2003年 8月24~25日
突入までの紆余曲折プロロ-グ
24日の早朝4時に千葉を出発。
早くも秋を思わせるような肌寒い中央高速を相棒M氏と共に4WDにて走る。
夜も明けて朝の9時には、岐阜県神岡町に到着。
まずは自分らが把握している情報だけを元に栃洞鉱への道路を探す。
現役施設の三井鉱山神岡事業所にて、相棒M氏のエスクードのリヤゲートガラスが彼の運転ミスにより事業所内のコンクリート壁にバックで激突し全て割れてしまうというアクシデントが発生。
残されたガラスの破片を除去し、そのまま神岡市街地に突入。
まずは情報収集ということで、神岡鉱山資料館を訪問した。
しかしここは、お金を払って入場したにもかかわらず、展示してある物はみな貧弱で、役に立たないものばかり。
電動で動く選鉱所プラントを再現した展示品にはスィッチの部分に「触るな」とかかれている始末。
どれもこれも埃をウッスラと被っており、展示してあるというよりはただたんに置いてあるだけという惨憺たる状況。
ここで有用な情報を仕入れることは不可能と判断して早々に引き揚げた。
そんなこんなで時間が過ぎてしまい、昼時になってしまったので昼食を撮る事にした。
その前に、国道沿いにホームセンター「コメリ」があったのを思い出し、まずは車のリヤゲートガラスを治す事にした。
ホームセンター「コメリ」の駐車場にて消滅したリヤゲートガラスの代わりに透明のビニールシートを貼り付けるという、緊急処置が施された。
しかし作業をしている間に、周辺の気温はどんどん上昇。
作業をしている2人ともに大汗を掻き出した。
自分はオーストラリアで買ったベルベット地の帽子を持ってきていたので、事なきを得たが相棒M氏は被り物を何ももってきていなかったので、これまた「コメリ」にて急遽日射病対策の為、帽子を購入する運びとなった。
店内を物色している間、ふいにM氏がオレを呼ぶ声がした。
「オイチャン!ちょっとちょっと!!!」
いってみると、彼が一つのツバが広く出ている麦藁帽子を手にとって笑いをこらえている。
「これ・・・この名前見てみてよ」
見ると帽子には値段と商品名が書かれたタグ付けられている。
言われるままにそのタグをみると・・・・・
『快適麦藁帽子 ロバート』
とあった。そして気が付くと並んで置いてあるほかの帽子にもそれぞれ違う名前が書かれていた。
でも、不思議だったのはその全てが英語圏の男性の名前だったという事だ。
なんの脈略があって、外人の名前にしたのだろうか・・・・・。
そして、このたび管理人Tavitoの勝手な思いつきで、コンテンツ作成中に決めたものがある。
それはこのM氏とTavitoのチームの名前だ。
名付けて「ロバート調査団」
まだM氏の承諾を得ていないが、勝手にオレはこう命名する事にした。本日よりこの名称でM氏とTavitoは廃虚探検する事に決めた!
車と日射病対策の問題が解消された後、再び神岡市街地に突入。
日曜日だという事で、営業している食堂はあまりなく、もしかしたら此処まで来てコンビニ弁当か?
と危惧したが、どうにか1軒の定食屋を発見、早速突入し自分はトンカツ定食をオーダー。
しかし店のオバハンが持ってきたお冷にまず、問題があった。
水を飲もうとした時思わず
「ウオ!クサッッッッッ!!!」
叫んでしまった。
異臭が鼻を突いたのだ。その臭いは直ぐに連想できた。
金魚槽の水の臭いとクリソツなのである。
「これを飲んだら、腹壊すぞ」そう思い、すぐにコップをもってトイレに行き、水を捨てて洗面器の水道の水を注ぎ込んだ。
匂いをかぐ「・・・・・・」ムシューダ。
試しに相棒M氏のコップをかいで見る。
ムシューダ。
なぜだ?オバハンは目の前の冷水器から水を注いでコッチに持ってきた。今思い出すと冷水器の電源を入れていた気がした。
つーことは、おれら客が来て初めて冷水器に電源を入れたのではないだろうか?
その一発目の水がオレの分だったのかもしれない。さすれば、殺菌されないままの水が配管を通って、コップに注がれてもおかしくなかったのではないだろうか?
とまぁ、廃虚とは関連の無い話はここまでにして、ソソクサと食事を済ませる。
その際にM氏がレジの向こうに立っているオバハンに「栃洞ってどこ?」と聞き出していた。
詳細で有用な情報を仕入れた後、さっそく現地へと繋がる道路を探す。
町外れの国道を行ったり来たり、コンビニにて道路地図をチェックしたりしてどうにか栃洞鉱へと繋がる山道を発見したのだ。
ロバート調査団、活動開始である。