山頂
山頂のど真ん中に巨岩があり 狭い
山頂からの眺望
山頂に近い神社 ニホンオオカミ像が特徴
清滝小屋 避難小屋として利用できる
清滝小屋の内部
鎖場は5、6ヶ所ある
山頂に近い登山道が崩落していた 左側の尾根上に別ルートあり
右側が正規ルート この岩場を直登すると別ルートにでる
大雨後のため、いつもより増水 流れも急で足場が見えない
日向大谷口を登ってすぐに位置する両神山荘
お父さん犬を彷彿させる両神山荘の飼い犬(メス) 息子犬あり
登山者が来ると入り口まで出迎えるという特技がある
当初の予定ルートだった坂本~八丁峠コースの登山口
沢に行き当たってから林道が極端にわかりづらい
雨が降ったので撤退
両神山荘に宿泊中 落雷で停電 窓の外から雷光のみ輝く
東京近郊から日帰りが可能な両神山。日本百名山に数えられ、休日には多くの登山客が訪れる。メインルートの日向大谷口から山頂まで約3時間。沢越えや鎖場があるものの、難度はそれほど高くないとのことで、林道、沢沿い、岩場など、バラエティに富んだ内容で登り応えのある山である。ただ、この山は、北側の八丁峠から登る急峻なルートが有名で、かなり危険。あえてそちらから登るのが通なのだとか。山友達にそそのかされ、このたび、噂のルートを挑戦することになったのだが…。
マイカーがないため、八丁峠に行くためには西武秩父駅からバスで坂本へ。坂本から八丁峠まで林道を歩くこと約2時間。そこから30ヶ所以上の鎖場を登っていくのだが、この坂本~八丁峠間の林道が正直ひどい。ゴミは多いし、基本的に整備もしていないのだろう。沢沿いの道はゆるい土道で何ヶ所か崩落しかけていた。八丁峠からの登山客はマイカー利用が大半を占め、このルートの整備には力を入れてない模様。また、当日の気温は30℃。八丁峠にたどり着くまで蒸し暑い林道をひたすら歩くのは堪えた。
何とか八丁峠まではたどり着いたものの、突然の雨。やむ気配はなく、雨に濡れた鎖場を登りきるのは無理そうなので、この時点で撤退を決意。しかし、このまま帰るのもシャクである。そこで、メインの日向大谷口へ向かう。しかし、時間的にも厳しい。無理を承知で両神山荘に連絡し、1泊させてもらえることになった。バスの待つ間に拝借した宿のパンフレットが役に立った。
両神山荘に着いたのは16時半。風呂と食事をいただき、就寝。この日の宿泊客は私のみ。
夜、激しい雷雨に見舞われた。翌日の天気予報は晴天だったが、山沿いは不安定とのこと。嫌な予感がした。
翌日は快晴とはいかないまでも晴れ間がのぞき、6時半に宿を発つ。前日の雷雨の影響で沢が増水しているので気をつけろとのアドバイス。
日向大谷ルートは危険ヶ所が少なく、登りやすさに定評があるとのことだが、大雨後は結構大変だった。最初の林道を抜けると七滝沢コースと清滝小屋コースの分岐点に出る。清滝小屋コースが一般で、七滝沢コースがマイナールートである。ただ、地形図を見る限り、清滝小屋ルートのほうが沢越えが多い。増水の心配もあり、一度は七滝沢コースに向かおうと考えたが、宿のご主人から最近、事故があったと聞いた。験が悪そうなので清滝小屋コースを選択。しかし、最初の沢越えで増水のため、足場が見えない。で、わざわざ上流まで上り、何とか渡ることができた。この時点で、楽な登山との考えは捨てた。また、この沢沿いの登山道は土砂崩れが起こり、何ヶ所か登山道がつぶされており、足場も不安定。ルートもわかりにくくなっていた。これで昨夜級の雨でも降ったら…と思うと気持ちが急かされる。
沢沿いを登りきると清滝小屋へ。ここまでで約2時間。標準タイムよりも若干遅め。清滝小屋は現在は営業しておらず、避難小屋として活用されている。中は比較的きれいで、フトンなどもおいてあった。登山者用のノートを見るとここで1泊する人が多いようで、緊急時の避難小屋ではなく、無料の山小屋といった感じだ。水場もトイレもあるので利用しやすいのだろう。
清滝小屋を出ると山頂に向けて急登が続く。4ヶ所ほど鎖場もあるが、ほとんど鎖を使わないでも登れる。ただ雨で滑りやすくなっていたので必要以上に慎重になった。鎖場を越えると神社がある。信仰の山としての証でもある。神社を越えるとあとは山頂に向けて緩やかな登りになる。地権者によって今は廃道になった白井差ルートと平行して登山道があるのが奇妙な感じだ。白井差ルートは歩きやすいのだが、途中途中に縄を張っている。
で、ここまで順調にきていたのだが、神社~山頂のちょうど中間地点に差し掛かると登山道が2mほど完全に崩落してしまい、滑りやすそうな岩がむき出しになっている。これは通過するのは難しい。せっかくここまできたのに山頂に立てないのは運が悪いとしかいいようがない。
で、一旦は下山しようと引き返したのだが、周囲の地形を見ると崩落した登山道の左側の尾根上を辿れば山頂に行けそうではないか。ちょうど登りやすそうな岩場があったので、そこを登ると、何気に登山道と変わらない踏み跡が残っている。そういえば、現在でも白井差ルートは地権者に頼めばピストンのみ利用できると聞いた。恐らくこれが白井差ルートなんだろう。そのまま登り続けると山頂直下で正規ルートと合流する。
山頂は狭く、岩場のため、長居できない。晴天時は富士山も見られるが、ガスが出始め、眺望はそんなによくなかった。
両神山は標高1723mと数字上では登りやすそうだが、雲取山や大菩薩嶺よりも楽勝で危険度は高い。不注意とはいえ事故を起こす人がいるのもうなずける。そんな山だ。八丁峠ルートがどれだけきついか想像に難くない。