薬物乱用頭痛はじつは誤診
市販薬でも
医療機関で処方する頭痛薬でも、
20~40% の人は徐々に使用回数が多くなります。
10回/ 月以上になると
薬物乱用頭痛と診断されるのですが、
本当の薬物乱用頭痛は、
我慢して薬をやめてみると
2カ月先くらいには、元々の頭痛頻度に戻ります。
もし戻ららなければ、
すでに慢性片頭痛に進行しています。
こうなると半生頭痛が続くことになります。
頭痛の予防作用のあるバルプロ酸(デパケン®)などが連用薬としてよく処方されていますが、効きません。
いくらか強い頭痛を抑制したとしても、
連日の頭痛はむしろ増えます。
薬物乱用頭痛と診断された場合には、多くは慢性片頭痛の誤診です。
慢性片頭痛から脱却するには
ボツリヌス治療しかなく、すでに欧米では一般化しています。
日本でも
製薬会社が保険適用に向けた臨床試験を
日本頭痛学会に提案したのですが,
関心を示さず製薬会社が断念することになりました。
患者の権利の門前払いということですから憲法違反にあたります。
裏の事実として、
頭痛学会の指導層がボツリヌスに関する基礎知識に欠陥があり、
臨床試験の経費24億円が丸損になることを悟った会社が断念(これはと違法ではありません)した次第です。
自由診療なら対応可能です。
ボツリヌス剤を3カ月おきに使用すると、だいたい1年少々で、元来の頭痛の頻度まで戻すことができます。
ほとんどの人で目標に到達します。
長期的に考えるとこの方がだいぶ安上がりになります。