諸手舟神事を観に行く(アルバム②) | なんてことない愛しい日々よ

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なによりも大事なのは日常

備忘録の続き

氏子の中から「みくじ」をひいて役前・頭人・客人當・上官・休前など沢山の重い役割が当てられ厳しい精進を義務付けられているそうです。神社のホームページを見たんですが、

頭人 氏子の祭祀組織の長。1年間厳しい修行と生活に制約がある。世俗との関わりを極力避ける。頭人の日参は口伝による「となえごと」など秘儀が多く、たとえ神職であってもそれを知ることは出来ない。そして、頭人を終える時はその秘儀を全て忘れなければならない慣しになっている。

當屋 青垣神事で神がかりをする役。當筋16流という家筋に限られ、15歳以上の長男で親族に3年間死人が出てないとかetc…とにかく厳しい。

客人當 客人社(大国主命)に仕える者で、33歳から56歳までの…



ざっくり抜粋しましたが、まだまだ条件付きとなってるんですよ。


その他にも、役前というみくじで選ばれた人たちは1年間毎日欠かす事なく、子の刻に海で身を清め美保神社、客人社、末社等に参拝します。もし途中で誰かに会っちゃったら海でのみそぎからやり直し。

・出張で行けなかったときは、スキップした分次の日に二度参りします。

・食事は一人で神棚の前で専用の膳や箸で食べる。鶏肉、鶏卵は食べない。

・夫婦別床

・仏壇を閉じ、死穢等の一切を避ける


凄すぎて全部読んじゃいました。なんならそんじょそこらの神職さんより厳しいんじゃないでしょうか。しかも、神社縛りじゃなくて氏子独自のしきたりなんだそうです。


国譲りの神話の時代から連綿と繋げてるのかと思うとまたまた言っちゃうけどすごい話です。
ご神事を見たあとでこのことを知ったというのが、なんとも申し訳ない。


それと、鶏肉、鶏卵を食べないのは、



ある時一番鶏が時間を間違えてトキの声をあげてしまったために、えびす様は慌てて海に漕ぎ出して櫂を途中で流してしまいます。

早く美保へ帰らなければならないえびす様は仕方がないので、自分の左足を櫂の替わりにして一生懸命漕ぎました。

その足をワニにガブリと食いつかれてしまったので、えびす様は片足を曲げた形で座られるようになりました。

それ以来、美保関では鶏肉と鶏卵を忌むものとする風習があるそうです。


ここから船乗船のくじ引きが始まります。ちなみに役前という7人ほどの上役は厳しい修行がありますが、船に乗る人の条件などはわかりません。当たった人は装束を受け取って着替えの場所へ移動します。目が悪いのであとから聞いた話だと、赤い装束の方はイケメン宮司さんだったとか?

トーメーという掛け声をかけながら船を漕ぐのですが、トーメーには「専念する」といったような意味があるそうです。

二艘並んでいるとどうしても比較されてしまいます。一艘が蛇行したりクルクルまわったり…。これを三往復しなければならないんですよ。時折小雪もチラついてるので、おじいさんが乗ってなきゃいいなと心配になりました。死んじゃうなこれ。

元々が「水かけ祭り」の異名を持つお祭り
ほんとに死んじゃうなこれ。
私たちはホテルの中から見せていただきました。





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ご神事のあと美保関灯台まで行って来ました。えびすさまが魚釣りをされていたという島、地之御前、沖之御前が見えます。手前に地之御前、赤丸の中が沖之御前






まわりにはコンビニが皆無なんですが、お腹がはち切れそうなくらいのご馳走で大満足でした。