Botom line, botom job. -14ページ目

Botom line, botom job.

結局のところ、底辺職。

午前中の撮影を終わらせて麓(ふもと)に降りて、とは言ってもまだ結構標高あるよここ。

 

小川のせせらぎを聞きながらおしゃれなオープンテラスで松花堂弁当を頂いて、

んなことしてる場合じゃねえ。

ダッシュで帰るぞ山を駆け下りる。

わかってるよ待ってる人など居ないって。

そんでも居てくれた事もあったんだよ。

 

途中途中、

ありゃ。

いい景色だねこりゃ。

ちょこちょこTOCOT止めて写真撮って、

セブンがあるとこまで降りたらラテ買おう(これが中々ないんだよ。いかに都会が便利か)

 

トコットの高速道路、最高安全巡航速度は120km/h

どノーマルで標準タイヤならそれで精一杯だと。

15時には家に着いて洗濯始められるだろ。

 

・・・・・事故渋滞 7km 35分

 

くっそ〜

ここまで順調だったのにー

渋滞ハマり中、娘からLINE

 

「ご飯食べてないから食べてないようなら帰ってどこか食べ行く??」

 

ほらな。(一応)待っててくれる人(=娘)は居るんだぜ。

へとへとには違いない。が、せっかくのお誘い。

葬式に出てくれてお疲れ様もしてないし。

 

行くぜっ

 

「がっつり食べたい」娘の希望で(わざわざ)板橋のつけ麺専門店。

美味しかったー

 

 

ようやく俺の怒涛の一週間が終わった。

なんか、

ほんとに、

親父が死んだ実感がない。

葬式が随分前のように感じる。

てか俺ほんとに葬式出したんだよね?

 

 

 

この「びん。びん。びん・・」秒針が動く度に音がする時計。

この宿の人はこの部屋で寝たことないんだろな。

懐かしいっちゃあ、懐かしい音なんだけど。

 

子供の頃、枕元の目覚まし時計に耳をつけて聴いた音に似てる。

 

だが、うるせいよ。

 

よりも、

 

洗面台に夥しい(おびただしい)数の虫。

寝る時に部屋の電気を消して洗面台だけ灯りを点けたまま。

そりゃ集光性の虫は集まるよな。

ざっと見て大小合わせて50匹は居る。

 

山の宿なんてこんなもんだ。

 

が、

 

網戸閉めてる部屋の中にこれだけ虫が居るってのがさ、

お前らどっから入って来た?

 

 

あー

そっか。

そーだった。

親父死んだんだ。

葬式出して来たんだ。

で、この仕事の前半ぶっ飛ばしたんで今日、山を降りる(降りれる)

なんか「ほっ」とする。

流石にちょっとヘビィだったかな歳かな。

まぁ、

秋になったらまた来ないとならないんだけどさ。

飽きたなー

この仕事。

毎日鍛えてるお陰か、身体はキツくないんだけどね。

なんちゅうか、

寂寥感(せきりょうかん)とでも申しましょうか。

 

 

信州信濃の蕎麦よりも、あたしゃ貴方のそばがいい。

 

 

ほんとだよっ

 

雨柱が立ってる。

 

向こうの山の狭い部分にだけ鈍色の雲から白い柱が降りてる。

あそこだけ土砂降りなんだろな。

思う間もなくトコットも黒い雲の下。

 

「ばちばちばちばちばち・・」

 

(軽に乗ってさ、何が驚いたって鉄板の薄い屋根、しょぼい天井内装の雨の音の大きさったら)

 

凄まじい雨。

辺りを真っ白に稲光。

 

「ぱーんっっ」

「ばきばきばきっんどっしゃーっんっ」

 

耳をつんざく雷鳴。

(「ぱーんっっ」て雷鳴より破裂音だよ)

 

こーでなくっちゃ。

 

山の雷こーでなくっちゃ。

 

だって「耳をつんざく」なんて普段ないよね最近ないよね。

川の様になった峠の下りをワイパー「ぐんしゃかぐんしゃか♪」最速にしても前が良く見えない。

 

悪天候のドライブはわくわくするぜ大好きだぜ。

だけどさ、

娘が「AMラジオか?」と言ったTOCOTのオーディオ。その貧乏臭い音もまたトコットの好きな所なんだけど、

同乗者の趣味で、

 

アルゼンチンタンゴてなんだよ?

 

ブエノスアイレスの夏てどこだよ?

 

なんだよこの「ぷんちゃか」

 

今、選曲するなら、

One of these days / PINK FLOYD

God of Thunder / KISS

魔王 / シューベルト

だろ。

 

ちょーしくるーぅ