Amazonプライムで見るボクシング映画月間、最後はクリント・イーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」です。
この映画はアカデミー賞もとって話題になりましたよね。
自分、イーストウッド目茶苦茶好きだったんですよ、俳優としても監督としても好きです。
でも、なんで女子ボクシング?って思ったもんです。
前にも書きましたが自分女子ボクシングがあんまり好きじゃないもんで。
まぁイーストウッドの役柄もそういうタイプのトレーナーだったんですが、主人公の頑張りを認めて二人で頑張ってっていうスポ根ドラマかなぁ~って感じで始まるんですが主人公が貧乏白人、いわゆるホワイトトラッシュって言われるような女性なんですがその家族が出てくるんですが本当にホワイトトラッシュの典型的なクズで見ていて本当に腹が立ちます。
モーガン・フリーマンがイーストウッドの相棒を演じてるんですがこれも良かった、アカデミー助演賞とったんですよね。
自分の好きな映画評論家の町山智浩がまたまた、二人の関係をやおい風に解釈した事書いてましたが(笑)
ジムも古びてるし電話も固定電話、ジムの練習生で頭もボクシングの才能も足りないデンジャーというキャラが
「ウェルター級王者、トーマス・ハーンズに挑戦する!」
とか言ってるんで80年代が舞台かと思ってたらデンジャーはハーンズが引退したことを理解してないようなアホという事でした。
そんなこんなで主人公がリングに上がって活躍し始めてという感じで話が流れていくんですが…
ネタバレになるんであまり詳しくは書けないんですがボクシングを飛び越えて人間の生死、尊厳とは何かという重いテーマに至るんですよね。
で、ボクシング関係者という視点で見ると色々とつっみどころもあるんですが”映画”としての出来は素晴らしいと思います。
ただ、ボクシング賛歌の映画ではないんでボクシング好きにお勧めするような映画ではないですね…
ボクオタ的に見るべきところは主人公の対戦相手の超憎らしい世界王者を本物の女子ボクサー、ルシア・ライカが演じてることぐらいですかね?
この映画、原作があるんですがその作者ペンネームはF・X・トゥールというんですが正体は、ジェリー・ボイドという有名なカットマンだったんですよ。
このジェリー・ボイドって面白いキャリアの持ち主で若いころからいろんな所を放浪してメキシコで闘牛士して大けがしたり年行ってからプロボクサー目指してジムに通いだしてまぁ途中で断念してカットマンになるわけですがカットマンとしては一流で有名な人みたいです。
自分のFB友でアメリカで試合を行っていた女子ボクサーの丸山れいこさんは知り合いだったらしく小説とか書いてるなんて全然知らなかった言ってました。
結局、映画が公開される前に亡くなったらしく本人は映画を見ていないらしいですが…
自分は映画を見てからずいぶんしてから原作を読みましたが原作は短編なんですよね。
この映画は2時間越えの大作ですが色々と話が盛り込まれてます。
原作を読んだのもずいぶん前なんでどういう風に盛り込んでるかという対比が出来なくて申し訳ないんですが、読んだ後、見た後の感想としては映画の方が断然、良かったという印象です。
でも基本話は変わりません。
今、「セクシー田中さん」問題で原作改変問題が大きく取り上げられていますがこの映画をボイドは見てないけど、残念に思う事はなかったと思います。
基本的な話の変更はなく逆に掘り下げて書き込んでいるからです。
原作改変問題については言いたいことはたくさんあるんですがこの投稿の趣旨とは違うので突っ込んだことは言いませんが原作ものを理想の映画化にした作品だと思います。
ただ、本当にこの映画は良い作品だとは思いますがあまりお勧めしません、見ていてツライ話なんで…