才能の私物化 | 天然酵母のパン屋 レトワールフリヨンのオーナーブーラーンジェBlog

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八丁堀(広島市中区)の天然酵母のパン屋 L’etoile Filante のオーナーブログです。

すっかり秋になりました。
今年は秋が長いように感じます。

秋と言えば、食欲の秋。

是非、レトワールフリヨンのパンを大量に食べて下さい(笑)
スタッフ一同、心を込めて御もてなし致します!


話は変わって、先日、うちのスタッフからある悩みを聞きました。

「私はずっと人のお世話になって生きて行くのでしょうか?」と。

その時に私はつい最近読んだ私の尊敬する稲盛さんの本で「成功の要諦」という本に書いてあった
稲盛さんの言葉を思い出しました。

稲盛さん自身は50代半ばで大成をされていて、経営者としての知名度もあり、セラミックの世界でも確立した地位があり、多くの従業員を雇用し、外国にも沢山のブランチを持っていて。

そんな自分を「私は凄い!」とか、思ってしまう瞬間もあるかもしれませんが、「待てよ。もしこれが、私で無くて他の人間でも神様がいいとすれば今の自分の地位や名誉や才能などは私物化してはならないのではないか」と。

その文章の一説に凄く感動をしました。

殆どの人が、健常者であり、ある程度仕事が出来ればできるほど、自分は出来る!なんて思い、いい気になる。

でも、あんなに成功されている人でもその様な謙虚な気持ちを持ち続けるという事。

何て素晴らしい人なんだ!と改めて感動しました。

何が言いたいのかと言うと、人のお世話になる事はもしかしたら、一つ何か立場が変われば自分かもしれないという事なのです。

だから、個性や環境やその人に与えられた物は全部意味があって、今はお世話になる時代だとしても、違う形で還元をすればいいだけの話ではないかとその子を励ましました。

若い時は、失敗はたくさんしていいし、パーフェクトである必要が無いと思います。

人にお世話になって生きる事。決して恥じな事ではありませんし、皆生まれた時はお母さんに
おむつを取り替えてもらい生きてきたのです。

それが逆転して親のおむつを取り替える時代が来るかもしれませんが、喜んでしてもらった分、自分なりの形でお返しをすればいいと思います。

体験して感じる事。それが大事ですね。

体験しないと生まれる感情も生まれませんから。