【ミンホ】 Appetizer | 徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

SJウォンキュ妄想垂れ流し小説ブログです。 
とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!

司会進行役の彼女が調理している時に使った言葉は、きっとその場の全員が激しく納得したに違いない。
見ていなくとも、説明だけでげんなりとしたチャンミンは本気でユノの食生活が不安になった。
 
「…なんで、これが僕の目の前に置かれてるんですか?」
 
これ以上曲げようがないくらい、眉を曲げたチャンミンがそれを睨み付けた。
 
「味見…?」
 
スタッフの一人が、困ったように首を傾げる。
いや、一応食材として簡単に捨てることをよしとしないこの国に息づく「勿体無い精神」の尊重はよしとして。
 
「誰のために」
「チャンミンさんですね」
 
いらねぇ。
チョコレートで炒めたタコなんてぞっとする。
しかも、それをご飯と卵焼きと一緒に食べろと言われても。
その上にケチャップとマヨネーズかけられても。
見た目だけならいままでの中で一番だけど。
そこは誉めるけど。
オタク特有の豊かな想像力はきっとその味を見事に想像だけで再現できている自信すらある。
そして、引き上げた時よりは確実に量が減っているのは怖いもの見たさで好奇心の強いスタッフがいる証拠だ。
遠慮せず、全て平らげてくれればいいのに。
出来るものならではあるけれど。
 
「うまー!」
 
同じく残っていたチャンミンが作った焼きそばをひと口食べたユノがもごもごと咀嚼しながらそう言う。
 
「うまー。さすがチャンミン」
 
うんうん、と何かに納得したように頷いているのも可愛くていいけれど。
 
「チャンミンそれ、食べないの?」
「本気で言ってんのか、あんた」
 
あーはーはー!
独特の笑い声。
本気ではないようで安心した。
でも、まぁ、仕方ない。
覚悟を決めて口に入れる。
そして確信。
…想像力は正しい。
 
「くそ不味い!」
 
水のペットボトルをチャンミンに渡しながら爆笑するユノは自分でもこれを食べていたはずだ。
凄い顔はしていたが「思ってるよりは美味い」とか言ってなかったか。
これが思ってるよりは美味いなら彼の想像ではもっと不味いと思っていたってことか。
だったらなんで作った?
 
「なんで、こんなもの造れるか不思議です」
「チョコレート揚げてー」
「作りかたの問題じゃない。そもそもあんたが今日は『なんでも揚げる!』って断言した時に『揚げ物で失敗することない』って言っちゃった僕の立場はどうしてくれるんだ」
「カッコよく言ったのになー」
 
残念。
と笑うユノの笑顔は最強に可愛いとは思う。
はぁぁぁぁ。
次の回はどんな料理を…いや、ゲテモノを作り上げる気だろうか。
 
「大丈夫だよ。誰も俺に料理の能力何て求めてないってー。寧ろこのままの方が安心だと思うね」
「どういう理屈なんですか」
「急に俺が料理上手になったらどう思う?」
「どう…って…」
 
チャンミンは首を傾げる。
さて、どう思うか…。
急に料理に目覚めて教室に通い始めた…全く想像できない。
…あぁ。そういうことか。
 
「彼女でも出来たとか」
「そーだよー。一緒に作ってるとかなんかあり得ない想像されちゃったら困るだろ」
「あり得ないんですか?」
「ないなぁ。ほら隣にスパダリいるからさ。充分なんだよ。どうしてくれる」
「どうしてくれる、と言われても」
 
そういう可愛いことを言われても。
チャンミンにとっては、女を作られるくらいならいくらだって好きな物を作ってもみせるし、身の回りのことをするのだって問題はない。
ユノの場合許容範囲を超えることをやらかすのでキレることもなくはないが最近はそれも随分と減ったし。
 
「…それ、何気に誘ってるんですか?」
「んん?なんでそーなる」
「色々充分なことしなきゃなんないのかと」
「…なるほど。でも、まぁ、イベント終わるまでは我慢して」
「おあずけですか」
 
片方の眉を器用に上げたチャンミンを呼び寄せるように手招きされて、ユノが座っているソファーの背もたれに肘を置いて覗き込むとふわりと唇が触れ合った。
 
「アペタイザーくらいならありだろ」
 
ニヤリと笑ったユノは満足そうに笑ってチャンミンの額を指ではじく。
弾かれた場所を押さえてチャンミンは大袈裟に溜息をついた。
 
「あんたねぇ…」
 
こんな軽く刺激的な前菜なら。
メインはどう料理してやろうか。
そこはスパダリたるチャンミンの腕の見せどころ。