土左衛門という言葉をご存知だろうか。

これは水死体の俗称で、江戸時代から使われ始めた。

なぜこんな愛嬌のある名前が付いているのか、説明しようと思う。

そもそも、人はいったん溺れると水底に沈んでいく。

そこでだんだんと体が腐り始める。

体は水をすってぶよぶよになり、体内にはガスが溜まり始める。

そのうちに水よりも軽くなった体は水面へと押し上げられ、

白く膨れ上がったの水死体が打ち上げられるわけだが、

これを土左衛門と呼ぶ。(ちなみに土左衛門で画像検索はしないほうがいい)

この土左衛門、言ってしまえばふやけて腐った死体である。

水面に浮かんだ水死体の腕を掴んで船に引き上げようとしても、

皮と肉が抜け落ち、ずるりと腕が剥がれてしまうんだとか。

だから引き上げるときには布のようなものを体の下に滑り込ませて

くるむようにして引き上げなければならないそうだ。

そのぶよぶよに白く膨れ上がった水死体に例えられた男、土左衛門その人。

彼は江戸時代享保年間の、前頭筆頭力士であった。

その体は色白で、しまりの無い肥満体系で大変有名だったとか。

白饅頭のような体つきは、

哀れにも水死体に例えられてしまったのである。

可哀想な土左衛門、

彼の名を襲名する力士はついぞ一人も現れなかったそうだ。

ハイパーインド人ブログⅡ
途中まで「つちひだりえもん」と書いていました。

昔テレビでこんな企画を見たことがある。

男女の心理の違いを分析する、といったような番組だった。

そこで、一般の夫婦の夫の方に協力してもらい、

家に血糊のついた包丁を持って帰って

これを隠してくれ、何も知らない妻に頼む。

それを妻はどこに隠すか、という実験だった。

箪笥に隠す人、電灯の上に乗せようとする人、さまざまだったが、

女性は自分の行動範囲の中に隠そうとする傾向がある、

といったような感じのまとめが出ていた。

それをみて、庭とかに埋めればいいのにねえ、

だとかゲストが話していたのを覚えている。

だが僕が気になったのはそんなことではない。

すぐに警察に連絡しようとしたり、

夫を説得しようとした妻が一人もいなかったということだ。

ヤラセの可能性も捨てきれないが、

誰もがみな、とりあえず言われるがままに隠してしまうのだ。

僕はまるで犯罪の共犯者になる人間の行動の再現を見ている気分だった。

みんな焦ってとりあえずで加担してしまう。

それがあまりにもリアルで、妙に納得してしまった。

どんな犯罪でも案外、そういうふうに誰にでも可能性のあるものなのだろう。


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気づけばあなたも犯罪者