WBC女子初代ストロー級（※）チャンピオンで、昨年12月にプロボクサーとしての現役生活に終止符を打った菊地奈々子さんの写真展が行われます。菊地さんともともと親交があり、2005年からリング内外の彼女を撮り続けてきたカメラマン石渡知子さんによる厳選30～40枚の写真が展示されます。
「いつのまにかボクサーになったと思ったら、偉大なチャンピオンにまでなってしまいました。菊地さんって、ものすごくストイックなのに、そういうことを口に出して言わない人。でも、もっと評価されていいと思うんです。2005年から撮らせてもらって、いままで菊地さんの写真をまとめて発表することはありませんでしたが、引退というこの区切りに、みなさんに見ていただきたいと思います。とても小柄で女の子らしい一面もあわせて」(石渡さん)
実はわたくし宮田がボクシング・マガジン編集部員だったころ、女子ボクシングの写真をもって営業に来られたカメラマンが、菊地さんでした。JBC非公認の女子プロボクシングがスタートしたばかりで、菊地さんはその写真を撮っておられたのです。ところがその後、いつの間にか、菊地さんはカメラを向けていたリングの中にいました。
2004年に日本ミニフライ級タイトル獲得、2005年にはタイの監獄でのWBC女子ストロー級初代王座獲得、2009年に日本人初の東洋太平洋女子王座獲得と、たくさんの歴史をつくりました。昨年9月に当時のWBCミニフライ級(※)王者アナベル・オルティス(メキシコ)に果敢に挑み、判定で敗れた試合がラストファイトとなりました。
相手に向かう時の鬼気迫る姿が忘れられないファイター、菊地奈々子のボクシング人生の記録を、ぜひ会場でごらんください。
石渡知子写真展『菊地奈々子』
＜会期＞2012年1月20日（金）～2月2日（木） 10:30～18:00 最終日は～15:00、日曜休館。
＜会場＞新宿エプソンイメージングギャラリー エプサイト
〒163-0401 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル1階
TEL： 03-3345-9881 http://www.epson.jp/epsite
※WBC女子の105ポンドクラスの呼称は国際的には「ストロー級」だが、日本ではJBC公認後、「ミニフライ級」と表記される