7.16 今日の春日部ウイングハット | ボクシング・ジーンのブログ

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WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ
WBC世界フライ級タイトルマッチ
7月16日(月) ウイング・ハット春日部 15時45分開始
主催:ワタナベ



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<ダブルメインイベント WBAスーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>
△内山高志(ワタナベ)WBAチャンピオン
[負傷引き分け3R1'15'' ]
△マイケル・ファレナス(フィリピン)挑戦者7位

※内山は5度目の防衛に成功



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誰にとっても残念で、そして、予想外の幕切れでした。


内山はサウスポーが苦手なのか……?確かに、昨年1月の3度目の防衛戦では、三浦隆司の左ストレートでプロ2度目のダウンを喫しています。バッティングで負った右目上の傷から滴り落ちる血に、注意が散漫になっていた影響もありました。しかし、つまりは内山にとって滅多にないカットも同じサウスポー相手にしていることになります。それでも、その後、右拳を負傷しながら左一本で三浦を棄権に追い込んだ姿は、東洋王者時代に世界ランカーのトーン・ポー・チョークチャイ(タイ)を一蹴した実績と相まって、「サウスポーは苦手ではない」という本人の弁を裏づけるものに感じられました。


とにかく、この夜の内山は、いかにもやりづらそうな様子でした。その要因のひとつは左がまったくと言っていいほど、機能しなかったことではないでしょうか。オーソドックス、サウスポーに関わらず、多彩な角度から左のリードブローを次々突き刺し、そこから次のパンチへとつなげいくのが内山のやり方です。さらに、右ストレートも初回に伸ばしたボディ以外は距離が合わず、上体はアンバランスに傾ぎ、だから、打ち急ぎ、焦っているようにも見えました。「思った以上にやりづらかった」と試合後、内山は認めました。ファレナスと対峙した内山が感じたことのひとつは「スピードがあった」こと、ひとつは「頭の位置が低く、(上体を)クネクネ動かしてきた」こと。それはファレナスの巧みさと言い換えてもいいのでしょう。


内山が、戦端を切り開くという意味でのリードブローを探り当てたのは2回でした。すっと距離を縮めて突き上げる右ボディアッパーです。少しずつ、内山がペースを手繰り寄せ始めました。しかし、これが結果として伏線になります。この回、すでに1回目のアクシデントは起きていました。バッティングで、内山が右目上をカットしていたのです。ここは「まだ、かすり傷程度」(渡辺均・ワタナベジム会長)ではありましたが、「気をつけないと、また、やる(頭が当たる)可能性はあるなと感じていた」と内山自身、振り返りました。


続く3回、「まだペースを握るまでではなかったけど、このまま行けば、後半には落ちてくる」と、内山が手応えを感じ始めた右ボディアッパーと「最初から突進して、KOするつもりでやっていた」というファレナスが狙い続けた左が鉢合わせ。内山の右目上は今度はざっくりと割れ、血が噴き出しました。一目で深いとわかる傷口だったのでしょう。ドクターチェックは形式ばかり。診断結果を聞くより先に主審のラウル・カイズが「ダメだ、ダメだ」とでもいうように手を振り始め、やがて、交差させました。


「せっかくの地元での試合だったのに、こんなつまらない形で終わってしまって。お客さんに申し訳ない。それだけです」と悔しさをにじませた内山。集まった観衆は5,800人と発表されましたが、メイン直前に入場したらしい観客も少なからずいたため、もっと多かったのかもしれません。最上段には立ち見客がずらりと並ぶ状態で、地元のヒーローがコールされた時、大きな期待が万雷の拍手と地鳴りのような声援に込められました。「(凱旋防衛について)気負わないように、いつも通りのつもりでしたが、どこかしらに(気負いが)あったのかもしれないですね」と内山が言うのも無理からぬこと。「頭をよけられないのは自分の力がまだまだということ。試合をした気がまったくしないし、(ダメージは右目上の)ケガだけなので、すぐにでも練習を始めたい」と最後は前を向きました。


