今回のまとめ。
初めて訪れた場所だったので、まずはその物件の所在地を探すだけで数時間を費やしてしまった。
ホテルや、町工場を探すのと違って、山奥の鉱山を探す時には町を離れて探さなければならないときが多く、その際には前もって聞き込みなどで場所の特定をしなければ、見つけるのは相当に困難である。
しかし、結果的には発見に及んだが、なにぶん日本有数の巨大物件である。
全ての施設をくまなく見て回るには1日では全く足りない。
ましてや今回の探索後に、某有名サイトの管理人から「茂住には行かなかったの?」と指摘され、じつは栃洞よりも保存状態がいいと言われている場所が山向こうにあるという事も発覚した。
内容的には充実しているが、自分本人は全く食い足りないのが正直な所。
栃洞に行く途中の道路にも、数箇所の廃虚があったし、奈落の立抗の近くにもチェーンゲートで封鎖された入り口を見つけている。
何があるのか全く確認していない。
忘れ物があまりにも多すぎる。
今年もう一度行けるかどうか、微妙な所だ。まもなく冬がやって来る。すると此処一帯は白い悪魔に覆われることになる。極低温と豪雪のリスクが更に加わる状態で果たして満足に探索できるかどうか全くの未知数である。
その前になんとか一回くらいは再来訪して、今回回れなかった所を少しでも見ることができればと思っているところだ。
唯一、予想外の収穫はあった。
栃洞から引き揚げる途中、不意に人の声が聞こえ「とうとう出やがったか」と身構えたが、その声の招待は生きている人間の声だった。
しかも、先ほどの回旋塔のあった公園で、なんとヌード撮影をしていたのである。
時間があったら声を掛けて、撮影会に加わらせてもらえるかどうか交渉しようかとも思ったが、今晩の宿を探さなければならなかったので、泣く泣くその場を後にした。