【ウォンキュ】On Your Mark 1 (D-540) | 徒然日記 ~ 愛wonkyu ~ ウォンキュ小説

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とはいいつつも83(レラトゥギ)・ヘウン、TVXQミンホも時々やらかしますが、どうぞご贔屓に!

後、540日と言えばまだまだ長いなって思うのに。
10日は短い…。
 
お話も続きを考えてる間に10日たっちゃうなんてざらなもので、仕方がないから書けそうなものから手を付けてしまうっていうね…。
どれか終わらせろよ…。
なんですが。
すみません…こんなやつで
 
 
---- On Your Mark ---
 
昔々あるところ…時代やら場所をはっきりさせないのは、わざとそうしている。
かりにこれを大阪の話しにしたとすれば、大阪の子供には馴染みがあるけれど、東京の子供はどうなるか。
だったら東京の話しにしたのなら東京の子供にはいいだろうけれど東北の子供はどうしよう? 
日本国中、もしくは世界中どこへ持って行ってどこの子供に聞かしてもあてはまるように「あるところ」となっている。
それだけで話が
普遍的になるからだ。
 
と、落語の「桃太郎」の一節をアレンジして送りする冒頭。
ようするに哉子は場所も年代も特定したくはないただの妄想昔話を始めようとしているのである。
ここからは
昔々あるところ…で始まるお話。
 
昔々あるところに森に囲まれた平和な国がありました。
その国の王家には特殊な能力があり、その能力故崇められ、恐れられ、他国からは手を出せない聖域として存在していたのです。
現在の王と王妃の仲は大変睦まじく子宝にも恵まれ、親子ともに容姿にも恵まれ、特に最後に生まれた男女の双子は兄弟からも両親からも可愛がられ美しく健やかに成長したのです。
そんなある日。
 
「ごめんねー。そんな訳でちょっとの間身代わりになってもらえないかしら?」
 
てへ。
とでも言いそうなくらいに軽い口調でとんでもない提案をしてくる母親を前にしてこの国の第7王子であるキュヒョンは口をあんぐりと開けてその顔をまじまじと見つめる。
 
「母上…何の冗談ですか…」
「冗談じゃないのよ、だって隣国へ行くのは明日なんだもの」
「知ってますよっ!! だからそれなら人質として行くとか他に方法はいくらでもあるでしょ!?」
「人質だなんて! それじゃあ隣国に無理やりそうされてるみたいじゃない! 政略結婚じゃないんだからっ。いい?あの国の王家の人たちはね…」
 
百歩譲って政略結婚ではないとしても本人の意思はそこにはないじゃないか。
夢を見る乙女の様子で隣の国の王族をほめだした母親にキュヒョンは溜息をつく。
隣国の王子と双子の妹レイナは幼い頃に決められた許嫁らしい。
らしい、というのも聞いたのはつい先月のこと。
しかも母親は、今と同じ軽い口調で言ったのだ。
 
「あら、そう言えばそうだったわね」
 
やっぱり、てへっと言いそうな軽さで。
レイナは「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」と言われるほどの美貌だ。
黙っていればの話。
その話を聞いたレイナと言えば「本人の意思を無視した婚約など認めない」の一点張りで部屋にこもって食事を摂ることすら拒否し続け、そしてとうとう城を抜け出した。
行方は未だ掴めず、隣国へ嫁ぐ日はとうとう明日になってしまったのである。
そして相変わらずこの調子で王妃はキュヒョンに提案したのだ。
 
「キュヒョナ。あなたレイナが見つかるまであの子の代わりになってちょうだい」
「はぁ?」
「だってほら、あなた達顔はそっくりなんだし。ドレスと化粧でなんとか誤魔化せるわよ。それにまだすぐに結婚ってわけじゃないんだし。花嫁修業期間が一か月あるんだからその間に何とか見つけるわ」
「誤魔化せるわけないでしょ!? 声だって無理があるしっ。見つからなかったらどうするんですか!?」
「その時は逃げてね」
 
はぁぁぁぁああああああ!?
普段はおっとりとした王妃のイメージが一瞬にして変わった。
この人はきっと何も考えてない。
 
「父上!!」
「まぁ、そういう事だ。諦めていってきて」
 
そんなやり取りが行われたのだとキュヒョンの口から聞かされている二人は俯いたまま肩を揺らしている。
 
「笑いたきゃ笑え」
「ぶはっ!! やっぱうちの王様最高だわっ!!」
「…レ、レイナ様が早く見つかるといいですね」
 
一人はキュヒョンの幼馴染で近衛隊所属の軍人、護衛として同行するチャンミン。
もう一人はレイナの身の回りの世話をしている侍従のジョイ。
隣国へ向かう車の中での暇つぶしにとある程度聞いているであろう今回の経緯を話していたのだ。
 
「でも、そうやってるとレイナ様と変わらないよ」
「はい。肩幅とか身長とか若干差がありますけど」
「若干!?」
 
確かに女性にしては身長は高い方だろう。
自国では長身の人間も多いのでさほど気にならないのだろうけど、多分普通よりは大柄なんじゃないだろうか。
 
「この森を抜ければ隣国ですよ」
 
その一言に緊張感が走る。
果たして誤魔化されてくれるのか。
その場で愚弄したとかなんとか打ち首にでもなったらどうしてくれよう。
グルグルし始めたキュヒョンの頭をチャンミンがポンポンと叩いた。
 
「大丈夫だ。守ってやる」
「チャンミナー」
「…ぶはっ! 」
 
笑うのかよ。
だよな。
窓の外を見て溜息。
この緑が途切れたら、そこは…。