「中途半端な形で終わって、残念だ。ストップまではうまくいっていた。ウチヤマはボクサーとしてはまだまだ。自分のほうが強い。ぜひ再戦したい。できれば、自分の国で」とファレナス。試合前の公式行事の時から元気のよかったマネージャーのジェリー・ペニャロサも「ウチヤマが再戦を拒否したら、それは負けると思っているからだ」と息巻きましたが、次戦は1位のブライアン・バスケス(コスタリカ)との指名試合になる見込みです。(船橋)



<ダブルメインイベント WBCフライ級タイトルマッチ12回戦>
●ソニー・ボーイ・ハロ(フィリピン)WBCチャンピオン
[判定2-1]116-112 113-115 112-116

○五十嵐俊幸(帝拳)挑戦者1位

※五十嵐が王座奪取に成功



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<第3試合ライトフライ級8回戦>
○田口良一(ワタナベ)WBAライトフライ級13位
[KO1R1'58'' ]
●ペッチダム・ロンリエンキーララムパン(タイ)

この階級では長身の部類に入る田口より自己申告172cmと5cm長身のペッチダムに対し、「ボディが入りやすそうに感じたので、上を織りまぜながら攻めました」と振り返ったとおり、ボディを中心に田口が攻勢をかけます。再計量でも1.2kgオーバーし、グローブハンデをつけてリングに上がることになったペッチダムの右を浅いながらも立ち上がりにもらいましたが、集中し直した田口はペッチダムをロープに詰めると、左ボディアッパーを一閃。たまらずダウンしたペッチダムはカウント10以内に立ち上がることができず、チャンピオンカーニバルで日本王者・黒田雅之(川崎新田)に挑戦し、引き分けて以来の再起戦を速攻で飾りました。

前日の計量の後「大きな会場で、今まででいちばんお客さんが入ると思うので、緊張しないか不安です」と話していた田口でしたが、終わってみれば「小野(心)さんの試合を会場で見ていて、小野さんへの拍手のほうが大きかったので、みんな(ワタナベジムの)味方なんだって思えたら、リラックスできました」と笑顔を見せました。 (船橋)


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<第2試合49.5kg8回戦>
○小野心(ワタナベ)WBCライトフライ級14位
[判定3-0
]80-73 80-72×2
●桜井康弘(レパード玉熊)

世界ランカーとして初めてリングに上がった小野だが…やや物足りない内容。慎重な立ち上がりから、3回にプレッシャーをかけて出て、右アッパー、左クロスで同じサウスポーの桜井を追います。その後もディフェンス一辺倒の桜井にワンツー、右フックなどをヒットする小野ですが、決め手はなく、ワンサイドのままラウンドを消化しました。(みやた)


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<第1試合49.5kg4回戦>
高橋祐介(18古河)○[判定3-0]●山岡健介(レイスポーツ)

39-38 39-38 39-37

近い距離でのパンチの交換から、長身の高橋が中盤にプレスをかけて出て、右アッパーをヒット。最終回は山岡が右カウンターで反撃に出たが、時すでに遅し…高橋が僅差判定をものにしました。(みやた)



<予備カードバンタム級4回戦>
森拓也(reason)○[KO2R1'35'' ]●田畑直門(角海老宝石)

森がデビュー戦とは思えぬパフォーマンスをみせました。スタートから左ジャブでプレスをかけ、右相打ちを積極的に狙います。そして2回、鋭いワンツー、からボディブローをめり込ませ、田畑をノックダウン。再開後は上下へのコンビネーションを畳み掛け、コーナーで左アッパー、左ボディブローを決めて2度目のダウンを奪い、ツーノックダウンルール適用のKO勝ちとなりました。(みやた)



<予備カードスーパーバンタム級4回戦>
船橋寛史(スパイダー蓮浄院)●[判定0-3 ]○吉川雄登(オザキ)
37-39 36-40 36-40




<Photo by Hiroaki Yamaguchi 山口裕朗


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