物件78 千葉県 竹中興業 | ボヤジャントの呟き。

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過去に行った廃墟探索、今後行う廃墟探索を振り返りつつ、政治経済の話題、時事問題、雑談や長年の趣味であるバイクやギターなどについて雑談して行くのです。

取材日時 2006年5月7日

コメント・今回の廃虚探索ローラー作戦の最終物件である。
天気が芳しくない最終日となったが、南房総エリアにはまだまだ未発掘の物件が数多く埋もれているという事をまざまざと見せ付けられ、おなか一杯大満足のシメができて、自分自身やってよかったと思っている。
さて、今物件の廃団地とセメント工場だが、場所は南房総へとダイレクトにアクセスする自動車専用道路のインターチェンジから降りて直ぐの場所にある。
自分はこの物件の前を、ツーリングで何度も通っていて、この工場が有る事は知っていた。
しかし、まさか廃墟になっているとは思ってもいなかった。
そういうケースが過去にもいくつかあったような気がする。もう少し注意して周りの景色を見ておく方がいいのかもしれない。
セメント工場の規模は中の小くらいで、こじんまりとしている。しかし、遺物が殆ど残されており、事務棟と思しき建物にはまだ現役の雰囲気が感じられ今回は接近しなかった。
その傍らにある廃団地はなぜかたった一棟だけあり、全て空き部屋となっている。
全てのドアには鍵が掛かっており開かないようになっている。ところが全てのドアを確認した結果、たった一箇所だけ中に入れる部屋があったのだ。
ドアを開け、中に入った時自分は得体の知れない異様な空気を感じたのだった。
続きはスライドショーで。
ちなみに、寄せられた情報によると、この物件、自分が突入した数週間後に取り壊されてしまったとのこと。
まさに虫の知らせだったのか、またしても貴重な千葉の廃墟が姿を消してしまった。(続く)

 

2007年11月現在の竹中興業跡

そして、なんと驚いた事に。俺が勤務していた会社が倒産し
その会社の車が回送された先が、この場所だったのだ。
建物は、そのまま転用されている。
現在は某陸送会社がこの土地を買い取り、スクラップや
転売されるのを待つトラック達の駐車場となったのである。
ブルーの塗装がされたタンクローリーが、俺が居た会社の
車である。
見渡す限り、何も無い。
あの一棟廃団地も綺麗さっぱり撤去されている。
あそこに住んでいた野良人は何処へ行ってしまったのだろうか?
陰鬱な気分になるような曇り空の下。
まさか再びこの地に訪れるとは誰が想像しただろうか。
あまりの因果の不気味さに戦慄が走った。
ここには確かプールのようなものが有ったはず。
ミキサー車が洗浄する際に流れ出るセメント混じりの水が
溜まっていたはずだ。
ここには確か用途不明の大きな機械が鎮座していたはず。
その形跡も全くなくなっていた。
崖の下には、あの時と変わらない風景。
足元にはかつての名残が辛うじて残っている。