痛みの相談コーナー
(実例を基本にしています)
◎若干の強弱はあるが、ほとんど毎日頭痛が続く
〔相談〕
39歳女性、
10年前より片頭痛があり、
トリプタン系の薬剤をもらったいたが、
だんだん頭痛の回数が増え、
完全に頭痛が止まることはない。
デパケンという予防薬も貰っているが、
たいして効果はない。
効果が少ないが
トリプタンは止められない。
今後どうなるか心配だ。
〔回答〕
元々は片頭痛だったのが,
薬物乱用頭痛、さらに慢性片頭痛に変化しています。
頭痛発作にはトリプタン系が効きます。
頭痛頻度が増えたとき
デパケンを飲むといくらか頻度を減らします。
しかし10日/以上になると効きません。
トリプタン系の中で種類を変えてみても目立った変化は求められません。
現在の保険治療で実施できるのは、
残念ながらここまでで、
多くは60歳くらいまで頭痛が続きます。
より高齢化すると自然に軽減しはじめます。
〔裏技〕
欧米では2010年に
しわ延ばしで有名になったボツリヌス剤(ボトックス)を顔面・頭部・頸部に細かく注射し、
これを3カ月ごとに繰り返すと、
1年後には、
頭痛頻度が10回/月以内になることが証明され、広く普及しています。
そこまで減れば
トリプタン系が安心して使えるようになります。
日本では
頭痛学会がボトックスの臨床試験を拒否し、
製薬会社も断念し
ほぼ永久に保険治療として供給されることはなくなりました。
日本人でも
3~4カ月ごとに投与すると、
大多数例で1~2年で5回/月以内までに減らせます。
1/3は頭痛の出る日が
ほぼゼロになります。
国内に正式販売されているボトックスは、ラベルのみが異なる保険用、
非保険用の2種が発売されており、
非保険用の方が低価格であり、
医師の投与技術があれば、欧米人の半量で十分効きます。
薬剤価格を比較すると、
かえって保険適用でない方が安いという皮肉な結果になりました。