蔦が複雑に絡み合った地面を全力で蹴る
濡れた落ち葉や、名前も分からない極彩色の花々
時折聴こえる筈の鳥の鳴き声も、今は全く無い
密林全体が、圧迫感に押し包まれ
声なき声達のアラートが、全身にビンビンに伝わって来る
苔に埋もれた古代の建築物達が、装備で重い脚を嘲笑うようだ
(クソっ、まだか)
キャンプ跡を飛び出して30分
オトモ1匹と、手負いのハンター2人
あの化物相手じゃ、そうは保たない
古龍じゃない
それは、幾つもの修羅場をくぐって来た経験が囁いていたが
仮に飛竜種だとしても
下手すると、それ以上の“ヤバさ”
「アンタ」
え?
「この村に来た時は、何も装備を持っとらんかったが。 」
巨大な羊歯類の葉を掻き分け
いつものスタミナ配分を、少しだけ削って
喘ぐように突き進む
「それでも、その太刀なのか。」
コレだけはな
コレさえ持ってりゃ、大概は何とかして来た
太腿ほどもある、根の入り組んだトンネルを潜り
邪魔な蔓を引き千切って、その先の僅かな隙間の向こうに飛び出して
開けた
巨大な広場
眼下に、ハンター2人と俺のオトモ
そして
何もかんがえずに、ソイツの背中に向かって跳ぶ
「ふむ、装備は捨てたか。逆の意味で」
いや?
コレなら、ギリギリさ
だが、そんなに余裕も無いのもある
しがみつく
なんて、パワーだ
早く逃げろ
視界が高速で回転した
「ご主人!」
なんとか着地した脇に、小さな
しかし、勇猛な影が駆け寄る
「ご主人・・・、その装備は」
ブウン
柄を持ち、一息で引き抜く
目にも艶やかな、紫の帯が舞い
青白い刀身が、塗らりと輝き
全身が、それに呼応した
バジッ!
「コイツは、ちょっとすげぇな。
待たせた、後は任せろ」
柄を持つ掌から、耐え切れないように
小さく紫電が弾ける
腰以外はフルフル装備
装飾品と合わせてでブーストされた、雷属性攻撃の強化
普段なら
まず、やらない選択
それが、俺の気分を高揚させていた
俺は
全身の筋肉を怒張させて 高々と咆哮する黒い影に
「来いよ」
フードの奥から、ガチのメンチを切った
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