今から30年前の今日、試合でKO負けしました…
ビデオより
自分はFacebookもやってるんですが、対戦相手のFB友は二人だけです。
WBAスーパーバンタム級王者だったソムサック・シンチャチャワンとは一応FB友になりましたがめってに更新しませんし、タイ語もわからないんで交流できてません…
まぁ咬ませ挑戦者の自分なんかには興味ないでしょうが(笑)
もう一人は二度やって二度負けてる尼崎ジムの梶浦都良くんです。
梶浦くんは勝利のほとんどがKOのハードパンチャーで実際めちゃくちゃパンチありました。
自分は顎に三発もまともにそのハードパンチを受けて前のめりに倒されました。
当時は4回戦は1ラウンドに2回ダウンすると自動的にKO負けになるルールでした。
1Rのしょっぱなからグローブタッチもせずに相手コーナーに突っ込んでいってガンガン行きましたが、カウンターをもらって腰砕けに…
何とか相手の腰に抱き着いて倒れることを拒んだんですが思いっきりダメージが明らかなのでレフェリーにダウン宣告されました。
ダウンをとられて焦って余計に突っ込んでいったところに顎に三発もらいました。
気づいた時にはマットの白が目の前に…
意外としっかりしてて二度目のダウン=KO負けだと理解したのを覚えてます。
すぐに起き上がりましたが立った瞬間足がよろけて自分コーナーまでよろけました。
一度目のスタンディングダウンがなかってもこれでストップされていたのは間違いありません。
ここまでは記憶も意識もしっかりしてました。
試合が終わりツダの仲間たちと残念会という名目の飲み会へ…
その時には記憶が混乱してました。
一度目のスタンディングダウンの事はしっかり覚えていたのですが二回目に前のめりに倒されたことがまるっきり記憶から飛んでました…
だから
「俺はKO負けはしたけどマットに沈んだわけではない、倒されたわけじゃないんだ!」
という藁にも縋る想いで小さなプライドを保っていました。
一緒に飲み会に行った友人にも
「俺、倒されてないよな?」
って聞きました。
その友人も一度目のスタンディングダウンの事を言ってるのだろうと思ったのでしょう、
「うん、倒されてないよ」
と、言ってくれて小さなプライドを保ちながら帰宅したのでした。
で、試合を観に来ていたオカンに
「俺、倒されてなかったよな?」
と、再度確認。
オカン曰
「何言うてるん?あんた思いっきり倒されてたで!」
ビデオを確認すると思いっきり前のめりに倒されてる自分の姿が!
それを見た瞬間に全て思い出しました…
二度目のダウンをした時に眼前にマットの白さがひろがっていたシーンを。
まぁパンチをもらってマットにひれ伏すまでの記憶は一瞬やろうし意識を失っていたであろうから未だに思い出せませんが。
正直、世界王者目指してとかでっかい夢を描いてたわけでもなかったし、元々自信家でも自惚れ屋でもなかったんですがデビュー戦を勝利し少し勘違いしていた気持ちが粉々に砕けました…
この試合以降、
「俺、もしかして強いんちゃうの?」
なんて勘違いとかできなくなりました。
生きていくうえで勘違いででも自信を持つということは大切なことだとおもいます。
ある意味この初敗北で自分ボクサーとして終わったのかもしれません。