二大宗教の二大イベント進行中 | 夢老い人の呟き

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世界の二大宗教といえばキリスト教とイスラム教といって良いでしょう。

日本ではイスラム教の事は殆ど知られておらず、イスラム教というと中東の過激派とかテロ組織といったイメージで見ている人が多いと思いますが、それは全く間違いです。

 

下図を見ると緑色のイスラム教圏は、ブルーのキリスト教圏に次ぐ広さで、宗教人口は年々キリスト教の宗教人口に接近しており、いずれ逆転するのではないかと思います。

 

下図を見るとイスラム教圏は貧しい国が多いような気がしますが、イスラム教の特徴は平等と助け合いなので、貧しい層に受け入れられやすいのでしょうか?

 

出典:List of religious populations

 

といっても最近の傾向として全般的に宗教人口は減り、無宗教層が増えています

また数年前と比べるとキリスト教とイスラム教の宗教人口は接近しており、遠からず逆転すると思います。

出典:List of religious populations

 

 

なお上の表にはユダヤ教が書かれていませんが、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教は同じ神を信仰する兄弟宗教であり、紀元前(BC:Before Christからあったのはユダヤ教です。

キリスト教とイスラム教はユダヤ教から分かれたものです。

 

パレスチナ問題を理解するためには、この三つの宗教のことを知る必要がありますが、この動画は分かりやすく纏められているのでぜひご視聴ください。

 

 

 

 

さてキリスト教やイスラム教が分かったところで、現在どのようなイベントが進行中なのか見てみましょう。

 

 

キリスト教

 

2月14日はバレンタインデー。

しかしバレンタインデーはキリスト教の行事とは関係がなく、この日は復活祭の前の悔い改めの四旬節の初日である灰の水曜日でした。

灰の水曜日にはキリスト教徒はミサに行き、教会で礼拝中に司祭から灰(悔い改めのシンボル)を額につけてもらうのですが、司祭は祈りながら信者の額に灰で十字を描きます。

 

四旬節(英語:LENT、タガログ語:Kuwaresma )は、イエスが公の牧会(Public ministry)を始める前に砂漠で一人きりになって、40日間祈りと断食をしたことに倣う、復活の祭儀の準備期間です

  • 四旬節では伝統的に食事の節制祝宴の自粛が行われ、祈り、断食、慈善の3点を通じた悔い改めの期間です。
  • 四旬節は灰の水曜日から始まり、復活祭の前日である聖土曜日(Black Saturday)までの期間で、最後の週は聖週間(受難週、ホーリーウィーク)となります。
  • 四旬とは40日ですが6回の日曜日を含まないため、「灰の水曜日」は日曜日を含むと復活祭の46日前の水曜日なります。

 

ではなぜ今年は2月14日から四旬節が始まったのかというと、復活祭は春分の後の満月の次の日曜日ですが、春分は3月20日であり、満月は3月25日です。そしてその次の日曜日は3月31日なので、今年は3月31日が復活祭(イースター)となります。

 

そしてその46日前の水曜日が2月14日で、灰の水曜日となりました。

 

 

イスラム教

 

イスラム教では3月11日からラマダンです。

ラマダンというと断食の事だと思う人が多いと思いますが、Ramadanはイスラム歴(ヒジュラ歴)の9月のことで、断食はサウムといってラマダンの期間のモスレムの義務です。

 

なおイスラム歴は預言者ムハンマドがメッカからマディーナへ聖遷(ヒジュラ) した西暦622年をヒジュラ歴元年とする純粋太陰暦で、大の月(30日)と小の月(29日)を交互に繰り返し、30年に11回の閏年で月初めの朔望月を補正します。

 

断食をする理由はいろいろあるようですが、ムハンマドの苦行を追体験するとか、貧しい人達の苦しみを知るためなどがあるようです。

 

なおフィリピンのカレンダーを見ると4月10日は ‟Eidul Fitar という祝日になっていますが、これはラマダンの終わりを告げる日で、イスラム歴で最大かつ最も重要なお祝いの1つだそうです。

 


イスラム教の特徴としては「‟ シャリーア(イスラム法) ”」「‟ハラル”」「‟六信五行”」というようなルールがありますが、イスラム教の教えの特徴を見ると全てが平等で、また富める者は貧しい者に与えねばならない助け合い社会です。

 

「‟六信五行”」の六信は信じるべき6つの事柄として「➀神、➁天使、③啓典、④預言者、⑤来世、⑥天命」があり、5行には行うべき事として「➀信仰告白、➁礼拝、③喜捨、④断食、⑤巡礼」があります

 

なお喜捨には義務であるザカートと任意で行われるサダカがあります。

貧しい人が増えた日本も、富める者は貧しい人に喜捨しなければならない助け合い社会となって欲しいと思います。