手作りチョコを失敗するギュとか
やりたかったんですが…(笑)
まぁ、こんなもので。
【PROMISE YOU】 設定でお読みいただければ。
☆☆☆ SWEET RAIN =PROMISE YOU 番外編= ☆☆☆
シウォンが持ち帰った大量の荷物にキュヒョンは目を細めて、眉を寄せた。
「凄い数だね」
本日はチョコの形の愛が溢れかえる日。
まぁ、愛の種類にも色々とあって、中にはお世話になっている感謝の気持ちなんかもあったりするようだ。
シウォンのもらって帰ってきたものは、きっと本当に好きという気持ちを詰め込んだものも多いに違いない。
本人は全く分かってはいないのだろうけれど。
「そういうキュヒョナは?」
「俺はそんなにもらってない」
仕事柄どうしても季節感が薄くなる。
店頭では冬服が撤去され、春物が並べられている。
それだけでも十分季節感が狂いそうだというのに、この時期はもう来年の秋の洋服のデザインに入っていたりするのだ。
そのせいかスタッフも本命がいる女性意外はバレンタインという行事に興味すら湧かない人間が多いようで、毎年もらうチョコレートの数も知れている。
中にはキュヒョンのファンだとかいう女性からのプレゼントもあったりはするのだけれど。
「これが学生の時とかだったら、数の多い奴がその日のヒーローだったりするんだよね。気にならないふりして、実はみんなヒーローになりたかったんだ」
「で、キュヒョナはなれたのか?」
「俺は残念ながらなれなかったな。こんな男前がいるのに世の中の女供は見る目がないんだよ」
そんなふうに言葉にはしてみるけれど、女性ほどシビアに異性を見るものもいないのだ。
なんだか段々と苛々してくる。
チョコの数で何が決まるというわけでもないしシウォンと数の競い合いをしようとも思わないけれど。
なんだか浮き足立つような空気はどうにも神経にふれてくる。
クリスマスのように誰もが楽しむイベントではないのも余計なのだろう。
年間のチョコの消費量はバレンタインで7割方埋め尽くされているという話だ。
「こんなの製菓会社の陰謀じゃん」
なんだか一人納得したように頷くキュヒョンを面白いものを見るようにシウォンは見つめて。
「陰謀か」
「陰謀だよ。そんなのに乗せられんなー」
「そうか。じゃあキュヒョナは乗せられたりしないんだな。残念だ」
「…ほえ?」
言葉を理解できなかったキュヒョンが、とんでもなく間の抜けた声でシウォンを見上げた。
その様子にシウォンはふっと小さく笑う。
そして楽しそうに緩められた表情を自分の間抜けな声のせいだと勘違いしたキュヒョンはといえば、丸くした目をパチンと瞬かせた。
「キュヒョナはチョコレートは要らないんだろう?」
「…なに?くれるの?」
「別にどちらが渡してもいいだろうと思ったんだが…そうか。要らないんだな。残念だ」
着ていたコートをハンガーに掛けながら笑うシウォンにキュヒョンは慌ててそのシャツの裾を捕まえる。
「ちょっ…うそっ!要るっ!」
怒られた子供が許しを請うように見上げられてはシウォンもその髪を撫でてやるしかない。
「わかったから離してくれないか。皺になる」
「あ」
ぱっと手を開くとシウォンは堪らずに笑い出した。
「なんで笑うんだよっ!」
「いや。可愛いなと思って」
「可愛いって言うな!」
ぶすっと膨れたキュヒョンの髪をもう一度撫でて。
シウォンは持ってきた紙の袋をそのふわりとした髪の上でひっくり返した。
「っ!痛っ!いたいってば!何!?」
自分の上に振ってきた雨の一つを拾い上げて、キュヒョンは再び間の抜けた声を出す。
小さな固形の雨粒は色とりどりで種類は様々だけれど、紛れもなく子供の頃よく食べた「チ○ルチョコ」だ。
「どうしたの。これ」
「そこのコンビニで買い占めてきた」
周りを見渡して溜息を吐いたキュヒョンはそれらを踏みつけないように立ち上がる。
シウォンに。
コンビニ。
チ○ルチョコ。
「似合わない…」
ん?と、ネクタイを緩めながら聞き返すシウォンに笑って。
キュヒョンはその背中を抱きしめて、ネクタイを引き抜いた。
「とりあえず、後で全部拾うの手伝ってね」
「今でなくていいの?」
「うん。まずはこっちを食べてから」
シウォンの項に口づけてキュヒョンが笑う。
甘い時間の始まりの合図。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
みなさんも甘い時間を!
私はやさぐれて(と、言うわけでもない・笑)
友達と飲みに行きます!

