やはり予想を超えて急速に発達した台風3号 | 夢老い人の呟き

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ついこの間まで太平洋東側の海水温が高いエルニーニョの心配をしていたと思ったら、現在は太平洋西側の海水温が高く、NOAA(アメリカ海洋大気庁:National Oceanic and Atmospheric Administration)の予想ではラニーニャに転じる確率が60%くらいらしい。

 

ラニーニャになるか否かはともかく、太平洋西側は日本の沿岸まで海水温が30℃となっており、思い出すのは2021年12月の台風22号、2022年9月の台風14号、16号など短期間に予想外に急速に発達したスーパー台風です。

 

 

台風3号が急速に発達したようだ

 

今回の台風3号(米国ではTyphoon 05W Gaemi) もそのような心配をしていたが、昨日までのJTWC(アメリカ合同台風警報センター:Joint Typhoon Warning Center)の予報ではそれほど強くなりそうではありませんでした。

 

しかし今朝の予報を見ると大分様相が変わり、今日の午後の予想最大風速130ノット(67m/s)

予想最大瞬間風速160ノット(82m/s)とスーパー台風(130ノット以上)となるかもしれません。

 

石垣島、宮古島、そして台湾が心配ですが、ここフィリピンで見ていると2021年頃から台風の様相が変わったように思います。

 

 

近年フィリピン近海の台風は急激に発達する

 

以前はスーパー台風というと2013年11月フィリピンに大きな被害をもたらしたスーパー台風ヨランダ(アジア名ハイエン)のように、フィリピンよりもずっと東側で発生し、太平洋を西進しながら発達するような印象でした。

またフィリピン近海で発生した台風は発達する前に上陸、あるいは沖縄方面に向かうからさほど心配することは無いと思っていました。

 

ところが2021年の台風21号は台風となったのは東経132度辺りとフィリピンに近く、JTWCの予報でもそれほどの風速ではありませんでした。

ところが一夜明けたらビックリの急激な発達でスーパー台風となっていました。

 

【2021年台風22号】

【2022年台風16号】

 

 

フィリピン近海も日本近海も台風の魔の海域化?

 

魔の海域台風のパワースポットとも言われるのがマリアナ諸島辺り。

過去の大きな台風を見てもマリアナ諸島を通過した、あるいはマリアナ海域で発生したものが多く、このように呼ばれます。

 

これはマリアナ諸島の海域が世界で最も海水温が高く、大きな陸地が無いために発達しやすいためですが、位置としては緯度的にはフィリピンのルソン島の東、経度的には北海道の釧路の南をイメージしていただけば良いかと思います。

 

しかし今やフィリピン近海も日本の近海もご覧のように海水温は台風が発達すると言われる27℃をはるかに超えて30℃です。

台風の魔の海域、パワースポットといってもおかしくないかもしれません。

 

 

 

もう一つ言われるのが海水温が海面水温だけでなく、もっと下層の水温も高くなっているのではないかという事です。

 

台風が発生すると風により海水がかき混ぜられ海面水温が下がります。

ところが下層の水温も高くて海面温度が下がりにくければ、台風がより発達しやすいというわけです。

これはまだ仮説の域を出ないと思いますが、十分考えられることだと思います。

 

 

私は台風の影響を予想するために、予想風速を表示してくれるJTWC(アメリカ合同台風警報センター:Joint Typhoon Warning Center)の予報を参考にしていますが、最近はこの予想を大幅に超えて異常に急速に発達することが多くなっているように感じます。

 

気候変動で台風も以前とは違うステージに入ったように感じますので、気象予報よりも危険かもと警戒した方が良いと思います。