物件11 廃旅館 紅葉園 | ボヤジャントの呟き。

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過去に行った廃墟探索、今後行う廃墟探索を振り返りつつ、政治経済の話題、時事問題、雑談や長年の趣味であるバイクやギターなどについて雑談して行くのです。

2003年2月5日

・コメント さて何から言い出せば良いのだろうか?
今までに回ってきた廃墟物件、それこそ程度は様々でドキュソ爆弾の洗礼を受けたものや、野良人に占領されているもの、放置されてからあまりにも年数が経ちすぎで崩落が激しく、侵入すらままならない状態になっているものや、完全に施錠され近寄る事も出来ないものなどがあった。
しかし今回の紅葉園は規模、程度、そして特筆すべきはその保存状態である。
この旅館は数棟の建物に分かれていて数箇所の渡り廊下や階段で行き来出来る様にはなっている。
本館や新館、従業員棟などの探索を行った時は、床面の崩落・侵食が激しくカメラでの撮影をしながらの館内移動は、細心の注意を払いながらでないと三階から一階へ一気にダイブするという落下事故も充分に起こりえるという非常に危険な状態になっていた。
しかし、探索を続けるにしたがって気が付いたのは、廃墟ならどこでも必ず目にする、人為的な破壊の痕跡や、放火、落書きと言うものが一箇所、ただの一箇所も見ることが無かったという事である。
窓ガラス一枚破られていない、畳一畳ひっくり返されていない、障子一枚穴を空けられていないのである。
こんなことは初めてである。
正直驚いた。

 

関連画像はこちら。

・追記 2005年1月3日 箱根駅伝が開催されている最中に、某巨大掲示板にて「紅葉園にて火災発生」とのニュースが飛び込んできた。
原因は今だ不明だが、大方不審火によるものだろう。それが野良人によるものなのか、DQNによるものなのかは分からない。
建物は浴室を除きほぼ全焼。全ては灰燼に帰してしまった。
しかし、かつて自分が目にした木造廃墟の中でその保存状態、遺物の状態でトップクラスと位置付けていただけに非常に残念である。
物件名、所在地を含め情報の管理に際しては細心の注意を払ってきたのにも係わらず、このような結果になってしまい繰り返すがまことにもって残念無念である。