ない人々もいる。前途には絶望の海が広がるだけ。
持てる夢はただ一つ。「いつの日にか家族のもとに帰る」という夢。でもこの夢は口にすることさえ許されない。彼らの見る夢はサンホ君が見る夢の対極にある。
もしこんな不幸が自分の身の上に起こったらと想像するだけで身震いが止まらなくなるが、そんな過酷な状況に追い込まれて苦しんでいる人々が実際にいる。
9月10日から15日まで、六本木俳優座劇場にて舞台「めぐみへの誓い -第二章-」を上演します。
真実を描いています。
真実です。