教育の敗北 | 夢老い人の呟き

夢老い人の呟き

願い望むは願望  夢は寝てみるもの 儚く叶わぬもの
  人に夢と書き儚  夢に人と書き夢人 
    夢と人の中に老いが入り夢老い人  儚く老いる独り言

参議院選挙後の日本の様子を見ると、教育の敗北という言葉が頭をよぎります。

余りにも無知、無分別、攻撃的で結局は自分自身の首を絞める人達。

日本の教育がもっとしっかりしていれば、違った社会になっていたのではないか?

 

以前からお偉い方たちの教育を軽視した発言がありました。

お金も社会的地位もあり、公職についている人が教育を否定する国は、おかしいのではなかろうか?

 

義務教育は小学校まででも良いのではないかという麻生元総理

 

こちらは維新の藤巻議員。三角関数不要論を言う人は多いですね。

 

三角関数などは電気にしろ土木にしろ工学関係にしろ必須ですし、いろいろな分野で用いられています。

 

微分積分にしても例えば航空機の自動操縦や航法装置ですと、加速度計のシグナルを積分すれば速度が計算でき、速度を積分すれば距離が計算でき、それらにより操縦や航法を行います。

航空機どころが市販のドローンはじめいろいろな分野で使われており、三角関数も微分積分も要らないなんて言う国が国際競争に勝てるわけが無く、技術立国などとんでもない話しです。

 

アメリカの著名なヘッジファンドのCEOレイ・ダリオ氏はアメリカ人の6割は小学校高学年以下の読解力しかなく、これで生産性が上がるわけが無いと言い、アップルのCEOはiPhonを中国で作る理由は人件費ではなく労働者の質だといいました。

アメリカのトップテクノロジーは300万人、1%の人たちだけが牽引しているのです。

 

資源の無い島国の日本がそうなったら没落してゆくしかないでしょう。

ちなみに「一人当たりGDP」ではすでに韓国と台湾に抜かれています。

 

 

ところが日本の学校教育は、知識は教えても教育の必要性を教えて来なかった・・・というか、先生方も理解していないのでしょう。

高校生の半数近くは社会に出たら理科は不要だと考えています。

 

 

そして塩は何かを知らず、NaClは身体に悪い化学物質だと信じる大人になったりします。

 

娯楽番組でH2Oが何か?と訊かれて二酸化炭素と答えたタレントさんもいましたが、社会に出たら学校で学ぶ知識など不要と思っている人も多いのではないでしょうか?

 

 

 

 

そしてそれがこのような結果になっているのでしょう。

 

 大学のAI研究機関トップ10を見るとご覧のとおり。

中国の大学が上位を独占していますが、日本はランク外です。

出典:【国別】AI研究に強い大学ランキングを徹底解説!【2024年版】

 

 

引用数が多い科学論文数は中国が13位から1位となりました。

日本は世界4位から10位に下落しています。

 

注目論文数も中国が1位ですが、日本はインドや韓国、そしてイランよりも下位という悲しい状況です。

国策として製造強国、技術強国を目指して来た国と、国策など無かった国の差でしょうか。

 

 

 

 

これは理科や数学の話しですが、社会や国語その他についても同様かと思います。

 

社会の仕組みや経済についても多少は勉強しておかないと騙されます。

これなどは個人が投資したお金を政府が使おうという、現行憲法で保障されている私有財産を否定するかのような話ですが、自分よりも弱い人を攻撃しようとする人は結局は自分で自分の首を絞めます。

 

 

 

詐欺被害者はまた狙われると言いますが、知識が無い人は騙されます。

ポピュリストやファシストは騙されやすい人たちをターゲットにし、プロパガンダを拡散し、SNSで煽り扇動します。

その結果が現在の日本か?

 

 

勉強は個人を幸せにするだけでなく、社会をより良くし、国を発展させる大切なもの。

なのに政治家も教育者も勉強の大切さ教えられなない。

 

そんな人達に読んで欲しいお話しです。

東大卒の母が語ったコップの水の話

ある東大卒の母が、息子から「なんで勉強なんてしなきゃいけないの?」と聞かれたとき、机の上にコップの水を置いてこう話しました。

 

算数を学べば、このコップには200mlの水があると数字で表せます。

 

理科を学べば、この水が水素と酸素でできていることがわかります。

 

社会を学べば、この水がどこから来たのか知り、世界にはきれいな水を飲めない人々がいることも理解できます。

 

美術を学べば、水の反射や透明感を絵に描くことができます。

 

音楽を学べば、水の量によって音が変わることに気づけます。

 

工学や技術を学べば、コップの素材や形状、なぜ漏れないのかを理解し人間の創造力のすごさを知ることができます。

 

保健体育を学べば、水が健康や生命に欠かせないことを知り、道徳を学べば、それを人と分け合う大切さを学びます。

 

英語を学べば、この話を世界中の人と共有でき、哲学を学べば、この話の意味や価値を深く考えられます。

 

母は最後にこう言いました。

「もし何も学ばなければ、このコップはただの水でしかない。勉強は、この世界をただ眺めて終わらせないためにするんだよ。」

 

好きな人を守るための勉強という考え方

ある人は、勉強の理由をこう語りました。

 

「好きな人ができたとき、勉強していなければ気持ちをうまく伝えられない。そして、その人と家族になったとき、仕事に就くための知識やスキルがなければ、守ることもできない。」.

 

国語や語学は、自分の想いを正確に伝えるために必要です。

 

理科や社会の知識は、会話や価値観を広げ、共感を生みます。

 

そして、働くための専門知識や技能は、家族を経済的に支える力になります。

 

勉強は、試験の点数や学歴のためだけでなく、「大切な人を守り、共に生きるための基盤」でもあるのです。

 

これは子供だけでなく、大人が聞いても納得する理由でしょう。

 

世界の見え方を豊かにすることが最大の目的

勉強をする本当の価値は、「世界の見え方が変わること」です。

 

例えば、美しい夕焼けを見たとき、物理を学んだ人は光の散乱を思い浮かべ、文学を学んだ人は詩的な表現が浮かび、歴史を学んだ人はその景色を見たであろう先人を思い出します。

 

知識が増えるほど、同じ景色でも感じ方や理解が深まるのです。

 

逆に、何も知らなければ、それはただの風景や物体として通り過ぎてしまいます。

 

勉強は、世界を「情報の羅列」から「意味のある物語」に変えるための鍵となります。

 

 

子供から、なんで勉強しなきゃいけないの?と聞かれたとき、大人がすべきことは、納得できる理由を具体的に示すことです。

 

コップの水の話は、学びによって世界の見え方が豊かになることを示し、好きな人を守るための勉強という考え方は、人生の実践的な価値を伝えます。

 

勉強は点数のためだけではなく、人生をより深く、豊かに、生きがいのあるものにするためにあるのです。