Botom line, botom job. -16ページ目

Botom line, botom job.

結局のところ、底辺職。

「ここが一番涼しいですよ」

 

開店と同時に入ったラーメン屋でカウンターの突き当たりを女将さんが勧めてくれた。

 

あ、ありがとございます。

 

「暑い中、ラーメンを食べに来てくださってありがとうございます」

「良かったら飲んでください」

 

大ぶりのロックアイスが入った烏龍茶のグラス。

 

あ、あっりがとございます(なんでラーメン食べに来ただけでこんなに親切? 俺ウーロン茶嫌いだけど飲みます。てか隣にいる大家のことは何故シカト?)

 

強い陽射しから薄暗い店内に入って目が順応するのに時間がかかった。

目が慣れてテキパキと厨房に指示を出す女将・・てかマダム?

うあ、

 

きっ、きっれいな人だなぁ。

 

 

俺がまったく女の人と縁のない暮らしをしてるからなのか(会社に女性一人も居ないし、他に何もしてないし)

俺の女性遍歴が恵まれ過ぎてとうとう打ち止めになったからなのか。

最近綺麗な女の人と(まったくそういう展開はあり得ない)コミュニケーション取ること多いな。

もとい、

取らせて頂く事が多(おお)ございます。

なんか『そういうことの外側』に居る気がするよ。

 

 

 

くそぉ

体内の水分をすべて出すつもりだな。

きっつ。

今日食べた物を朝から順番に思い出してみる。

怪しいものは何もない。

強いて言うなら『金曜日に山降りてセブンで買ったチョコファッション』

でもそんなすぐ傷まないでしょ。

筋トレしてプロテイン飲んでしばらくしたら猛烈な吐き気。

と腹痛水下痢。

皆様ご存知の様に「上から入れた物は決して上から出さない」が俺のポリシーだ。だって勿体無いじゃんタダじゃないんだから。

どんな吐き気も我慢して全ては下から。

 

「トイレ使っていい?」

 

娘に断ってから既に6回。

こりゃ脱水症状だなと水を飲むと途端出てしまう。

『腸から水分を吸収出来ない状態』だそうだ水下痢。

いや俺、出張先で変なもの感染されてないよねノロじゃないよね。発熱37.5度。

あー、これ。

会社の筋トレの人に貰ったアミノ酸パウダーが合わないのかも。さっきプロテインに混ぜて飲んでみた。

それか?

 

3時間でなんとか回復。

だってもう出すものないもん。

お尻、唐辛子食べた翌朝みたいだし。

はぁ・・

さて、ノンアルで水分補給!

 

 

 

朝、

珍しく娘早起き。

俺に横目で「おはよう」言うと庭に出て、柄杓(ひしゃく)で夏野菜の苗に丁寧に水をやる。

大葉、おくら、茄子・・

あれ?

お前ってそういうキャラだっけ?

突然家庭菜園?

どうしたの?

 

 

 

朝8時半に家を出て、親父の入ってた施設の部屋撤収〜仏壇屋で位牌頼む(要るかこれ??)〜郵便局で撤収したテレビのリサイクル券買う(これすっげえめんどくさい)〜役所行って死んじゃった諸々手続き〜銀行行って死んじゃった口座開けてお願い手続き。帰宅16時。

親が死ぬってやることいっぱいあって大変だなこりゃくたびれる。

 

 

久しぶりにギターの師匠のとこ行って過去イチ駄目だしされて凹む。

親父の後片付けしてる時間あったらギター弾いてたいんだよ優先順位がぜんっぜん違うんだよ俺は今そのために生きてんだよ。

 

 

7時77分 / クレージーケンバンド

 

 

午前中の撮影を終わらせて麓(ふもと)に降りて、とは言ってもまだ結構標高あるよここ。

 

小川のせせらぎを聞きながらおしゃれなオープンテラスで松花堂弁当を頂いて、

んなことしてる場合じゃねえ。

ダッシュで帰るぞ山を駆け下りる。

わかってるよ待ってる人など居ないって。

そんでも居てくれた事もあったんだよ。

 

途中途中、

ありゃ。

いい景色だねこりゃ。

ちょこちょこTOCOT止めて写真撮って、

セブンがあるとこまで降りたらラテ買おう(これが中々ないんだよ。いかに都会が便利か)

 

トコットの高速道路、最高安全巡航速度は120km/h

どノーマルで標準タイヤならそれで精一杯だと。

15時には家に着いて洗濯始められるだろ。

 

・・・・・事故渋滞 7km 35分

 

くっそ〜

ここまで順調だったのにー

渋滞ハマり中、娘からLINE

 

「ご飯食べてないから食べてないようなら帰ってどこか食べ行く??」

 

ほらな。(一応)待っててくれる人(=娘)は居るんだぜ。

へとへとには違いない。が、せっかくのお誘い。

葬式に出てくれてお疲れ様もしてないし。

 

行くぜっ

 

「がっつり食べたい」娘の希望で(わざわざ)板橋のつけ麺専門店。

美味しかったー

 

 

ようやく俺の怒涛の一週間が終わった。

なんか、

ほんとに、

親父が死んだ実感がない。

葬式が随分前のように感じる。

てか俺ほんとに葬式出したんだよね?

 

 

 

この「びん。びん。びん・・」秒針が動く度に音がする時計。

この宿の人はこの部屋で寝たことないんだろな。

懐かしいっちゃあ、懐かしい音なんだけど。

 

子供の頃、枕元の目覚まし時計に耳をつけて聴いた音に似てる。

 

だが、うるせいよ。

 

よりも、

 

洗面台に夥しい(おびただしい)数の虫。

寝る時に部屋の電気を消して洗面台だけ灯りを点けたまま。

そりゃ集光性の虫は集まるよな。

ざっと見て大小合わせて50匹は居る。

 

山の宿なんてこんなもんだ。

 

が、

 

網戸閉めてる部屋の中にこれだけ虫が居るってのがさ、

お前らどっから入って来た?

 

 

あー

そっか。

そーだった。

親父死んだんだ。

葬式出して来たんだ。

で、この仕事の前半ぶっ飛ばしたんで今日、山を降りる(降りれる)

なんか「ほっ」とする。

流石にちょっとヘビィだったかな歳かな。

まぁ、

秋になったらまた来ないとならないんだけどさ。

飽きたなー

この仕事。

毎日鍛えてるお陰か、身体はキツくないんだけどね。

なんちゅうか、

寂寥感(せきりょうかん)とでも申しましょうか。

 

 

信州信濃の蕎麦よりも、あたしゃ貴方のそばがいい。

 

 

ほんとだよっ