ローサは密告された | ☆るに公園☆

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星:★★★★☆ 4.0



フィリピン映画でカンヌで主演女優賞を取った作品。
しかも好きな社会派!って事で即決で借りた映画。

まず見終えた後の率直な感想。
凄かったなー!と。
薬物が蔓延してて警察内部が腐敗しているのは昔から有名だけど、ここまで分かりやすい描写の作品見たのは初めてだった。
映画という枠の中で最大限表現してたし、制作陣の想いが伝わるものはありました。

実際の警察署を借りて撮影したっていうのもびっくり。
出来上がった映画を見て現役の警察官は何を思っただろうか…。
もちろん真面目な人もいるけど、一般的に思われてるよりもズルい警察官は多いと思う。

ワシはその昔フィリピン人の恋人がいた。
そのため、何度も向こうへ行ったことがあるけど、現地の警察官に金せびられたり空港の警察官に賄賂よこせと言われた事あったりと、まぁイメージが悪い悪い。
肌感覚でだけど5人いたら3人くらいは悪さをする警官だと思うよ。




ただ、この映画の描きたい事は警察内部の汚職具合だけじゃない。
一般人でも安易にクスリに手を出せる社会。
というか、そうでもしないとまともに食べていけないという現実を見せたいんだと思う。

ネタばれになるのであんまり書けないけど、親の保釈金を集めるためにゲイに身体を売る少年とかのシーンは悍ましくもあるんだけど、何よりも苦しくて悲しい。
フィリピン人は恐ろしいくらい家族を大事にする民族なのでね…。
でも見てて辛くなるんだよ…。




とりあえずフィリピンという国の一般社会を知るにはなかなか良き作品だと思う。
少し歩くシーンが多くて間延びする時間もあるんだけど、街並みをあえて映したかったのかな?とも思うんだよな。
相変わらず貧富の差が激しくって庶民と言われる人たち(多分国民の80%がそう)の生活はギリギリなんだなと再確認したこの映画。
ワシにとっては見応えある素晴らしい作品でした。







トレーラーです。