今週はサイズダウンしたバリ島・チャングーです。
エコビーチ
オールドマンズ
20回に分けて中級者のレベルアップについて深堀しています。
テーマは
「毎週サーフィンに行っているのに、何年もレベルが変わらない人」
中級者脱出ロードマップ⑧
トップターンで、なぜ波の上に上がれないのか?
― 板を上に向けるだけでは、トップターンにはならない
前回は、「ボトムターンで、なぜ板が上がっていかないのか?」というテーマで、ボトムターンについて考えました。
ボトムターンは、ただボトムまで降りて板を上に向ける動きではありません。
次のトップへ向かうためのターンです。
そして今回は、その続き。
いよいよトップターンです。
ⅰ「トップに上がる」ことが目的ではない
トップターンが苦手な人を見ていると、「もっと上に行かなきゃ」と考えていることがあります。
でも、トップターンの目的は、とにかく波の一番上まで行くことではありません。
大切なのは、波の力がある場所へ板を運び、そこで次の動きにつなげること。
トップに上がったら、そこで何をするのか。
波のフェイスに合わせて、どう板を返すのか。
そして、次にどこへ向かうのか。
ここまで考えて、初めてトップターンが一つの動きになります。
ⅱなぜトップまで上がれないのか?
「ボトムターンをしているのに、トップまで板が上がってこない。」
これにはいくつか原因があります。
例えば、
・ボトムターンに入るのが遅い
・ボトムまで降りすぎている
・ボトムターンでスピードを失っている
・視線がトップへ向いていない
・上半身だけで板を上げようとしている
・レールが使えていない
・そもそも波のトップに行くラインを選べていない
などです。
つまり、トップターンができない原因が、トップにあるとは限りません。
前回も話したように、ボトムターンから、すでにトップターンは始まっています。
ⅲボトムで「どこへ行くか」を決める
トップターンで重要なのが、「どこへ行くのか?」です。
ボトムに入ってから、「とりあえず上へ!」では遅いことがあります。
ボトムへ降りる段階で、「あそこへ行く」という場所を決めておく。
もちろん、波は動いているので、最初に決めた場所がそのまま使えるとは限りません。
だからこそ、波を見ながらラインを調整する。
トップターンは、決められた場所で決められた動きをする技術ではありません。
その瞬間の波に合わせて、行き先を選ぶ技術でもあります。
視線は「ボード」ではなく「行きたい場所」へここでも、視線が重要になります。
トップへ向かっているときに、自分の足元やボードばかり見ていませんか?
それでは、身体も板も次の方向へ向かいにくくなります。

ⅳボトムターンの段階から、「次に行きたい場所を見る」こと。
トップで板を返したいなら、その先まで見る。
視線が先に動き、身体がそれについてきて、その結果として板の方向が変わっていく。
もちろん、視線だけでターンが完成するわけではありません。
でも、どこへ行くのかが見えていないターンは、板も身体も迷いやすい。
これはボトムターンと同じです。
ⅴトップで板を返すには、レールを使う
そして、トップターンでも重要になるのが、レールの使い方です。
板を返そうとして、後ろ足だけを強く踏んでいませんか?
