母親の依頼「着物を帽子へリメイクしてほしい」 | 京都の帽子職人てるりんの活動日記

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京都・長岡京市にあるハンドメイドの帽子工房「帽子の木」をやっています。帽子制作や帽子工房での活動記録、日々の雑記や趣味など好き勝手にブログにしていきます(目標:息長く続けること)

「帽子へリメイクしてほしい」
母親から依頼されました

"タンスの肥やし“になっていた
母親の着物(一部)

こんな着物が着付け糸が付いたままの状態で

和ダンスにたくさん残っているそうです




自分が買った着物ではないので、躊躇なく解体



それにしても・・・

人の話てのはヒントがたくさんありますね(^^)

どうやら需要もありそうなので、
すぐ 新しい計画 を始めようと思います


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母親の話(録音記録)
(注)京都弁が強くて読みにくいし長いです



あのな・・・
タンスに嫁で持ってきた時の着物が仕付け糸が付いたまま
いっぱいあんねんか

昔は参観日でも
お医者さん行くのでも
おばあちゃんの時代やで

着物に着替えて行かはってん
どっか他所に行くのでも

せやけど今は
お母さん自身も着物の着方も
寝間着ぐらいやったらできるで
浴衣ぐらいやったら

せやけど、本格的に着るというのは
仕付けをちょっと習ったぐらいではすぐ忘れる
着る機会がないし

着ないままタンスにそのままあるんやわ
入って、嫁に持ってきた時のが
嫁に持ってくる時に
おばあちゃんは何にも無かったらな
恥ずかしい(形見が狭い)というのがあって
和ダンスにいっぱい詰めたかったんや

ほとんどの家庭の親がそういう意識やな

戦争の時に嫁入り道具がない時代があったからな
終戦後

姉がおばちゃんぐらいの時は
入れれなかった あんまりたくさん
ちょっと空いててん

せやけど
お母さんの時代は団塊の世代(高度成長期)で
余裕があってん
着物の方にお金が回せられたんや

せやから嫁に行く時に
買った和ダンスがスカスカやったらかっこ悪いから
(着物を)入れー言うて

おばあちゃんは一生懸命
お母さんはボーナスを貰ってきたら全部渡しててん

そのボーナスで全部着物を買うてはった
(嫁入り道具のタンスに埋める着物)

父親がいないし恥ずかしい思いしたらあかん思って


おばあちゃんにとってはそれは楽しみやってん

だから着物はめちゃたくさんあんねん
必要以上にな

普通やったら2、3枚でええねんか
普段着がちょっとあって
留袖と喪服があったらええようなもんやん


それが訪問着やら附下(つけさげ)がいるたら 絵羽(えば)がいるたら

お葬式の時、本格的じゃなくて
ちょっとアレの日は黒の羽織だけ着たらええように
黒の羽織もいるとか

いろんな種類を作らはってん


せやけど1回もな
今洋服の時代で育ってるさかいに

1回も着る機会もなく
仕付け糸が付いたままタンスの肥やしに残ってんねん

だからそれをどう処分したらいいか
断捨離しておかないと後残った子供たちが困るやん

おばあちゃん死んだ時、おばあちゃんの着てへん着物でも
〇〇おばちゃん困ってるんやんか
後どうしよう言うて

「あんたらいらんか?」言うて
自分のもいらんのにな、おばあちゃんの着物までそんないいわ!
てなるやん

だから、その中でも
それを処分しようとしたら
目方やん

処分業者に頼んだら

自分がずっとボーナスで
200万ぐらいかかったと思うで
7年間のボーナス代とかで

それがあっという間に5万ぐらいに
5万もなったらいい方やん
目方(絹の重さ、軽さ)で買わはるから
中のものを1枚1枚見はるわけじゃなし

これはいいもんや悪いもんやと見はるわけじゃなし
思い出は知らあらへんもん、業者はな

せやけど、業者にしたらそうやと思うで
別にあってもなかってもええもんや

この中から再利用できものだけ使ったらええてなもんや

せやからお母さんにしたら
それでもええけど
その中でもこれだけはええもんやから
なんとか子供に残してやりたいと思って
あげる言うても、子供もいらん言うわな

着物を着る文化がないからな
いらん言うやろ


それやったら着物を洋服に仕立て直してもいいけど

そんな趣味の人(和柄好き)はええで
そういう感じの服がいいという人

でもないやん

(和柄の)ワンピースやらスーツを着ている人はあるけど、コートやら
でも私はそんなん趣味じゃないという人あるし

そして男の人はましてそんなもんいらんし


それやったら帽子で
(思い出の着物の)ちょこっと一部分でも
使えたらええんちゃうか

て、思たんや


ほな男の子でも全体が女の着物じゃなくて
一部分だけ入ってたらええんちゃうか

ほなあと残った分、捨ててしまっても
自分の着物、ちょっとでも残っていると思ったら
お母さんもほっとするやん


親が持ってた着物を形見分けとして
一部分が帽子に使われる

ちょこっとな
帽子かぶって、これお母さんの着物やったなって
思てくれたらそんでええやん


あとあれやな
自分の着物

親の立場として自分の着物が
着物として普段は着れないけど、自分のためにも
帽子やったら普段被りやすいわな

思い出を身に付けていられる
自然にな

常にかぶるもんやしな

自然にお母さんのおばあちゃんの着物の(帽子)を身に付けていられるし
気軽にな、形にも残るしな


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長文で失礼しました

 

※備忘録目的でブログを書きました

 

 

 


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