後ろ足でテールを踏めば、板の向きを変えることはできます。
でも、それだけでは、「ボードを回した」だけになってしまうことがあります。
トップターンでは、波のフェイスにレールを入れながら、板全体を使って方向を変えていく。
その感覚が大切です。
レールがしっかり使えると、板が波のフェイスに沿って大きく方向を変え、次のラインへつながっていきます。
ⅵ「上半身をひねる」だけでは板は上がらない
トップターンの練習で、「もっと身体をひねって!」と言われることがあります。
確かに上半身の動きは重要です。
でも、上半身をひねれば板が勝手にトップへ上がるわけではありません。
必要なのは、
スピードがある
↓
ボトムから上へ向かう
↓
行きたい場所を見る
↓
身体の向きを変える
↓
レールを使う
↓
ボードがトップへ向かう
という一連の流れです。
どこか一つだけを強くやればいいわけではありません。
トップターンは「一つの技」ではなく、いくつもの動きがつながった結果です。
ⅶトップに行くタイミング
もう一つ大切なのが、いつターンを始めるのか?です。
早すぎれば、まだ波の力を使えません。
遅すぎれば、トップへ行く前に波に置いていかれます。
だから、「自分のタイミング」ではなく、「波のタイミング」を見る必要があります。
・波が張ってくる。
・フェイスが立ってくる。
・トップに少し力が集まってくる。
・その瞬間に合わせて、板を上へ運んでいく。
サーフィンでは、自分が動きたいタイミングと、波が動くタイミングを合わせることが非常に重要です。

ⅷトップターンは「止まる場所」ではない
ここも大切です。
トップまで上がって、「よし、トップターン成功!」で終わってしまうと、そこで動きが止まります。
・トップターンは、次のボトムへ戻るための動きでもあります。
・トップで波を使って板を返す。
・そこから再びフェイスを下りる。
・そして、次のボトムターンへ。
つまり、
ボトム → トップ → ボトム
という流れを作る。
この流れができてくると、サーフィンが一気にスムーズになります。
ⅸサーフィンを「点」ではなく「線」で考える
中級者の段階では、「今日はボトムターンができた」「今日はトップターンができた」と、一つ一つの技術を考えがちです。
もちろん、それも大切です。
でも、次の段階では、一つのターンを成功させることより、ターンとターンをつなげることが重要になってきます。
・テイクオフする。
・ラインを選ぶ。
・ボトムへ入る。
・トップへ向かう。
・トップで板を返す。
・そして、またボトムへ。
これが一本の線になる。
これが「波を乗りこなす」ということだと、ボクは思っています。
ⅹ今日からできる練習
次のサーフィンでは、「トップターンを成功させる」ことだけを目標にしないでください。
まずは、ボトムに入った時点で、次に行きたい場所を見る。
これをやってみてください。
そして、その場所に向かって、ボトムからトップへ板を運ぶ。
トップで無理に板を返そうとしなくても大丈夫です。
まずは、「ボトムからトップまで、板をつなげる」ことを目標にしてみてください。
もしトップまで届かなかったら、「自分は何が足りなかったのか?」を考える。
・スピードなのか。
・ラインなのか。
・タイミングなのか。
・視線なのか。
・レールなのか。
こうやって一つずつ原因を見つけていくことで、トップターンは少しずつ変わっていきます。
まとめ
トップターンは、「板を波の上に向ける技術」ではありません。
ボトムからトップへ、次のラインを作るためのターンです。
そのためには、ボトムでのライン取り
・スピード
・視線
・ターンを始めるタイミング
・身体の向き
・レールの使い方
すべてがつながっています。
そして、トップターンの質は、その前のボトムターンでほぼ決まっている。
・テイクオフして、ラインを選ぶ。
・ボトムへ入り、トップへ向かう。
・トップで波を使って板を返す。
・そして、また次のボトムへ。
・ボトムターンからトップターンへ。
一つ一つの技を覚えるのではなく、ターンとターンをつなげる。
ここができてくると、サーフィンは「技の練習」から、「波の上でサーフィンする」という感覚に変わってきます。
そこで次回は、中級者脱出ロードマップ⑨
「ターンしているのに、なぜスピードがつかないのか?」をテーマに、スピードはどこで生まれるのか。
どうやって波の力を使うのか。
ターンの中で、どう加速していくのか。
そして、「一生懸命動くこと」と「スピードを出すこと」は何が違うのか。
という、サーフィンに欠かせない「スピード」について考えていきます。
テイクオフして、ラインを選ぶ。
ボトムからトップへターンをつなげる。
そして、そのターンの中でスピードを生み出していく。
ターンをつなげるサーフィンから、スピードをコントロールするサーフィンへ。
次回は、そこへ進みます。
それではまた、来週。


























